※写真はウィキペディア『志野焼』の頁からdownloadさせて戴きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは器に過ぎない。
その器が究竟の真理である。
即ち真理などないということだ。
だが非存在も言辞の一つに過ぎない。(という考え方自体も。)

 

即ち一切の事象物象が究竟のアレーティア(真理)である。
それはこの志野の古陶だけが有する特性である。

 

したがって、人は粘土を精製して捏ね、成形したものを身勝手に陶器と呼ぶ。

 

その上、この陶器は碗として仕事を決められる。そして志野焼と人の間で呼ばれ、愛玩される。

 

さてさて皆の衆、志野焼などと呼ばれようとも、鉄分の少ない、薄紫や薄桃色がかった、五斗蒔粘(ごとまき)土やもぐさ土という白土に、志野釉という、長石を砕いて精製した白釉を厚くかけて焼成したものに過ぎない。
釉肌にきめの細かい貫入、柚肌、小孔が多い。釉の少ない釉の際や口縁には、火色と呼ばれる緋が泛ぶ。

 

今も申しあげたとおり、美濃古陶である志野焼は五斗蒔土という希少な粘土を以て焼かれたものだ。
この五斗蒔土は丁寧に水簸(みずこし)され、入念に練られ、たっぷりねかされてその独特の土味を醸す。
この陶土の大半は石英分とカオリン質粘土、そして長石である。
かような鉱物的性質を化学的に分析すれば、珪酸(けいさん)、アルナミ、鉄、カリウム、ナトリウムなどの成分が見出されるであろう。

 

もぐさ土は、お灸にのもぐさに喩えられる風合いの土だ。
花崗岩や流紋岩などを含み、シルトを多く含んだ部分がある。
シルトは砂ほどサラサラとしているわけでもなく、粘土ほどくっつくわけでもない、粘土と砂の中間的土質の質感を醸す。


 

  
 

 

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