第二章トレードスタート


1.初めてのトレード

1990年代末、政府は金融ビッグバンと呼ばれる改革を進めていました。
1998年11月、インターネットによって取引を行う証券会社の設立が認められ、翌年10月、株式の売買委託手数料が完全自由化されます。

これらの改革の動きに加え、windows98の発売以降、パソコンが爆発的に一般の家庭にも広がっていました。

そんな背景の中、BNFは「テレビゲームでも始めるように」(KING2007年10月号)2000年4月ネットトレードを始めます。
大学3年から4年になる時でした。

最初は何冊か本を読んで勉強をしました。

「最初は株関係の本を何冊か読みました」(週刊現代2006年1月21日号)

この時に読んだ本は不明ですが、噂としては『株素人でも100万円が1億円驚異の3点チャージ投資法』(明地文男)だったのでは、と言われています(3点チャージ投資法の詳細については第19章で説明します)。

種銭は浪人生時代にしていた郵便配達のアルバイトと祖父が貯めていてくれた郵便局の学資保険です(文春ビジネス2006年4月5日号)。
入出金記録です。


ダイヤモンドZai2006年3月号より

2000年1月5日~2001年1月9日の間に差し引き137万9089円を入金しています(入金466万0000円出金328万0911円)。
BNFは種銭を140万円と言ったり、150万円と言ったり、160万円と言ったりしますが、実際は140万円が真実ではないでしょうか。

当初は長期投資目的で富士ソフトABCと愛眼を持っていましたが、それが2000年に入って、株価がボックス圏で乱高下するようになります。


ダイヤモンドZAi2006年8月号より

「最初は長期だったんです。長期でやってて常にやられてて、たまに買い値に戻るって感じ。
7000円で買った富士ソフトエービーシ株が4000円になり、それが7000円に戻ってというのを3回くらい繰り返したんで、4000円で買って7000円で売ったら儲かるのになって、長期保有するのがアホらしくなって…
」(ダイヤモンドZAi2006年8月号)

と考え、2000年10月、富士ソフトABCと愛眼の2銘柄を売り払い、短期トレードに打って出ます(AERA2006年1月2・9日号)。

始めた頃は幸運もありました。

「始めた頃にラッキーなことが続いて。(※中略)
短期投資に切り替えた直後も、日本ドレーク・ビーム・モリンとアデルで迷って、なんとなく後者を選んだら、場後にドレーク・ビーム・モリンが下方修正で大暴落。
ここで資金が半減してたら、やる気をなくしてたと思います。いま1億円損するより、ダメージが大きいんですから
」(マネーの王道2006年5月8日号)

ITバブル崩壊後の下落トレンドにも関わらず、この年(2000年)の年末には140万円が280万円に、1年後の2001年末には6100万円になっていました(CIRCUS2006年4月号)。

「大きく当てたといえば01年の12月の低位株の大暴落時のリバウンド狙いですね。
この時は11月の末時3500万円ぐらいの資産が12月の終わりに一気に6000万円台まで増えました
」(2ch2004年4月18日23時40分)
※このトレードについては後述。

この時期の手法について次節で説明します。

参考:2000~01年の相場


1999年から2000年にかけて、IT系企業の株価が業績の裏付けもなく急騰します。
ITバブル(もしくはドットコムバブル)です。
97年のタイの通貨危機や98年のロシアの債務不履行に対応するためFRBが積極的に利下げを行い、その金が株式市場に流れ込んだと言われています。

ITバブルの追い風に乗っている銘柄の一つに光通信(9435)がありました。
光通信は携帯電話の販売ショップをフランチャイズ方式で全国展開していました。

光通信の株価は1999年9月2日に57,000円(上場初日の初値)でしたが、2000年2月7日には225,000円にまで到達します。
およそ4倍です。

ところが2000年3月、文藝春秋が携帯電話の販売を巡る不正をスクープします。
光通信のフランチャイズ加盟店が携帯電話の架空契約をして、通信回線事業者から不正に報奨金を得ていたのです。

さらに2000年3月30日、光通信は営業利益を赤字とする下方修正を発表します。

その3月30日、光通信は78,800円でストップ安を付けます。
そこから4月27日まで怒涛の20営業日連続ストップ安です。
4月27日の終値は13,800円でした。3月30日から-82.5%です。

