第35章天井②



4.五月

五月について説明します。
レオスキャピタルワークスのシニアアナリストとなった五月は2013年8月22日のザイオンラインに藤野英人とともに出ます。

藤野英人と五月の出会いは藤野英人が五月を食事に誘ったことから始まりました。
藤野英人は個人投資家を含め投資業界の人とよく食事をしていました。

五月もツイッターで誘いを受け、2009年に食事をしたことがありました。
五月はデイトレからファンダメンタルズへの投資に変わって行った頃でした。

この出会いはこれで終わり、お互いツイッターを確認しあう程度の間柄が続きます。

五月は2013年2月、ブログで引退宣言をします(第34章参照)。
この引退宣言の背景には1月4日に資産の30%を失う損切りがありました。

「タイミングが合わないときに投資をやっていてもますます減ってしまうので」(ザイオンライン2013年8月23日)

うり坊もGFFももぐろも最初の損失で止めておけば全てを失うことはありませんでした。
五月はこの損失は取り戻しますが、「今回は運良く持ち直したけど、こんな状態でリスクだけを取り続けると、今度こそ取り返しの付かない損失を出すに決まっている」(ブログ2013年2月2日)と、思い切って投資を止めることを決意します。

ところが、投資を止めたところで
「今まで作れてなかった動画とか同人誌などの活動が自分のもう一つの柱としてあったので、投資をやめれば創作方面に気が向くかなとも思っていたんですが、なかなかその意欲も沸かなかった」。
「このままだとあまりに退廃的だなと思っていた」ところに知り合いのヘッジファンドのファンドマネージャーから声を掛けられます。



知り合いのファンドマネージャーから勧められただけでなく、五月自身も機関投資家のことを知りたいという希望がありました。





メールで質問したという会社はインタースペース(2122)で、ライバル企業と言うのはファンコミュニケーションズ(2461)です。
この話は34章①にも載っています。



ひふみ投信はあえてそれを選んだというより「受け入れてくれるのは『ひふみ投信』以外にないだろう」という思いでした。





藤野英人も

「今回は僕たちから声をかけたわけではないんです」、
「五月くんから話を聞いて、『面白いじゃないの』と思ったんですよね。
彼みたいな人が入ってくると、運用業界も活性化するし、銘柄選択に強い人が運用チームに入ってくるのは、すごくいいことだなと」

と言っています。

五月がレオスキャピタルワークスに入社しての感想です。



企業の分析については、取材に行くのが個人投資家の時とは変わりましたが、それ以外はそれほど違いはありませんでした。
五月は適時開示のような公開情報を徹底的に分析する方法を取りますが、他のレオス社員にはそのような人はいないため、五月はそれをやるのがレオスにとってもメリットになると言うことです。



個人投資家だった2013年2月に「安い株がなくなっ」たと引退宣言をしました。
アナリストとなっていい銘柄は見つかったのでしょうか。







専業の個人投資家の中には機関投資家となったとしても十分通用する可能性があると言います。



五月は単に利益を求めるだけでなく、多くの人に投資の面白さや人生を変え得るポテンシャルを知って欲しいと言います。



https://diamond.jp/zai/articles/-/40233
https://diamond.jp/zai/articles/-/40234
https://diamond.jp/zai/articles/-/40235
https://diamond.jp/zai/articles/-/40236

具体的な投資手法や銘柄は守秘義務の関係なのか、触れることはありませんが、機関投資家のアナリストとして仕事をこなしているのが伝わってきます。

2013年9月21日発売のネットマネー2013年11月号には一人でインタビュー記事が載ります。



「6月1日からアナリストになってまだ日は浅いですが、率直に言って仕事は楽しいですし、やってよかったと思っています」

と言っています。
2012年11月15日から爆発的に上がり始めた日経平均は、2013年5月23日を天井に下落に転じ、6月半ばに底をつくとそこからレンジ相場に移行していました。
cisがこつこつとオプション売りで稼いでいた時期です。
ファンダ派の五月の戦略は

「春先のような一直線の株価上昇は見込めません。こういうときは市場全体の値動きに連動しやすい株よりも、その銘柄独自の成長力やテーマ性を評価できるような株を狙うべき」
(例えば)「国内に広くいき渡ったスマートフォンというハードにアプリやサービスを提供する企業」

