第26章リーマンショック最終盤①



1.10月28日(火)~31日(金)





明け方4時25分から放送していたテレビ朝日系列の「やじうまプラス」です。









日刊スポーツ2008年10月28日号

・10月14日に210億円に達した。
・現在(10月27日)は総資産200億円。
・リーマンブラザーズで7億円損を出した。
・先週日本株で5億円の損をした。
・秋葉原駅前に90億円でビルを購入した。





































cisはなんとか話題を変えようとしますが、流れは変わりません。



※NOI利回り=(年間賃料収入-火災保険料や固定資産税や修繕費などの諸経費)÷(物件購入額+手数料などの諸費用)で計算し、通常所得税や法人税を引く前の数値です。

気配値が表示されます。
cisはみずほをストップ安で持ち越していました。





気配値の異常さなど関係無くBNFの話題ばかりです。













資産半減の噂の出どころは謎です。
楽天証券の社員がリークしたという証拠もありません。



株の話に戻ります。
一旦、日経平均が底を付けた10月10日(金)の終値の25日線乖離率は-27.42%でした。
おそらくBNFはこの乖離率を次回反発する際の乖離率(予想乖離率)として念頭に入れていたでしょう。

第2章で説明した「乖離率のみを使った逆張り」です。



前日の10月27日(月)、25日線乖離率が-28.42%となり、予想乖離率に到達します。



BNFは最後のカタリストである米国市場の影響でのGDを待っていたことでしょう。

その日はすぐにやって来ました。
この日、10月28日(火)、明け方のダウは8,175.77(-203.18、-2.42%)で下落して引けます。

日経平均がGDするのは確実です。

BNFはここで伝家の宝刀を抜きます。
「乖離率のみを使った逆張り」です。

日経平均は意外にも強く、7,143.34円、わずか19.56円のGDで始まりますが、BNFは寄付きから買って行きます。
100年に一度と言われた金融危機に立ち向かったのは、自分の原点とも言うべき手法でした。

「28日は7100円台で始まったので最初から買って」(SPA2008年12月9日号)
「60億円ちょっとかな」(週刊朝日2008年11月14日号)

寄付き後は強弱入り混じる相場付きです。



買われたかと思えばすぐ売られます。



cisはトヨタ自動車を空売りします。



弱ければ売るという信念に基づいたものでしょう。
BNFの逆ポジションです。
BNFが買った銘柄は(28日は)「電機、銀行、商社、自動車……と何でも買ってますね」(週刊朝日2008年11月14日号)と言っています。
トヨタ自動車も買っていたでしょう。
cisはBNFの買いを空売った可能性もあります。



政府は11月4日に実施予定だった空売り禁止の規定を即日実施に切り替えます。
政府も株安対策に必死でした。



「株の裏付けのない空売り」とはネイキッドショートセリングと呼ばれるもので借株をしないで空売りを掛けるものです。
主にヘッジファンドが使うものです。
一般の個人投資家は通常通り空売りをすることができます。















7000円割れの時のBNFです。
BNFは寄付きから「乖離率のみを使った逆張り」で60億円分買っていました。

「7000円を割り込んでから1億円以上の含み損が出てヒヤヒヤした」(週刊朝日2008年11月14日号)

BNFは肝を冷やしながらもホールドします。

「11月4日にアメリカの大統領選があったじゃないですか。
そこまでは上がるだろうと踏んだので、この週はそんなにリスクはないなと
」(SPA2008年12月9日号)

BNFがホールドし続けた背景には乖離率だけでなく、米国の大統領選が念頭にあったようです。
空売り規制もあったかもしれません。



BNFは株から資産を引き揚げるどころか、むしろ買いに向かっていました。
不動産投資については賛否もろもろです。



BNFの不動産投資が成功だったかどうかは10年後の2018年に分かることになります。

日経平均の7000円割れは一瞬の出来事で前場は7095.14円(-67.76円)で引けます。

















前場は一時7000円割れするなど乱高下していましたが、後場寄りの気配は強含みです。





後場始まると一斉に買われだします。





UFOは三菱UFJ、CAはサイバーエージェントのことです。



















大引けの日経平均は7,621.92(+459.02円、+6.41%)で大暴騰でした。

BNFは前場に60億円分買い集めていました。

「20億円分はその日のうちに売って5億円くらい利益が出て」(SPA2008年12月9日号)