光通信はITバブルの崩壊を象徴する銘柄となってしまいました。



参考文献
https://hashang.kabuka.biz/remains/discover/9435
https://media.finasee.jp/articles/-/11363?page=2
https://www.nikkei.com/topics/22A00519

2000年、2001年の日経平均日足チャートです。
2000年4月12日の20833.21円がITバブルのピークでした。






2.2000年10月~2003年5月の手法(乖離率を使った投資法)

この時期はITバブル崩壊とブッシュ政権とイラクの緊張状態を反映して、時々反発はあるものの基本的には下落トレンドでした。

“25日移動平均線との乖離率に注目して「極端に下げすぎている銘柄」を探し出し、そのリバウンドを狙うのが、この時期の手法だった”(マネーの王道2006年5月8日号)

と言うように、25日移動平均線の乖離率を使った逆張りをしていきます。
BNFは

「個別株のそれぞれの特徴によって違いますが25日移動平均線からの乖離率、ボリュームレシオ、RSI、ボリンジャーバンドなどからある程度反発するパターンがあります。
これらの満たしただでも反発するパターンに入ってる下げのきつい株が、アメリカ市場などの下げで朝安く始まるとします。
その安い場面で買った株がその日そこからさらにガンガン売られる可能性は低くなります。(※中略)
思惑通り反発すれば1~2日で7~12%ぐらいは楽にいけましたよ
」(2ch2004年4月18日23時40分)

「過去の25日移動平均線から何パーセント乖離したところで株は反発するのか?
相場の雰囲気がいいから乖離が浅めでも反発するんじゃないか?
相場の雰囲気が悪いから今回の乖離は相当きついところまでいくんじゃないか?
出来高はどうか?
ボリンジャーバンド的にはどうか?などを考慮して底を見極め買う
」(2ch2004年3月6日2時49分)

と言っています。
「乖離率、ボリュームレシオ、RSI、ボリンジャーバンドなど」とまとめて書いてある一方、「出来高はどうか?ボリンジャーバンド的にはどうか?」とこの二つだけ切り離して書いてあります。
この表現から推察するに「乖離率、ボリュームレシオ、RSI」と「出来高」と「ボリンジャーバンド」はそれぞれ別の手法なのではないでしょうか。
分かっているものとしてBNFは、

①乖離率のみ
②乖離率とボリュームレシオとRSI
③乖離率と出来高急増

この3つのうちのいずれかで底を見極めて、買いを入れていたと考えられます。

ボリンジャーバンドについては全く不明ですので省略します(突っ込み買いで使っていた可能性がありますが想像に過ぎません)。
上記の3つは、ここで紹介します(このHPではこの3つを総称して「乖離率を使った投資法」と呼びます)。

2-1.①乖離率のみを使った逆張り

「①乖離率のみを使った逆張り」です。
BNFはセクターごと、あるいはそのセクターのさらに細かい小セクターごとに、過去に反発した乖離率とその時の相場の雰囲気から、反発が見込まれる予想乖離率を出しておきます。
株価が下落してその予想乖離率まで下がってきたところで、最後に米国市場などの影響でGDして始まった時に寄付きから買いを入れていきます。
これが乖離率のみを使った投資法になります。

<イメージ図>

※予想乖離率は、地合いが悪ければ前回の乖離率(この例では11%)より大きく、地合いが良ければ小さく設定します。

米国市場の影響でのGDについてです。
予想乖離率まで下がったらすぐに買いを入れるのではなく、そこからさらにダメ押しでGDしてから買いに行きます。

「ただでも反発するパターンに入ってる下げのきつい株が、アメリカ市場などの下げで朝安く始まるとします。
その安い場面で買った株がその日そこからさらにガンガン売られる可能性は低くなります。(※中略)
思惑通り反発すれば1~2日で7~12%ぐらいは楽にいけましたよ
」(2ch2004年4月18日23時40分)

「これはこれだけ乖離してやっと買い候補に入れるというだけでアメリカなどの下げで更にここから売られてやっと買うというスタンスでした」(2ch2004年11月17日21時46分)