と言っています。
2014年1月から始まるNISAについても

「とにかく利益を出さないことには制度上のメリットがありません。
欲を言えば配当利回り3%以上で、過去最高益や3期連続増収増益を更新しているような銘柄を狙うべき。
しかも、ビジネスモデルが今後も廃れない企業が投資ターゲットになりそうです」

と言っています(※註.NISA枠は当初は100万円だった)。

ネットマネー2013年11月号(2013年9月21日発売)

五月は雑誌のインタビューに次々に出ます。



主な発言です。

「そのときのテーマ、材料に過度に踊らされないように、長い時間軸で臨んだほうがよい」
(東京五輪の)「開催は7年後。そのときにどういう世の中になっているか。オリンピックでは巨額マネーが動き、都市機能などさまざまなものが新しくなるタイミング。見逃されている有望企業もあるはずで、こうした先を読む作業が株式投資の楽しみであり醍醐味」
「買いには根拠を持つことが必要。何げなく買うと下落したときに対処できなくなる。業績動向など自分の思い描いたシナリオが間違っていたならば損切りしやすい。シナリオが崩れていないなら、下落時に買い増すという判断もできる」
「今年は株式投資で儲かった人の話をよく聞くが、長年の努力の積み重ねが結実した人が多い。投資成績は投資にかけられる時間、見ていられる時間に比例する面もある。相場が悪い時期は見ているだけでもいい」

https://shikiho.toyokeizai.net/news/0/25931



カリスマ投資家「五月氏」が語る成功への道のりとこれからの株式市場(前編)
カリスマ投資家「五月氏」が語る成功への道のりとこれからの株式市場(後編)

銘柄選びについて2つ方法があると言います。
一つ目は、一つ一つ決算短信を見て、その中で変化を見つける方法です。
二つ目は、日経新聞やネットメディアから世の中の流れにうまくはまる企業を探す方法になります。

2014年1月から始まるNISAについては、

「短期の結果にこだわらず、投資を通じて学んでいく姿勢を大切にしてほしいです。
後はテーマ株や市場の雰囲気で盛り上がっているものに惑わされずに、企業そのものの良さや長期的な目線で成長するかを見極めることが大事だと思います」

と言っています。

年が変わって2014年です。
NISA開始による資金流入なんてどこへやら、日経平均は1月から暴落し、前年11~12月の上昇を全て打ち消してしまいます。
その後はレンジ相場です。

年が明けたばかりの1月5日発売の日経ヴェリタスに五月の記事が載ります。



ネットラジオは頻繁にやっていました。



米国へ行った時の写真です(出所不明。五月のフェイスブックか?)



2014年5月18日付の日経ヴェリタスの個人投資家特集に一言だけコメントが載ります。

日経ヴェリタス2014年5月18日付
https://www.nikkei.com/article/DGXNASFZ1401K_V10C14A5K10100/より

前年(2013年)の大相場とは打って変わって難しい相場になった2014年の相場に対し、

「個人は機関投資家のように単年で成果を求められない。普段は負けないことを心掛けるべきだ」

と言っています。
なお、この号では五月の友人でもある「ぱりてきさす」も載っています。
ぱりてきさすは2chに投稿していたこともありました。



ぱりてきさすはGLP投資法人などの投資に成功し、16億円の資産を持つと紹介されています。
五月はぱりてきさすのことを「大物投資家」と言っています。



順風満帆に見えた五月ですが、2014年6月16日、意外なことが藤野英人から発表されます。





退社についてニコニコ生放送で語っていました。





2chに転載された内容やニュアンスがどこまで正確か分かりません。
五月は個人投資家へ戻り投資を再開します。







2014年9月30日にはワールドビジネスサテライトに出ます。
テレビ出演は初めてです。




※同じ動画がいくつもついており、番組は8分50秒までです。











五月はエンジェル投資にも進出です。



五月はその後、シリウスパートナーズという会社を立ち上げ、株式投資やエンジェル投資のほか、競走馬の育成などを手掛けていきます。

参考:藤野英人の発言

2014年10月30日、藤野英人はツイッターである発言をします。





これは誰のことを指しているのか不明です。





その後、藤野は五月と共著を出したり雑誌で五月を持ち上げる紹介をしているので、そこら辺から考えると五月のことではなさそうです。
誤解を生むことに気が付かなかったのか、あるいはあえて誤解を生むように書いたのか…真意は分かりません。

