第23章リーマンショック序盤①
1.破綻
ラビ・バトラはパキスタン生まれの経済学者で、アメリカ・テキサス州の南メソジスト大学で教鞭をとる人物です。
ラビ・バトラは経済学者と言うよりも予言者として有名で、1979年のイラン革命や1980年のイランイラク戦争のほか、東京市場のバブル崩壊、共産主義の崩壊などを的中させてきました。
そのラビ・バトラは日本の経済ジャーナリスト・浅井隆との共著「日本と世界は同時に崩壊する!」(初版2006年6月8日)で次のような予言をしています。
“私は2006年にはアメリカの住宅バブル崩壊が明らかになり、ゆるやかに景気後退していくと考えている。
そして、その景気後退は石油バブルによるインフレ懸念と重なって、アメリカの消費を冷え込ませる。
その結果、日本や中国などアメリカへの輸出に依存している経済が次々に不況に陥っていく。
この連鎖的な不況の行き着く先が、世界的な大恐慌である。
私の考えでは、全世界的に大恐慌と言えるような状態になるのは2010年頃だと見ている。
ただし、一、二年の誤差はありえよう”(P85)
さらにラビ・バトラは、師であるプラバート・ランジャン・サーカーの言葉を借りる形でこう述べています。
“「資本主義は花火のように爆発する」”(P68)
ラビ・バトラの予言は今回も的中することになります。
2008年9月15日(米国時間9月14日)、花火が点火されます。
2008年9月15日(月・祝)




日本市場は敬老の日で祝日のため身動きが取れません。
BNFは米国市場でファニーメイとフレディマック、そしてリーマンブラザーズを持っており、cisは前章でポートフォリオを紹介しましたが、三菱商事を持ち越していました。
速報通りリーマンブラザーズは、破産法を申請します。

BNFは、
(リーマンブラザーズを)「7億円ほど買ったら2日後に倒産して、紙切れになりました」(SPA2008年12月9日号)
と淡々と(?)言っています。




メリルリンチはリーマンブラザーズ買収から矛先を変えたバンクオブアメリカに買収されます。



リーマンブラザーズは破産、メリルリンチはバンクオブアメリカに買収され、AIGも救済を求めている。
金融危機の様相です。




株式評論家・北浜流一郎のブログを紹介します。

http://blog.livedoor.jp/orion3/archives/51380574.html
北浜流一郎は雑誌記者から株式評論家になった人物で、特別な金融の知識や相場の経験があるわけではありません。
評論家と言うよりは株好きのおじさんと言った風情です。
その分、普通の個人投資家の感覚を持っているとも言えます。
「リーマン破綻という決着の付け方は好ましいものであり、先行きの上昇要因になる」
と言っています。
これが一般個人投資家の見方だったのかもしれません。
日経平均の2008年1月~6月の日足チャートと7月1月~9月15日の日足チャートです。


2008年9月16日(火)
明け方のダウは-504ドル(-4.41%)でした。
暴落と言えますが、ブラックマンデー(ブラマン)と呼ばれる1987年10月19日の下落率-22.6%に比べればかなり緩やかです。

cisは底堅い気配を感じ、三菱商事の損切りポイントを見定めつつ買い目線で相場に臨みます。




リバウンドは10時30分ごろまでで、その後はずるずると下落しますが、短期勢はそれでも十分儲けたようです。

寄付きからは2500万円ほど勝ったようです。

先物ラージの5分足

現物の日足チャート

日経平均現物:始値12,028.45 高値12,028.45 安値11,551.40 終値11,609.72(前日比-605.04、-4.95%)
25日線乖離率(終値)-8.46%
今日の相場2008年9月16日
※「今日の相場」は当初cisが取締役として参加していた株式会社すぺいろんのサービスの一つです。
すぺいろんが運営していたカブトモネットのコンテンツの一つで大引け後に一流トレーダーがその日の相場について語り合うものです。
cisも頻繁に参加していました。



まだAIGが残っているが、一連の金融危機は峠を越しており、悲観するほどのことではない、というのがおおよその見方だったのではないでしょうか。
AIGについては情報が錯綜します。




破綻なのか救済なのか。



AIGは土俵際で生き残ることに成功します。
AIGは大きすぎてつぶせなかった、リーマンブラザーズは大きすぎて救済できなかった…この2つの企業を分けたのは何だったのでしょうか。
米国は論理一貫性よりしゃにむに踏ん張ったといったところでしょうか。
2008年9月17日(水)
この日(9月17日(水))の明け方のダウは+142(+1.30%)で小反発です。
日経平均はGUして始まりました。



REITが特買いでcisは上機嫌です。





この日、日経平均及びcisの持ち株が強かったのは前場までで後場からは急速に弱くなります。

先物ラージの5分足

現物の日足チャート

日経平均現物:始値11,737.62 高値11,880.03 安値11,708.7 終値11,749.79(前日比140.07、1.21%)
25日線乖離率(終値)-6.90%
今日の相場2008年9月17日
2008年9月18日(木)
ジェイコム事件の際、「美しくない」と発言したこともある与謝野馨経済財政担当相は、リーマンブラザーズ破綻の影響について「ハチが刺した程度」と見ています。

注意深く読めば分かりますが、与謝野馨は金融システムへの影響が軽微と言っているのであって、景気について言っているわけではありません。
景気対策についてどこか他人事な態度は福田政権の特徴でした。
景気重視派の麻生太郎は