と言っています。
米国市場の影響でのGDをきっかけに買いに行くのは何度か触れており、BNFの逆張りの重要なポイントなのではないでしょうか。

※後述する「②乖離率とボリュームレシオとRSIを使った逆張り」、「③乖離率と出来高急増を使った逆張り」では、それほど米国市場の影響でのGDを重視していなかったのではないかと考えます。
例えば、出来高急増が示現しているにもかかわらず、GDがなかったので買いを見送るのは不自然に感じるからです。

2-2.②乖離率とボリュームレシオとRSIを使った逆張り

「②乖離率とボリュームレシオとRSIを使った逆張り」です。
これはBNFが参考にしたと噂される3点チャージ投資法になります。

3点チャージ投資法については、第19章の後半で詳しく説明します。

ここでは概要のみになりますが、これは26日移動平均線乖離率-15%以下、ボリュームレシオ70%以下、RSI25%以下になったら(=3点チャージしたら)、底打ちとみて買いを入れていく手法になります。
25日線ではなく26日線となっているのは、3点チャージ投資法の考案者が使っていたチャートソフトが26日線だったというだけで大きな意味はありません。
25日線でも十分対応できます。
BNFは25日線です。

3点チャージ投資法は下落トレンド中の国際優良株の大底を見極めるのに有効な手法です。
BNFも国際優良株の大底を買って行く時に使っていた可能性があります。



※セミチャージは3点チャージが示現する前段階の予告信号です。フィーバーは空売りするサインですが、3点チャージほど精度はよくありません。

2-3.③乖離率と出来高急増を使った逆張り

「③乖離率と出来高急増を使った逆張り」です。
BNFは上記コメントの「出来高はどうか?」しか説明がないので詳細は不明です。

ただ、後述するようにBNFは2001年12月にクラリオン、東京テアトル、石井鐵工所等を乖離率を使った投資法で買いに行き、大きな利益を上げています。
これらのチャートは出来高急増が示現しています。
おそらく予想乖離率への到達と出来高急増が共に示現したら底打ちと見ていたのではないでしょうか。
※2001年12月のトレードについては後述します。

以下、上記の「乖離率を使った投資法」で共通する項目を見ていきます。

2-5.乖離率


乖離率は「乖離率を使った投資法」で最も重要な項目です。

「短期の逆張りで重要なのは乖離率だと思います」(2ch2004年10月3日16時40分)

と言っています。
乖離率はセクターや地合いによって異なってきます。

「乖離率は単に数字だけを見て、どの銘柄も横一列に並べてはだめなんです。
まず、セクターによっての乖離率の特徴。
このセクターの銘柄群は移動平均線に比べて乖離しやすいから買うべき乖離率の目安も厳しめに設定しなければいけないとか、このセクターの銘柄群はいつもあまり乖離しないからそれほど乖離率が厳しくなくても買いを狙えるとかですね。
しかし、これはかなり大雑把な区分けでここから更に同じセクターでも乖離しやすい銘柄群、乖離しにくい銘柄群の判断をしていくことが重要ですね
」(2ch2004年11月17日21時46分)

と言っており、セクターをさらに細分化した小セクターごとに分類します。

「過去の25日移動平均線から何パーセント乖離したところで株は反発するのか?
相場の雰囲気がいいから乖離が浅めでも反発するんじゃないか?
相場の雰囲気が悪いから今回の乖離は相当きついところまでいくんじゃないか?
」(2ch2004年3月6日2時49分)

と言うように過去に反発した乖離率とその時の相場の雰囲気から予想乖離率を出します。
2001年頃の乖離率です。

「01年を例にとって説明すると乖離しやすかったセクターは電気、精密、小売、卸売、銀行、証券、通信、サービスあとはセクターではないのですが低位株全般。
店頭の銘柄。
今と違って銘柄数は多くなかったですがマザーズの銘柄。
このあたりでしょうか。

例えば小売セクターではバブル崩壊以降に上場して99年に急騰した100株単位の銘柄群の乖離率がきつかったです。
私は22%~28%以上乖離した段階から買い候補に入れていきました。
小売セクターが売られている時はこれ等の銘柄群の乖離がきつかったです。