フォーブスジャパン2015年8月号(2015年6月25日発売)で藤野英人は五月を紹介しています。
カリスマ投資家・藤野英人の私が出会った「ステキな投資家」、「お金より大切な物語」

フォーブスジャパン2015年8月号(2015年6月25日発売)①
フォーブスジャパン2015年8月号(2015年6月25日発売)②
※「大学をドロップアウト」→五月は大学に進学していない
※「私たちと一緒に仕事をした2年間」→1年間(正確には13カ月)

5.cis

cisは時々トレードしつつも様子見が続きます。



2014年9月26日、cisはブルームバーグの記事に出ます。



日本語版
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2014-09-25/1000



英語版
http://www.bloomberg.com:80/news/2014-09-25/mystery-man-moving-japan-made-more-than-1-million-trades.html
※日本語版は一部省略されています。英語版は、GoogleChromeなら右クリック→日本語に翻訳、で和訳できます。





内容を見ていきます。

>Then an order was filled: 300,000sharesat 6,714 yen -- worth just over 2 billion yen, or almost $20 million.
((特売りだったソフトバンクGの)6714円に30万株の買い注文が入った。それは20億円、およそ2000万ドルだった)

前述したように2014年2月4日、cisは特売りだったソフトバンクGに買いを入れ、寄付かせます。


※ソフトバンクGは2019年6月に株式1→2に分割しており、チャートには分割後の株価が表示されている。

>“Games taught me to think fast and stay calm,”
(ゲームは素早い判断と冷静でいることを私に教えた)

cisはゲームから多くのことを学んだと言います。


※RoRはエイジオブエンパイア(AOE)というオンラインゲームのシリーズの一つ。

ほんの一言ですが、SPA2008年9月23日号に趣味のゲームについてコメントが載ったことがあります。
SPA2008年9月23日号

>Another day trader, Takashi Kotegawa, who’s known as BNF, made more than 2 billion yen, according to a Bloomberg News report at the time. Efforts to reach Kotegawa were unsuccessful, and it isn’t clear whether he still trades.
(ジェイコム事件で20億円以上を儲けたと言うBNFと連絡を取ろうとしたがダメだった。BNFがまだトレードをしているかどうかははっきりしない)

BNFとは連絡が取れないようです。

>Several fan blogs devoted to CIS sprang up after the J-Com trade, one called CIS Mania.
(ジェイコム事件の後、ファンによるcisのブログが作られ、そのうちの一つが「cisマニア」です)

こちらになります。
弊HPもいくつか引用しています。
https://profile.ameba.jp/ameba/cisiove

>He became notorious for such lines as “Not even Goldman Sachs can beat me in a trade” and “Excuse me while I go flush some cheap wine that only cost me 800,000 yen.”
(cisは「ゴールドマンサックスですら俺を打ち負かすことはできない」「ちょっと安物のワインを流してくるまで待ってて。ほんの80万円の」と言ったセリフで悪名を馳せました)

2009年の書き込みです。
ブルームバーグは穏やかに言い換えてくれたようです。









>CIS says he barely got his degree in mechanical engineering, having devoted most of college to the fantasy role-playing game Ultima Online.
(cisは大学時代のほとんどをオンラインゲーム「ウルティマオンライン」に費やしてしまい、かろうじて卒業できたと言います)

uoaもそうでしたが、cisもウルティマオンラインに熱心でした。
2003年当時の書き込みです。



http://www.roy.hi-ho.ne.jp:80/ciss/uo/uotop.htm



>In late 2003, he quit the salaryman life to work the market full time.
(2003年後半、cisは専業トレーダーとなるためサラリーマン生活に別れを告げました)

専業トレーダーになったのは2004年6月です(cisはしばしば自分の歴史を間違えます)。

cisが外資系のマスメディアに出るのは初めてでした。
英語版の記事に出ているシルエットの男性がcis本人かどうかは分かりません。


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