アレンとマリアは、今大きな敵を前に
最後の戦いを迎えていた。
敵はあまりに強大だ。勝算は小さいかもしれない。
それでも・・・やるしかない。
「1人減ってしまったようだが、たった2人でわれらを前に戦えるのか?」
「勝負はやってみなきゃわかるもんか。」
敵は悪魔神官と巨神アトラス。
実力はアレン達より上だろう。
だが、アトラスは悪魔神官の命令なくしては
動かないようだ。
ねらい目はその部分だろう。
マリアは、自分に残された戦力に、何があるかを考えた。
魔法力は後わずかしかない。
手には、魔導師の杖があるが・・・これは撹乱に使えるだろうか。
そして・・・・。
「アレン・・・聞いて?」
「何だ?」
「私があの巨人と戦うわ。あなたは・・・悪魔神官を。」
「は!?何言ってんだ!?危険すぎる!
お前は、後方から支援してくれって・・。」
カインがいないので、
アレンは1人でこの2人の敵と戦うつもりだったのだろうか。
そんな危険なことマリアだってさせるつもりはなかった。
「大丈夫よ。何とかするわ!」
マリアは何か手を思いついたようだ。
作戦があるのなら自分も聞きたい。
だが、それは適わなかった。
「作戦会議もそこまでだ」
悪魔神官はイオラを唱えた。
目的は爆風を巻き起こし、煙が舞い上がった。
敵の姿が煙のため見えない。
それどころか、隣にいたはずのマリアの姿が見えない。
「マリア、どこ行った!?」
アレンは左右を見渡したが、見渡す限り白い煙ばかりが目に付く。
そのとき、アレンの背後に人の気配を感じた。
マリアかと思い、無防備に振り向いたが、
最初に視界に映ったのは、悪魔神官が巨大な棍棒が振り落とさとす姿。
「くっ!
て・・めえは魔法使いじゃねえのかよ。
その物騒な武器はなんだよ。」
「見くびってもらっては困る。
私の腕力はマンドリルの3倍はあるぞ。」
意外と肉弾戦もいけるらしい。
「そりゃ意外だな・・・・・・・・っと!」
アレンは返す剣で、悪魔神官の右腕を切りつけた。
身に着けた白い法衣も切っ先に沿って裂けた。
「お、破れた。破れた。
その白い布切れの下はどうなってるんだろうな。
それに鉄火面の下にはどんな化け物が潜んでるのか
拝んでみたいもんだ。」
ダメージを受けた様子もさほど見せずアレンは言った。
「貴様、先ほどからイオラを何度も食らい
我が一撃も受けていて、何故動ける!?」
言われてみれば、あまり体に堪えていない。
アレンはにやりと笑った。
「あん?そりゃ期待はずれで残念だな。
スクルトの2重掛けってのは意外と効果的みたいだな。」
「おのれ・・・。」
たとえ、スクルトが無くても
今アレンが倒れたらこの国の未来は無いのだ。
命尽きるまで倒れてたまるかと思った。
そのとき、少し離れたところでイオラを唱える声が聞こえた。
悪魔神官ではない。
マリアの声だ。本当に一人でアトラスに戦いを挑んでいるようだ。
「マリア無事か!?」
どうやらマリアは最初魔導師の杖による炎で
アトラスを撹乱させようとしたようだ。
アトラスの体中には炎による火傷の跡がいくつもあった。
だが、どうやら小さな炎ではアトラスの進撃を止めることは
できなかったようだ。
そのためマリアは、威力に勝るイオラを唱えたようだ。
アレンはマリアの残りの魔法力が気がかりだった。
魔導師の杖が効かない敵だ。
そして魔法力がつきたら、マリアにアトラスと戦う手段なんてない。
マリアの元へ加勢に向かわねばと思うが、
目の前にいる悪魔神官がそれを許さない。
「マリアー!!もう良い!逃げろー!」
せめて逃げて欲しいと思った。
だが、マリアは逃げずに、踏みとどまって再度イオラを唱えた。
爆風はアトラスを包み込み、再度足止めには成功した。
だが煙が晴れるのは時間の問題だ。
とどめを刺す方法もなく、単なる足止めにしかならないだろう。
「・・・はぁ、はぁっ」
マリアはその場に膝を落とした。
両手を組み、その場に俯いている。
魔法力が尽きたのだ。
「マリア・・?・・マリアーー!!」
「余所見している時間などないぞ。」
「てめえ、邪魔なんだよ!」
アレンはすぐさま目の前の悪魔神官を片付けてマリアの元に