サービスセクターでも同じような銘柄群の乖離がきつかったです。
こっちは22%~30%以上の乖離率から買い候補に入れていきました。

銀行セクターは20%~30%以上。
店頭銘柄のIT関連以外でバブル崩壊以降に上場した銘柄群は22%~32%以上の乖離。
店頭のIT関連は25%~45%以上の乖離。
マザーズの銘柄群は28%~60%以上の乖離
」(2ch2004年11月17日21時46分)

と言っており、セクターを細分化した小セクターごとに予想乖離率を出しています。
「22%~32%以上」というように一の位まで細かく出しています。
「25%~45%以上」というように乖離率に幅があるのはその時の相場の雰囲気などによって変化するのでしょう。

乖離率の把握は

「僕は有料のチャートソフトを使っていました」(CIRCUS2006年4月号)

と言っており、有料のチャートソフトを使っていたようです。
ダイヤモンドZAi2006年8月号によると東洋経済新報社のチャート画面を見ているので「有料のチャートソフト」とはこのことかもしれません。

2-6.銘柄数


「乖離率を使った逆張り」ではショットガン買いではなく、数銘柄のみでした。

「逆張り時代は2~3銘柄しか保有してなかった」(マネーの王道2006年5月号)

これは銘柄を吟味していたというより

「2001年の12月に低位株が大暴落してリバウンド取りで資産が3000万円台から6000万円台に一気に増えたんですが、
一気に6000万円台まで増えたせいで、(中略)資産の乱高下が激しくなって分散投資の大事さを思い知って
それからは余り1銘柄2銘柄に資金集中させるという大胆な取引はしなくなりましたね
」(2ch2004年4月13日23時50分)

というように資金が増え、リスクとストレスの分散のためショットガン買いになって行ったというようです。

2-7.保有期間と手仕舞い


「01年でも02年でも過去の下げのきつい株の日足を見てもらえば分かりますが株というのは一直線では下がりません。
下がる過程でほとんどの場合短期の反発があるんです
」(2ch2004年4月18日23時40分)

「私の場合は30%乖離した株が15%乖離に収縮すれば十分に逆張り成功ですけど。
そこまで戻れば他の乖離のきつい株にシフトしてましたよ
」(2ch2004年4月18日23時55分)

と言うように「乖離率を使った投資法」は短期の反発を狙うものですので、ある程度乖離が解消されたら別の銘柄にトレード対象を移していました。
「30%乖離した株が15%乖離に収縮」と言いますが、この間ずっとホールドしているわけではありません。




ネットマネー2006年7月号より

「小刻みに利ザヤを稼いでいます」と言っています。

2-8.逆張りをする理由

BNFが逆張りをする理由です。
BNFは株が1~3日の上昇に入る過程を1~6段階に分けて説明しています。

1:その株が動意づく前に買った人
2:その株がまだ大して上がってない時に買う人
3:その株が完全に上がり出したのを確認して買う人
4:その株が完全に上がり出したのを確認してその日の高値圏で買う人
5:その株が完全に上がり出したのを確認して次の日も買い気配だったのを確認して買う人
6:その株が完全に上がり出したのを確認して次の日も買い気配で寄った後に上昇したのを確認して買う人

この6段階に分けています。



一般的に短期の順張りでは3~4で買う人(完全に上がり出したのを確認して買う人)が多く、その人は良くて6(翌日GUで寄ってさらに上昇した段階)で買う人に売りつけて利益を出すと言います。
一方、逆張りでは1の段階で買うことができると言います。

「私が180万から1億にする過程ではすごい下げ相場でしたが現物のみの短期の逆張りで簡単に儲かりました。
というのは私は逆張りが好きで株は逆張りが有利だと思っているからです。

その理由は例えば短期筋が順張りする場合(この話の短期は一泊二日長くて二泊三日の短期です)その株が動意づく前に買ってた人を1とすると、
その株を常に監視して上がり出す雰囲気を感じてまだ大して上がってない時に、勇気出して買う人を2として、
その後、完全に上がり出したのを確認してその株が次の日も、上がると思って買う人を3、
その日の高値で買う人を4とすると、大体そういう動意づいた株のその日の出来高の推移を見ると3~4の間での出来高が多い気がします。