世界恐慌について警鐘を鳴らしています。
明け方のダウは10609.66(-449.36、-4.06%)で暴落です。
AIGの公的管理が決まったとは言え金融危機の懸念は依然くすぶっています。
米国市場では空売り規制の導入が発表されます。

BNFは、リーマンブラザーズの倒産を食らったばかりでなく、さらにフレディマックとファニーメイの含み損に苦しんでいました。
この空売り規制が流れを変えます。
「リーマンが倒産して地合いがすごく悪くなって、空売り規制が発動されたんです。
その途端にこの2銘柄が投機的に上がっていった」(SPA2008年12月9日号)
BNFはぎりぎりのところで助かります。


http://blog.livedoor.jp/orion3/archives/51382885.html
北浜流一郎のブログです。
「この超底値を狙わない手はありません」
と言っています。
この日のcisはソニーのトレードで失敗しており、


この日の翌日への持ち越し銘柄です。

先物ラージの5分足

現物の日足チャート

日経平均現物:始値11,576.94 高値11,577.88 安値11,301.46 終値11,489.3(前日比-260.49、-2.22%)
25日線乖離率(終値)-8.52%
今日の相場2008年9月18日
2008年9月19日(金)
明け方のダウは11,020(+410、+3.86%)でした。
前日の後場の強さをそのまま引き継いで上昇していきます。

この日はびびりおんもトレードをしていました。

前日に日経平均が下髭を付けて後場上がって行ったのを見て引け間際に買ったのでしょう。
乖離率で銘柄を選んだようです。
BNFは下髭を付けると買って行くことが多いので、ひょっとしたらBNFも買っていたかもしれません。
cisの収支です。



先物ラージの5分足

現物の日足チャート

日経平均現物:始値11,631.6 高値11,920.86 安値11,615.2 終値11,920.86(前日比431.56、3.76%)
25日線乖離率(終値)-4.77%
今日の相場2008年9月19日
2008年9月22日(月)
金曜(土曜明け方)のダウは11,388(+369、+3.35%)でした。
この日のcisは自動車株を中心にトレードします。



先物ラージの5分足

現物の日足チャート

日経平均現物:始値12,037.89 高値12,263.95 安値12,037.89 終値12,090.59(前日比169.73、1.42%)
25日線乖離率(終値)-3.12%
今日の相場2008年9月22日
2008年9月23日(火・祝)
秋分の日で日本市場は休場です。
明け方のダウは11,016(-373、-3.28%)でした。前日の行って来いでした。

2008年9月24日(水)
明け方のダウは10,854(-162、-1.47%)でした。

政権が麻生内閣に代わります。

日経平均は前日の休場日の分も含めてダウの下落を食らい、GDして始まります。
10時半ごろより上昇に転じ、下髭陽線で前日比ではプラス圏でした。


先物ラージの5分足

現物の日足チャート

日経平均現物:始値12,031.98 高値12,115.03 安値11,904.6 終値12,115.03(前日比24.44、0.20%)
25日線乖離率(終値)-2.60%
今日の相場2008年9月24日

2008年9月25日(木)
明け方のダウは10,825(-29、-0.27%)です。
日経平均は配当落ちと言うこともありGDして始まって陽線で終わります。


先物ラージの5分足

現物の日足チャート

日経平均現物:始値11,925.71 高値12,025.41 安値11,835.28 終値12,006.53(前日比-108.50、-0.90%)
25日線乖離率(終値)-3.20%
今日の相場2008年9月25日
2008年9月26日(金)
明け方のダウは11,022(+197、+1.82%)でした。
ファニーメイとフレディマックは米国市場の空売り規制以来上昇を続けていましたが、25日にピークを付けます。
ここら辺からBNFは手じまいに入ります。
再び3000回の注文です。
「25日にピークをつけたんですけど、そのときは一時的に含み益が50億円くらいになりました。
ところが売るときも3000回注文しないといけないから、一日で売れない。
売りたいのに売れないってものすごいストレスですよ。
あの日に全部売れてれば40億円は稼げたんですけどね」(SPA2008年12月9日号)
日経平均は前日比ほぼ変わらずの位置から始まって小陰線の十字です。




上下に振られた動きだったので振り落とされてしまったようです。
損切りは14時前の急落したところでしょうか。
先物ラージの5分足

現物の日足チャート

日経平均現物:始値12,026.34 高値12,082.64 安値11,788.73 終値11,893.16(前日比-113.37、-0.94%)
25日線乖離率(終値)-3.82%
今日の相場2008年9月26日

意味不明です。
2008年9月29日(月)
金曜(土曜明け方)のダウは11,143(+121、+1.10%)でした。
この日(9月29日(月))は前場こそ上昇しましたが、後場に入ってほとんどいいところなく下落し、上髭陰線で引けます。

「8:59から気配値急落してやたら安く始まった時点で怪しかった」(カブトモ)
「全体的に後場からめちゃめちゃ売られたね」(同)
「三井物産、三菱商事とか日産自動車とかコマツとか外人持ち株比率高い外需の一部の売られ方が半端ない」(同)
今日の相場2008年9月29日
と言っており、弱さを感じ取っています。
先物ラージの5分足

現物の日足チャート

日経平均現物:始値11,883.25 高値12,062.67 安値11,721.05 終値11,743.61(前日比-149.55、-1.26%)
25日線乖離率(終値)-4.72%
この日の夜、米国で金融安定化法案が議会に提出されます。



金融安定化法案がまさかの否決です。
その数時間前にcisは

と言っていますが、恐怖はここから始まります。
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