第37章チャイナショック①
1.開示請求
五月の「勝つ投資 負けない投資」が発売されて一カ月近くがたった2015年6月12日、2chの投資一般板のcisスレにある相談が投稿されます。
相談の主はレビュー暴威です。






※かつてcisが三空の「中の人理論」を偏差値29の文章と言ったことあることに由来する(偏差値29発言)。



アマゾンにカスタマーレビューをしたところ、五月からアマゾンを通して開示請求が来たと言います。
レビュー暴威によるレビューには(フェローテックの買い煽りは)「ギリギリセーフ」と言うように合法であると言っています。
あるいは☆が1つだったことが気に障ったのでしょうか。


キャプチャー
レビュー暴威に開示請求のメールが届いた2日後の6月13日、再び開示請求の相談が2chに書き込まれます。








※「いつでも刺せるんやで」という投稿はcisスレで慣例的に使われているセリフで特別な意味はありません。
殺伐としたレスのやり取りや暴力事件のニュースが貼られたりすると書かれるものです。
例です。

もともと懲役に行っていたという通称・懲役暴威が言い始めたと言われていますが、特定することはできませんでした。


2009年になりますが、五月は早稲田大学OBのグループが相場操縦で逮捕された事件を見て、「クソ楽しかったんだろうなあ」と発言したことがありました。

みんなでワイワイ楽しくやりたいのに俺を標的にしやがって…五月はそんな大人げない感情で法的手段に出たのではないか。
そのようなコンセンサスが出来上がりつつあったところで、五月から反論文がブログに掲載されます。

http://blog.livedoor.jp/love_aeria/archives/51916515.html
内容を要約すると
・「本の内容とは無関係かつ、事実と異なる情報の記載により私の今後の活動に悪影響を与える可能性があるもの」と判断した2件について開示請求を行った。
・資産は現在(2015年6月)30億円台中盤になる。
・レオスキャピタルワークス入社時には実質的に2つの銘柄を持っていた。一つはファンコミュニケーションズで10倍以上になったところで売却し、もう一つはソケッツで3倍ぐらいになったところで売却した。その結果、6億円ほど儲け、レオスキャピタルワークス入社時(2013年5月)に資産12億円だったのが、退社時(2014年6月)には17億円となった。
・フェローテックは投資判断の間違いであり、「ネットで買い煽って高値で売り抜けた不正行為」と言われるのは客観性を欠いている。
・2ch投資一般板cisスレを中心に「不正を働いて稼いだ投資家は徹底的に攻撃すべし」「あんな奴はアウトローに刺されて殺されてしまえ」「小型株を買い占めて相場操縦をすることで不当に利益を得ている」「犯罪者の株は買わない方がいい」というようなことが書かれており、活動に実害が出るのではないかと言う恐れを抱いた。アマゾンのカスタマーレビューで同様の内容が投稿されたので開示請求に至った。
このようになります。
特定口座年間取引報告書のスクリーンショットまで載せています。

二人目暴威はすぐさま2chに書き込みます。




五月の反論に対して2chでは喧々諤々です。



















五月は一見もっともらしい反論を載せましたが、開示請求の理由としてはどこか違和感のあるものです。
2chでの悪意ある投稿と似たようなアマゾンレビューが載ったので開示請求をした…そんな感じです。
2chでの悪意ある投稿がどれを指しているのか不明ですし、2chの投稿者とレビュワー(レビュー暴威と2人目暴威)の関係も不明です。
2chに載った意見と言えども、一つ一つは個々人の考えに基づいて行われたものです。
五月はそのことを忘れて、2ちゃんねらーという架空の一人の人間を作り上げて、その架空の一人の人間に対して喋っているような感じです。






https://itainews.com/archives/1843657.html

五月は突如、撤退宣言(?)をして収束を計ります。
五月はcisスレで疑問を呈されていたレオスキャピタルワークス在籍時の資産推移を証明しました。
ところが、おそらく五月が目的しただろうネット上の評判の獲得には程遠い結果となりました。
それが「撤退宣言」につながったのでしょう。
大京暴威(通報暴威・地場出し君)が投稿します。
ID:hO2ELiCO0は大京暴威(通報暴威・地場出し君)のIDです(※IDは2chのシステムによって日替わりで割り振られる)。