そして次の日買い気配で始まればその寄りで買う人を5、
寄った後に更にそれより高値で買う人を6とすると
短期のつもりで3~4の間で買った人は良くて6の人に売って利益を出すって感じですがこれでは1で買った人の膨大な利益には到底及びません。

(※中略)一泊二日の短期での順張りでは到底1の段階で、買うことは難しくコツコツ細かい利益を積み重ねる感じになる気がします。
細かい利益と言っても1%~6%ぐらいはいける気がしますが。

一方、一泊二日の短期の逆張りに目をやると(※中略)底を見極め買うことができれば(※中略)順張りでは買うことの難しい動意づく前の水準である1の段階と同等の水準で買うことができるのです。
(※中略)私は一泊二日の短期なのに短期の順張りでの1の水準で買えるおいしい相場が下げ相場だと思っているので下げ相場でも上げ相場でも現物だけでもいいかなぁって感じです。

落ちてるナイフは危険じゃんという意見もあるでしょうが、前の日までのマイナス乖離のきつい株が当日もそれなりのマイナスである場面で、
自分のテクニカルの判断で反発すると思ってる株を買ってもその日、そこから更に下落するのは余地は少なくなり、上がりそうもなければ、さっさと損切ればいいわけです。
私の感覚ではただでも乖離のきつい株がダウやナスの下げなどで朝から結構売られてれば、そこで買っても損切り早ければそんなにリスクを感じません。
むしろ短期の順張りでの1の水準で買えるかもとわくわくします
」(2ch2004年3月6日2時49分)

と言っており、順張りよりもいいところでポジションが取れるのに加え、リスクが少ないと言います。

2-9.逆張りの具体例


前述ですが、BNFは

「大きく当てたといえば01年の12月の低位株の大暴落時のリバウンド狙いですね。
この時は11月の末時3500万円ぐらいの資産が12月の終わりに一気に6000万円台まで増えました
」(2ch2004年4月18日23時40分)

と言っています。
この時にトレードしたもので分かっているものは、

東京テアトル(ワイルドライフ19巻、CIRCUS2006年4月号)
クラリオン(ワイルドライフ19巻、CIRCUS2006年4月号)
石井鐵工所(ワイルドライフ19巻、CIRCUS2006年4月号)
福島銀行(CIRCUS2006年4月号)
住友重機械工業(CIRCUS2006年4月号)
ミノルタ(CIRCUS2006年4月号)
宇部興産(CIRCUS2006年4月号)
※()内は引用元

になります。
吸収合併によって上場廃止になったミノルタは株価情報を取得できませんでしたが、それ以外の時系列情報と日足チャートを見ていきます。

時系列情報には参考として3点チャージ(乖離率、RSI、ボリュームレシオ)とボリンジャーバンドの-2σと-3σを表示していますが、3点チャージ投資法は今回のような極端に地合いが悪い時は国際優良株のみに限るとされており、また、ボリンジャーバンドは大底を狙うものではなく短期の小リバウンドを狙って使うものですので、今回はいずれも該当しません。
あくまでも参考情報として載せています。
今回2001年12月の逆張りは上記の「③乖離率と出来高急増を使った投資法」でしょう。

時系列情報で黄色掛けになっているのは、3点チャージでは乖離率-15%以下、RSI25%以下、ボリュームレシオ70%以下です。
ボリンジャーバンドでは終値が-2σあるいは-3σを下回ったものです。

東京テアトルです。



東京テアトル時系列情報

12月19日に買いに行っています。
(日足ベースで)下落してきて出来高を伴った長い陰線は底打ちの典型的パターンです(下髭を付けていますがBNFが買ったところはまだそれほど下髭を付けていない時です)。
陰線も12月17日から徐々に長くなる形で、これも底打ちのパターンになります。

石井鐵工所です。



石井鐵工所時系列情報

12月19日に買いに行っています。
BNFは短い下髭で買っています(買付単価142円)。
下髭を付けて切り返した時点ですぐに買いを入れたのでしょう。
石井鐵工所を142円で買う理由は見当たらないのですが(乖離率はすでに充分あり、GDも毎日のようにしている)、おそらくこの時点で出来高がかなりあったか、下髭を付けて切り返す勢いが相当強かったかのどちらかでしょう。

