10月10日

ヤマザキ春のパンまつり、というキャッチフレーズが好きで、
敢然と対抗すべく
よっしー秋の小型スピーカーまつり、というのを考えたのだが
継続が難しいかもしれない。
未だに出勤出勤なのである。
ま、ありがたい事ではあるが(心から思う)。
でも、まあ一発目。
フォステクスのG1000。
考えてみたらこのスピーカー、春に酷く手間を掛けて
修復したのだった。
よくある話しだが(よくあってはいけないが)、
それで満足してしまってロクに聴いていない。
では真剣に、には程御遠いセッティングだがお許しを。
何しろ置台がロジャースLS5/9という所でふざけている。
でも、続行。
アンプはJA-S41DC。
深い意味は無くそこにあって繋ぎやすかったからチョイス。
さあ、音はいかに?
10月11日
改めてのG1000。
10センチウーファーとツイーターによる2Way。
その構成自体は珍しくないがとにかくコンパクト。
よっしーの手元にあるスピーカーの中でも一番小さいかもしれない。
(超ミニチュアを除く)
だが何よりも目を惹くのはそのエンクロージャーの作り、というか素材だろう。
人造大理石と勝手に決めてしまうがとにかく重い。
さて、と改めて聴いて、まず点音源的良さがある。
当たり前か?なにせCD二枚置いたら隠れてしまうほどのバッフル面積だ。
レンジだが必要にして十分。
豊かな低音とは言わないが”低音感”は十分ある。
低音感って何よ?って聞かれたら、”低音が出ている風の感じ”と答えたい。
ただし耐入力はユニットの口径相当で限界は高くない。当たり前だ。
その傾向はローブーストをするほど顕著になるので、どうしても”豊かな低音”が欲しかったら
アンプ内蔵サブウーファーを用意した方が良い。
しかし、単体で、そんなにムキになって低音増強なんかしなくても十分聴けてしまう。
そして聴いていると思うのは、やっぱりキャビネットが重いっていうのは良い事なのかな?ということ。
ただ、この素材で、これより大きな箱を作るとなるとコストその他の面で大変だろう。
そう考えるとヒット企画というか、それがヒット商品に繋がったらもっと良かったですね、と言いたくなる一本。
10月12日

TEAC S-300。
どんな存在なのかはもう語ったからここでは省略。
ロングセラーだし相当な数が世に出たと思われる。
12センチウーファーの真ん中にツイーターが載る。コアキシャルである。
コアキシャルと言えば定位であったり音場だったりする筈…
なのだが直前に聴いていたのがG1000というのはS300にとって不利だったかも。
1000との対比では描く線が太く、輪郭もあいまいに感じる。
しかし、これは聴き方が悪い。S300は大きくは無いがミニスピーカーを殊更に歌ったものではなく
どちらかというともっと大きいスピーカーに照準を合わせた物だと思うからだ。
その意味では低音などもブースト不要で十分豊かに出て来る。その点ではG1000は勝負にならないと言える。
で、そのまま暫く聴くと…
10月13日
…とかなんとか言ったがしばらく聴くとやはりS-300は優れモノだとわかる。
ひとつは上流になるべく優れた機材を持ってくること。まあS-300と限らないが、ミニスピーカーと思って
侮ってはいけない。
もうひとつがソース。
よっしーは日頃そんなに録音に拘らない方だが。というか拘らないようにしているのだが
良い物を与えないと良い仕事はしない装置というのがある、というか、ほんとんどの場合そうだ
という当たり前の事を思い出させて貰った気がする。
真剣に打ち込まないと相手も返して来ない。
だからと言ってこの価格帯の小型スピーカーにどこまでコストと時間を掛けられるか。
その辺は見極める事になるのだろうな。実際は…
10月14日
そしてコンコルド105。
これまた以前に詳細は述べているからその辺は略すがサイズとしてはS300より少し小さい。
S300ほどの息の長さは無いが(発売時期が10年から違う)定評ある名器である。
それにしても春にはどんな事を書いていたのかな?と思って見返すとさほどの事は述べていない。
いい加減にもほどがある?いや、改めて聴く価値がある?
音が出て、やはりこれは名器である。
ああ、いいな、聴こう、という気になる。
だがしかし、S-300と随分世界が違う。
これは春には感じなかった事だ。良かった、秋のパン祭りならぬ小型スピーカー祭りをやってみて。
S-300が直線的に音を投げて来る感じだとするとコンコルド105はしなやかだ。
ボーカルのニュアンスなんかは秀でている。ふわっと漂うような色気がある。
半面、ガンっと骨格を見せて来る良さがS-300にはある。
これはもうお好みでどうぞ、としか言いようがないが春には試聴が駆け足過ぎた感じがあったのを
今回やり直せてよかったというのが一番。