と言っており、早々に一部利確します。



先物ラージの5分足

現物の日足チャート

日経平均現物:始値7,143.34 高値7,626.42 安値6,994.9 終値7,621.92(前日比459.02、6.41%)
25日線乖離率(終値)-22.50%

今日の相場2008年10月28日











ほんの一瞬、日経平均は7000円を切りました。
結果的に、その瞬間がリーマンショックの大底であり、バブル崩壊後の最安値であり、平成の最安値でした。

BNFは25日線乖離率を使った逆張りで、その最安値を捉えたのです。
以後、日経平均は反転してきます。

2008年10月29日(水)

明け方のダウは9,065.12(+889.35、10.88%)で史上2番目の上げ幅を記録します。
米国の10月度消費者信頼感指数は38.0と1967年の統計開始以来最低水準となりましたが、FOMCによる利下げへの期待などから急反発しました。
FOMCはこの日と翌29日の2日間にわたって開催される予定です。





cisは他のトレーダーを比較するのが好きで、しょっちゅうランク付けしたり批評したりしていました。
そんなcisも「相場との戦いのみ」と変わっています。
cisの投資哲学は、順張りでなければ資産を築くことはできないというもので、その投資哲学をもとに50億円を築いてきました。





リーマンショックを逆張りで勝ち続けたBNFにcisの投資哲学はいつになく動揺していたかもしれません。

傷心のcisをよそにスレはBNFの話題ばかりです



日経平均は7,741.52円(+119.6円)で寄りますが、すぐ先物価格の8,200円にサヤ寄せされます。
BNFはここで持ち越していた40億円を利確します。

「29日に8200円前後になったところで90銘柄ほどあったのをぜんぶ売った」(週刊朝日2008年11月14日号)
(前日に決済した分と合わせて)「10億円以上利益が出たんで我慢できずに売っちゃいました」(SPA2008年12月9日号)

持ち越して翌日の寄付き前後に決済するのはいつも通りの手順です。
最長で米国の大統領選挙まで持つつもりでしたが、早々手仕舞います。

「売った後もかなり上がったんで悔しかったけど、まぁそれはしょうがないです」(SPA2008年12月9日号)

と言っています。

ここでBNFは「7億円くらい」儲かり、前日決済した5億円分と合わせて「合計で12億円の利益が出ました」(SPA2008年12月9日号)ということです。

この時のBNFの儲けについて正確に見てみます。
日刊スポーツ10月28日号では10月27日19時43分の資産として「106億3150万4416円」の資産が表示されています。
週刊朝日11月14日号(後述)では10月29日夜の資産として「119億5494万3571円、前日比+7億3214万3010円」が表示されています。

実際は二日で「12億円」ではなく、13億2343万9155円の儲けのようです。
前日28日の儲けは5億9129万6145円です(BNFは「5億円くらい」(SPA2008年12月9日号)と言っている)。

BNFのリーマンショックのトレードはこれで終わります。
2008年10月の儲けはこの時のものも含め17億9571万9694円でした(SPA2008年12月9日号とフライデー2008年12月15日号による。ただし週刊新潮11月13日号では18億2500万円儲けたと言っている)。

この日(10月29日(水))の動きを見てみます。
前場は米国FOMC(29日)、日銀金融政策決定会合(31日)への期待から高値圏で推移していました。





後場始まって寄付きこそ上がりましたがその後は崩れます。








(全部持ってかれた)