向かいたかった。
「それはこちらの台詞。
最早、遊びの時間は終わりだ!」
「・・・なんだっ!?」
「イオナズン!」
悪魔神官の唱えたイオナズンは、戦いをあせったアレンを吹き飛ばした。
壁に叩き付けられたアレンは、体中に裂傷を負った。
「く・・・そっ・・・」
ロトの剣を持って立ち上がろうとするが、
足に力が入らない。
マリアを助けに行きたいのに・・・。
そう思いアトラスと対峙しているマリアのほうを見ると
爆風がはれ、いよいよアトラスがマリアを視界に捕らえていた。
相変わらずマリアはひざまずいたままだ。
こんなところで、マリアに死なれてもしたら、
今この場にいないカインにどんな思いをさせるだろうか・・
アレンはふとそんな事を考えたとき、
マリアの手元がぱぁっと光った。
「なんだ?なんの光だ!?」
アレンは何がなにやら、さっぱり分からなかった。
だがマリアはゆっくり立ち上がって、ゆらりと杖をかかげると
すぐさま『ある魔法』を唱えた。
「ラリホー!!」
+++
カインが移動した先はローレシア城の屋上だ。
最初にディアンと会話をした辺りだ。
ここからなら城周辺の状況もすぐに見渡せる。
連れて来られた4人はきょろきょろと周りを見渡していた。
「ここは・・・屋上か・・?」
「ええ、少しここで待っていて頂けますか?」
「君は・・戻るのか?」
王は尋ねた。
「はい。アレン達の元へ帰ります」
カインはそう答えると即座にまたルーラを唱えようとした。
「待て!ならばこの私も連れて行け!
私はまだ戦えるぞ!」
そう叫んだのはディアンだ。薬草は効いているのか
先ほどのダメージは幾分回復しているようだ。
つい何時間か前、この場所でディアンは醜く薄笑い
カインとマリアに対して、侮辱し怒らせた。
この人物は、この国にとっても、自分達にとっても
一方的に害成す人間であると、カインはそう考えていた。
だが、ディアンは最後の魔石を破壊し、
今ローレシアを守るために負傷をおして、戦おうと言う。
アレンはこの人間の本質を信じていたのだろうか。
「あーあ。やっぱりアレンってすごいなあ。」
カインはぼそっと呟いた。
「は?」
「いいや、何でも。
えーっと、あなたはここにいる人たちを守って下さい。」
多少魔法にも心得があるようだし、
この場の警備を任せれば良いだろう。
「む?そうか。
なるほど、国王陛下を守るのは私の役目か。」
「お願いします。」
「良いだろう。」
そういうとディアンはその大役に納得したようだ。
拳を鳴らしている。相当自信があるようだ。
「では、僕はこれで・・・って?」
と別れを告げようとしたカインの袖を脇から引っ張るものがいた。
「カイン様」
「クレハさん?どうしたの?」
「あ・・・・あの・・・・・・・!」
すごい勢いで引っ張った割にはクレハは沈黙してしまった。
言葉にならない思いがあるのだろう。
「どうか、ご無事で・・・。」
クレハはやっとそれだけを言った。
カインは少し戸惑った。彼女はきっと自分を通して
アレンにこの言葉を伝えたいのだろう。
「ああ・・・・・。ごめんなさい。
その言葉はアレンに伝えたかったのでしょう?」
そういうとクレハは少し顔を赤くして首を振った。
「いいえ!あ、いいえって言うのはアレン様にも伝えたいのは勿論ですが、
あなたも、マリア様も!!」
「どうも、ありがとう。」
そう言うと、クレハはふわりと顔に笑みを浮かべた。
「?」
「ああ、アレン様にも親友が出来たのですね。良かった。
きっとアレン様も、あなたを心強く思っていると思います。」
「・・・え?」
「どうか、どうか皆様にご武運を。ローレシアに勝利を!」
++++
アトラスがゆっくりと倒れてゆく。
ズゥーン・・・・
巨体が倒れると、王の間が揺れたように感じた。
「なんだ、何をした!?」
悪魔神官も何が起こったのか分からないようだ。
アレンも正直何が起きたのか信じられなかったが、
マリアが先ほどの唱えたのはラリホーだと聞こえた。
言わずと知れた睡眠魔法だ。
成功確率はさほど高くない魔法だが、見事成功したようだ。
いや、それよりも、そもそも魔法力は尽きたんじゃないのか?