クラリオンです。



クラリオン時系列情報

12月19日に買っています。
底をついた後、出来高が急増しているのを確認して買いに行ったのでしょう。
「③乖離率と出来高急増を使った逆張り」です。
結果的に酒田五法の「明けの明星」になっています。買付単価は47円です。

福島銀行です。



福島銀行時系列情報

12月25日に買っています。
出来高が急増していますが、この小さい値幅(始値62円、高値72円、安値62円、終値62円)でこれだけの出来高があるということは寄付きでかなりの出来高があったのかもしれません。
それを見て、すかさず買いを入れた可能性があります。「③乖離率と出来高急増を使った逆張り」です。

住友重機械工業です。



住友重機械工業時系列情報

これはいついくらで買ったのか不明です。
20日はGUして始まり、そのまま陽線を付けています。
出来高も急増しています。
出来高を伴うGU陽線ということでこの日に買ったのかもしれません。
「③乖離率と出来高急増を使った逆張り」です。

宇部興産です。



宇部興産時系列情報

宇部興産もいついくらで買ったのか不明です。
出来高が急増して大陰線を付けた12月18日の引け間際の買ったのかもしれません。
「③乖離率と出来高急増を使った逆張り」です。

2-10.uoa


BNFと並ぶネットトレード黎明期の雄、uoa(うおあ)です。
uoaは2000年8月より10万円程度でトレードを始め、2001年8月に150万円に種銭を追加して本格的にスタートします。
まだ大学生で若干20歳です(1981年3月生)。

2001年12月のリバウンド相場をuoaもトレードしていました。

12月18日(火)です。
BNFが宇部興産を買いに行った日です。



12月19日(水)です。
BNFが東京テアトル、石井鐵工所、クラリオンを買いに行った日です。



12月20日(木)です。
BNFが住友重機を買い、東京テアトル、石井鐵工所、クラリオンを手仕舞った日です。





12月21日(金)です。



12月22日(土)、23日(日)、24日(祝)と休場です。
25日(火)を飛ばして26日(水)です。
25日(火)にBNFは福島銀行を買いに行っています。



12月27日(木)です。





2001年8月に150万円だったuoaの資産はわずか4カ月で10倍の1,533万円になっています。
この2001年12月ではBNFと同じように住友重機や福島銀行をトレードしており、ミノルタ、クラリオン、宇部興産の話題も出ています。

3.2002年後半の足踏み


BNFは乖離率を使った投資法を武器に2002年5月に資産が1億円に到達しますが、これは1日だけでした(マネーの王道2006年5月8日号)。
その後の半年間は得意の逆張りが通用しない場面が多く、8000万円台で足踏みが続きます(CIRCUS2006年4月号)。
cisが短期トレードを始め、瞬く間に資産を失ったのはこの時期でした。




BNFは言います。

「一番つらかった時期です。
アメリカ市場の乱高下に日本も巻き込まれていて、自分が売ったら暴騰、自分が買ったら暴落。
少しのタイミングの差なんですけど、恐ろしいぐらい裏目に出て。
何度もやめようと思いました
」(マネーの王道2006年5月8日号)

ところがBNFは2002年末に盛り返します。
大手銀行株など、当時下げがきつかった銘柄を選んで逆張りに成功し、9600万円まで取り戻すします(CIRCUS2006年4月号)。

「私は逆張りが好きで、株は逆張りが有利だと思っている」(2ch2004年3月6日2時49分)と言うように苦戦しつつもBNFにとってはやりがいのある相場だったかもしれません。

参考:2002年の相場


2002年の相場は、ITバブル崩壊の余波を引きずっていました。
1万円前後で粘っていた日経平均も2002年終盤には8000円台が定着し、1万円を仰ぎ見るような状態でした。
企業の株の持ち合い解消による断続的な売り、バブル崩壊後の銀行の不良債権問題、ブッシュ政権とイラクとの緊張した関係…、先は見えませんでした。

2002年の日経平均日足チャート




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