14時半から一気に戻します。





結局行って来いで8,211.9円(+589.98円、+7.74%)で引けます。

先物ラージの5分足

現物の日足チャート

日経平均現物:始値7,741.52 高値8,211.9 安値7,741.52 終値8,211.9(前日比589.98、7.74%)
25日線乖離率(終値)-15.16%

今日の相場2008年10月29日

全部持ってかれた、全部底値損切りと言っていたcisの損益は



いつも通りの顎芝居です。
この日の夕方、夕刊フジ(ネット版ではZAKZAK)にBNFが取り上げられます。



ZAKZAK2008年10月29日号
夕刊フジ2008年10月30日号
※内容は同じものです。

“「毎月5000万円前後の家賃収入で、15年前後で回収可能」”





“「家主とのトラブルが多い個人オーナーになると最初から分かっていれば、入居は絶対なかった」”



チェーンストアの店長が入居を決めるかどうかの権限があると言うのも考えにくいです。

2008年10月30日(木)

FOMCはFF金利を1.50%から1.00%へ、公定歩合を1.75%から1.25%に引き下げます。



明け方のダウは引け際に急落し、8,990,96(-74.16、-0.82%)で終えます。
日経平均はGUして寄付くとほとんど一方通行で上昇します。



日経平均は9,029.76(+817.86、+9.96%)で引けます。
歴代4位の上昇率です。
FOMCに続いて日銀やECBの金融緩和が期待されことやIMFが新興国に対する緊急融資を承認したことで新興国リスクが後退したためです。

先物ラージの5分足

現物の日足チャート

日経平均現物:始値8,269.71 高値9,030.85 安値8,269.71 終値9,029.76(前日比817.86、9.96%)
25日線乖離率(終値)-5.51%



歴代4位の上昇率を記録したこの日のcisの損益です。



cisが売りポジションを取っていたのは「一部の銘柄以外はふら付いてた」(カブトモ)と言うように不安定な値動き見られたためです。
売りを持ち越したのは「ちょっと買われ過ぎてる感じがした」(カブトモ)ためです。
今日の相場2008年10月30日

2008年10月31日(金)

明け方のダウは9,325.01(+144.32、+1.57%)でした。
ダウは上昇したにもかかわらず、日経はcisの読み通りGDして始まります。



この日は日銀の政策決定会合の日でした。
通常12時台に政策金利が発表されることが多いのですが、13時半を過ぎても発表されません。



14時近くになってようやく発表されます。





ここ3日間で日経平均は2000円近く上がっており、利下げは織り込み済みでした。
材料出尽くしで一気に売り込まれます。







日経平均は8576.98(-452.78、-5.01%)で引けます。



先物ラージの5分足

現物の日足チャート

日経平均現物:始値8,958.22 高値9,012.31 安値8,576.98 終値8,576.98(前日比-452.78、-5.01%)
25日線乖離率(終値)-8.94%

今日の相場2008年10月31日

さんざん大騒ぎしたcisの損益です。





売りを持ち越したのはよかったのですが、早々に手仕舞いしてしまったことを悔やんでいます。



前半の損失を猛烈な勢いで取り戻しましたが、わずかにプラス収支にできませんでした。

様々なことがあった1カ月でした。









翌月からBNFがメディアに出始めます。

<参考>なぜか知っている人たち

BNFが90億円でビルを購入したことが明るみに出たのは10月28日の日刊スポーツです。
それ以前からBNFの運用資産が半減したことが伝えられていました。



ミクシィに投稿した方はどのように情報を得たのか不明です。
これだけではありません。
日刊スポーツが出る2週間前の10月11日の2chです。



この方もどのように情報を得たのでしょうか。
その10月28日、BNFが60億円のポジションを取ったことに関しても(そのことを最初に報じたのは11月4日発売の週刊朝日です)、



週刊朝日の取材日は10月29日の夜なので記者ではないでしょう。
BNF本人とも思えません。
誰なのでしょうか。

こちらの噂の真偽は不明です。




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