なんだかアレンは狐につままれたような気分だ。
「へっ、まぁ良いや。」
本当にあの化け物みたいなアトラスを
戦闘不能にしたマリアを
アレンは本気ですごい奴だと思った。
「おのれ・・・小娘が、やってくれよるわ。」
「次はお前の番だな。」
そうは言うもののアレンもイオナズンの影響で満身創痍だった。
『くっそ・・・動けよ、この足、この体・・・。
今がチャンスなんだ!』
歯を食いしばり、ようやくの思いで立ち上がった。
だが、その間にも悪魔神官は次の魔法の詠唱を始めていた。
「最早、何もかも吹き飛べば良い!!
イオナズ・・・」
いよいよ悪魔神官が魔法を唱えると言う瞬間、
聞きなれた声が聞こえた。
「マホトーン!」
これは魔法封じの魔法だ。
術者は、・・・・・ルーラで戻ってきたカインだ。
「カイン!」
「あっぶなーい。そう何度も何度も食らいたくないよね。
イオナズンなんて物騒な魔法!」
悪魔神官は魔法が不発に終わり
信じられないような顔で自分の手を見つめ、
わなわなと震えた。
今が最後のチャンスだ。
もう自分の足なんて壊れたって潰れたって構わない。
皆がこのチャンスを作ってくれた。
あいつを斬る!
アレンは重い体に鞭を打って、
ゆっくりとだが、走り出した。
もうアレンには目の前の敵しか見えない。
「ホイミ!」
遠くから聞こえた声。
小さな回復の光がアレンの足を軽くした。
「べホイミ!!」
少し離れたところから聞こえた声。
少し大きな光がアレンの体を軽くした。
振り返らなくても分かる。
カインとマリアだ。
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体が軽くなるのとは反比例して、
アレンのロトの剣を持つ手に力が入る。
「いっけええーーー」
アレンはロトの剣を力の限りの思いを込めて振るった。
「うぐ、ぐああーーー!!」
嫌な手ごたえともに、
悪魔神官の首すじから胸元まで、剣の切っ先の流れにそって
血が噴出した。
噴出した血の色は人間と同じ赤色であった。
悪魔神官は回復魔法を唱えようとするが、
魔法を封じられているため、何も起きない。
「ぐ・・・うう」
自身も何が起きたのか分からないという表情で
血だらけの体を見つめながら、
・・・やがて悪魔神官は倒れた。
「はぁ・・・はぁ・・・。」
アレンは、息を整えるともう一度ロトの剣を
持ち上げて、悪魔神官の左胸に剣を押し当てた。
「私を・・・・殺そうと・・・言うのだな・・。」
「悪いが、お前を生かしておくことはできない。」
「そうだな。私を殺せば、アトラスも消え、
魔物たちも去るだろう・・・。」
「そうか。お前のローレシアを巻き込んだ企みもここまでだな。」
「ああ、ここまでのようだ。
だが、私を殺し、それで全て解決すると思ったら大間違いだ。」
「?」
アレンのそばにカインとマリアも近寄ってきていた。
「どういう意味なの?」
「まだ敵がいるっていうのか?」
「この国の魔物たちは去るんだろう?