※五月は2013年から馬主になっている。


五月はブログで資産推移こそ証明しましたが、地場出しやフロントランニングについては沈黙です。
そのことに大京暴威をはじめ不満な2ちゃんねらーは多かったのですが、結局その違法性を判断するのはSESC(証券取引等監視委員会)です。
開示請求の理由に違和感がありつつも、資産推移を証明したことは誠意ある対応と言えるでしょう(突然の開示請求で動揺させて、その後に理論武装した(?)反論文で一気に説き伏せようとするやり方は賛否ありますが)。
五月はツイッターを削除します。


https://twitter.com/okera1127/status/610096016310702080より

※市況かぶ全力2階建
https://kabumatome.doorblog.jp/archives/65831939.html
大京暴威(通報暴威、地場出し君)が書き込みます。
ID: dqmk/ogT0は大京暴威(通報暴威、地場出し君)のIDです(※IDは2chのシステムによって日替わりで割り振られる)。

五月がツイッターを削除したことによって事態は収束していきます。


ネット界隈ではこの騒動は沈静化していきますが、2chでは度々食って掛かるような口調で反論する人が現れます。
いくつかIDがありますが、別人なのか同一人物なのか分かりません。IDは別々の端末、例えばPCとスマホを使えば、それぞれ別のIDが表示されます。


※「cisさんの悪口?を書かれてた人」の発言(墨は管理人が入れたもの。cisのことを指す)
※「五月さんのTwitterに書き込みしてたアナリストの方」の発言

※「白川さん」とは白川暴威というコテハンのこと。








※インチキペテンアナリスト
https://deliver.cdn.nicomanga.jp/thumb/5662020p
この食って掛かるような口調で反論する人が誰なのか分かりません。
全て同一人物なのかも分かりません。
よほど感情的になっているのか、大義があれば私刑も許されると言わんばかりです。
五月の開示請求騒動は裁判にまでなります。


Yとは「わい」(私)のことです。

五月とレビュー暴威や二人目暴威の裁判ではなく、五月がプロバイダのソフトバンクに求めた情報開示請求の裁判です。




禿はソフトバンクのことで、初新車情報は発信者情報の間違いです。
五月は名誉棄損で訴えるためにAmazonに情報開示を請求し、その結果プロバイダがソフトバンクと分かりました(Amazonが自主的に開示したのか裁判所からの命令で開示したのか不明)。
それを受けて五月はソフトバンクに発信者情報の開示を求め訴訟しましたが、判決は請求棄却でした。



参考までに名誉棄損罪について説明します。
刑法230条1項(名誉棄損罪)
「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金に処する」
「事実を摘示」の「事実」とは真実と言う意味ではなく、具体的な事柄という意味です。
その具体的事柄は真実でも嘘でも関係ありません。
「名誉」は世間の評価や名声のみを意味し、自尊心などの感情は含まれません。
これらを満たしたとしても、以下の違法性阻却事由があった場合は、名誉毀損罪にはなりません。
刑法230条の2第1項(違法性阻却事由)
「前条第1項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない」
公共性・公益目的・真実性の3つがあれば、刑罰は受けません。
真実性については、結果的に真実でなかったとしても、真実であると誤信するのに相当の理由があれば問題ありません。
参考文献:https://keiji.vbest.jp/columns/g_other/5307/
名誉棄損罪についての説明はここまでです。

フェローテックとわたし(再掲)

cisスレ4956の463
cisスレ4958の612
一人目のレビュー暴威がどのように判断されたか不明ですが、二人目暴威のレビューは名誉毀損にあたるが、公益性があるため違法性が阻却されるということです。
五月は控訴しなかったためこれで一連の騒動は結着します。
この開示請求に関する騒動はリーマンショック以降続いた五月と2ちゃんねらーの諍い(いさかい)のクライマックス(?)でした。
裁判にまで及んだ騒動でしたが、得るものがほとんどない不毛なものでした(強いて言うなら五月のレオス時代の投資を知ることが出来ましたが)。
下品な2ちゃんねらーと短気で付き合いにくい五月、ネット界隈はおそらくそんな印象を持ったのではないでしょうか。


さらに二人目暴威の言った「合法だけど尊敬できない」は、2ch上では、キャッチフレーズのように五月に付きまとうことになります。
参考:「糞尿」の名誉毀損について

キャプチャー
cis伝HOME BNF伝TOP
第36章ギリシャショック④>第37章チャイナショック①>第37章チャイナショック②