何が言いたいんだ?」
死の目前に、負け惜しみか、はたまた錯乱しているのだろうか。
悪魔神官は最後に言った。
「・・この国は逃したとしても、たったの一国。まだ我らが同胞は健在だ。
未だ残された健気な姫君は一人で戦い抜けるか見ものだな。」
「姫・・?」
アレンは怪訝な顔になった。
姫とはマリアのことか?マリアならもう一人じゃない。
「残された・・・姫・・?一人・・?
どういう意味だ?」
悪魔神官の言葉をそのまま復唱し、ローレシアじゃないとすれば・・
カインの表情が凍りついた。
「お前!まさか、サマルトリアを・・!?」
アレンを押しのけて、カインが悪魔神官を問い詰めようと
歩み寄った。
だが、カインがその手を触れた瞬間
目の前で爆発が起きた。
「な、なんだ!?うわっ」
悪魔神官は魔法を封じられているはず。
自分で魔法を唱えることは出来なかったはずだ。
爆風が静まったとき、悪魔神官の腕はダラリと力なく横たわり
そして、息の根が止まっていた。
それと同時にアトラスは消えた。
「また・・・大灯台のときと同じだ。」
自分達が止めを指す前に、
最後に貴重な話を聞こうとしたら計り知れない力により
目の前の敵が死んでしまうのだ。
「まぁ・・・こいつのことは構わないが。
でも、なんだ最後に言った事は!?」
「も・・もしかして・・・・。」
アレンとマリアにも不吉なことしか浮かばない。
ムーンブルクの破滅のように、
ローレシアの混乱のように、サマルトリアも襲われると言う予感だ。
「くっそ。すぐに、行くか?!サマルトリア!!」
アレンがそう言い、カインは顔をあげた時
閉ざされていた王の間の扉が開かれた。
「アレン様!アレン様ーー!!」
入ってきたのはスコアを始め、数人のローレシア兵だ。
「ああ、良かった。ご無事で!!
今先ほどローレシアを襲っていた魔物たちは去ってゆきました!
アレン様がもしや敵の黒幕を!?」
「え・・?あ、ああ。そうだ。
心配はいらねえよ。敵の親玉は倒れたよ。」
アレンは兵達を安心させるために、そう言った。
「聞いたか!?皆!!
やったぞ!ローレシアの勝利だーーー!!!」
「うおおおーーーー!!」
兵達は戦勝に舞い上がった。
アレンはその様子にひとまずは安堵した。
「お前達の被害は?」
「重傷者数名、軽傷者多数が出ておりますが・・。
動けないものは城内に連れてきて休ませております。」
「そっか。死者はいないのか?」
「おりません。ああ、城壁も城門も破損はありますが、
民家にも国民には被害はありません。」
続いて聞いた死者ゼロの結果に顔をほころばせた。
「そっかぁ。何よりだ。スクルトのおかげかな。なぁカイン。」
「え・・あ、そうかな。」
カインは曖昧な回答だった。
「そういえば、王や王妃はどちらに?」
王の間なのに王がいないことを不思議に思ったのだろう。
スコアが尋ねた。
「ああ、カイン、どこに避難させたんだ?」
アレンはルーラさせたカインに聞いた。
「・・・・・・・。」
だが、カインは沈黙したまま答えない。
「カイン・・・?カインって!!」
「え・・・?あ、何?」
「聞いてなかったのか、父上たちってどこに避難してるんだっけ?」
「あ、ああ・・・屋上。城の屋上。」
カインは手短にそれだけ答えた。
「じゃあ、近いな。迎えに行くかあ。」
アレンが呟いているが、カインは返答できない。
確かに、もうローレシアは安全だと、
自分達は勝利したのだと、
笑顔で迎えにいけばいい。
それから3人でサマルトリアへ行けば良いんじゃないか。
だが、顔が強張って笑えない。
頭の中で嫌な予感がぐるぐる渦巻く。
サマルトリアはローレシアほど兵力も高くないのだ。
妹には自分がいない間城のことを頼むと任せてきたが、
一人で恐ろしい目にあってはいないだろうか。
いや、今まさに、襲われているのではないか?
「・・・・・カイン!」
「わ・・・っ、マリア。どうしたの?」
カインの顔を心配そうに覗き込んでいたのはマリアだ。
「どうしたのって・・あなたがどうしたの・・・・
なんて・・・分かってるわ。心配なんでしょう?国が・・。」
「え・・・あ・・・・。」
「当たり前よ。ここのローレシア同様だとしたら
打てる手は全て打っておかないとね。」
「マリア・・・。でもすぐには行けないよ。
ローレシアも被害が大きいし、怪我人だって多いし。
大体僕ももう魔法力空っぽなんだ。」
カインは困ったように、お手上げと言う風に手をあげた。
「それなら、これを使えば良いわ。」
マリアは自分の指にはめられていた指輪をカインに手渡した。
「これって、ルプガナでもらった祈りの指輪・・?」
「ええ、そうよ。それって魔法力が回復するみたいよ。
とっても便利よね。」
確かに普通の装飾具ではないようだったが、
そんな効果があるとは知らなかった。
「なんだー。マリアの魔法力やっぱりあの時尽きてたんだな。
あっぶねえなあ。それが紛い物だったら、お前今頃アトラスに
潰されてぺっしゃんこになってたんじゃねえか。」
口を挟んできたのはアレンだ。
しかし何の話だ?
「え?何、マリアがぺちゃんこって何?何の話?」
「ああ、こいつ、一人でアトラスに喧嘩売りやがったからな。
信じられない肝っ玉だよな。」
「やーね。もう少し言い方ないの?」
どうやらアレンとマリアが2人で戦っているときに
色々あったようだ。
詳しく聞きたい気もするが、
カインはそんな気持ちすらどこか違うところへ
行ってしまっている様だ。
「マリア、これありがとう。
ちょっと・・・うん。僕少し様子見てくるよ。
で、何も無かったらすぐ戻ってくる。」
「ええ。」
戦いが終わった直後に何の後始末もせずに一人
飛んでいってしまうことが申し訳なく思った。
その様子を見守っていたアレンは、
今の今まで手に持っていたロトの剣をカインに手渡した。
「じゃあ、俺からはこれ。
悪いけど、先に行っていてくれ。」
「アレン。ううん。ありがとう。」
カインはごくりと息を飲んでロトの剣を受け取った。
いざと言うときはこの剣を持って、サマルトリアを一人で守らなければならない。
アレンはカインの肩を叩いて言った。
「一人で悲壮な覚悟決めるなよ。この世の終わりみたいな顔してさ。
さっきキメラの翼も手に入ったからな。
こっち大体片付けたらすぐ行くから。心配するな。」
「・・・・ありがとう。」
カインはその言葉を聞くと、肩の力が抜ける気がした。
「ああ。んじゃ、行ってこい!」
アレンはカインの背中をもう一度バンッと叩いた。
「いたっ。もう、アレンは馬鹿力なんだから加減してよ。」
「馬鹿力とは何だ。お前が貧弱なんじゃないか?」
カインは頬を膨らませ、アレンはそれをからかい、
マリアはその様子を呆れたように見つめ、
3人は笑いあった。
「じゃあ、行ってくるよ。」
そうしてカインは2人の力添えを背に受け、
ただ一人サマルトリアへと向かったのであった。
- 次章へ続く -
2011/04/22
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