*表面積にこれだけの違いがある。
ただしコンコルド105は奥行きがあって、そこで体積を稼いでいる。
10月15日

次いでこの夏の新作、ならぬ齢50年級のロートル。OTTO SX-111登場。
エンクロージャーサイズは105よりも、S-300よりも、明らかに大きい。
当然だ。小さく作りたければウーファーを採用して2Wayにしないとバランスが取れない。
もしかすると拙宅でも唯一のフルレンジ一発の市販品?
果たして勝ち目はあるのか?
…と思ったら大間違いで立派に鳴る。
僅差なのだが鮮度は一番高いかも。さすがユニットとアンプ直結(ネットワークは当然無い)。
案外前へと出て来る音だ。後方に深く展開というより勝負をしかけて来るタイプ。
2Way属との比較で、ピアノの低音弦の太さが出にくいなどはあるが十分レンジも広いのを再確認。
ただし広大ではない訳で、その意味でG1000の兄貴分みたいな感じではある。
何故だか他のスピーカーでイマイチな感じだったディスクがこのスピーカーだと良い感じに聴こえたりもした。
オーディオは誠に不思議である。
10月16日
さて、ここまではこの春から夏に掛けてご降臨の方々の一気聴きだったが
流れで過去の来訪者達にもご登壇頂こう。

リニアムA-1。
ジャンクで手に入れてウーファーのエッジを張り替えて…
お決まりの事をして、以来時々出しては聴いて…を繰り返していたが
今回の特集?に合わせて登場して貰うのも一考かな、と。
12,7センチとビミョーなサイズのウーファーを採用。
ボディサイズ160W×268H×165Dのぽっちゃりタイプ。
S-300が一番近い大きさでアルミダイキャスト製。
高域にリニアム方式のツイーター採用。線音源というかダイポールというか。
そこにこのスピーカーの特色がある。
…とかなんとか言ってみるものの、おお〜これがリニアムツイーター…
と分かりやすく感動した覚えは残念ながら無い。
そしてその感覚は、多分正しい。
どこかその一点を持って、このスピーカーはこうだ、とかいうのはやっぱり違うと思う。
スピーカーはあくまでもトータルだ。
そして今回リニアムA-1はこれまでにない音を奏でてくれた。
ちょっとびっくり。
一言でいうと品位が大変高い。ここまでの四機種に、さり気なく差を付ける感じ。
なんとも高級感漂う。
何が起きた?
よっぽどビクターJA-S41DCとの相性が良かったか?
それは話としてはあり得る。
それだけで片付けてはいけないのだがツボに嵌ったのか?わからないが。
まあ良い、これは高級品の音である。改めて、だけど。
なんとなくジャズがクラッシックみたいに聴こえる感じもするが文句を言えた義理ではない。
10月17日
そろそろ打ち止めにしたい、よっしーの部屋、秋の小型スピーカー祭り。
一応トリとしたいがナカミチSP-4s.

*黒い物達に囲まれての黒いスピーカーだから
わかりにくい事この上ない写真で申し訳ない。
時々出て来る。隠れ名器と信じているが今回はどうか?
プロポーションだが前から見るとコンコルト105を縦にストレッチしたみたいな感じ。奥行きは105と同等。
黒くて何の変哲もない小さいスピーカー。仕上げは今回の中で一番高級感が無い。(失礼)
音だが、なんというか大変シュアーなもの。堅実と言った方が良いのか?
リニアムA-1のような、はんなりした感じは後退して、ありのままをお届けする風。
仕事を振っておいて心配が無いタイプだ。
能率やや低目でアンプのボリューム位置はその分上がるが、これも場合によっては有利に働く。
そして、ブーストしなくても十分な低音。とても小型スピーカーが鳴っているとは思えない。
それだけに、ソースによるとだぶついてさえ感じるかもしれないが、やむを得ない。
というか、贅沢言ってはいけない。
他のスピーカーで聴いてイマイチだったソースが、案外良い感じで聴けたり、
その逆もあったりと、それはどのスピーカーも得手不得手があるという事の証明かもしれない。
ということで駆け足で巡った、秋の小型スピーカー祭り。
まず、こうした集中試聴は案外面白いということ。
厳密さ、丁寧さと考えると、どうかな?と思うが、一方でぱっぱっぱっと聴いてしまう良さもある。
この、”改めて聴く”というのはとっても大切だと思いながら
なかなか果たせなかったりする。
あの時はどうだったんだっけ?と自分で自分の書いたものを振り返ってみて
”やっぱりね”と思える物もあれば”あれ?”、なんてのもある。
やはり諸条件が変わると印象も変わってくるものなのだ。
書かなかったけどソースはCDでプレーヤーはパイオニアDV-800AV。
で、アンプはJA-S41DCだった訳で、それでベストだったかどうかはわからない。
ただ、案外今回のスピーカー群との相性は良くて、あるいは過去の色々よりもマッチしていた気もする。
オーディオというのは本当にやってみないとわからないものなのだ。
10月18日

それにしても長岡先生あたりがご覧になったら
目を剥きそうなセッティングだ。
こんなんで本当の事がわかるのか?
わからないのかもしれない。
しかし一方で、これくらいで見えて来る物以外は
割とどうでも良いのでは?とも思える。
要するにある程度の環境下でも明確に見えて来る違い以外は
無視して良いのでは?というスタンスだ。
ただひとつ。アンプのエージングというか
ある程度のランニングはちゃんと見た方が良い。
スイッチオン直後から聴くが、やはり30分1時間と経った方が
より良い音がする。
あとはソース。
いわゆる”優秀録音盤”と呼ばれる物も聴くが
特にそんな風に呼ばれない物達も聴く。
両方聴かないとわからない部分というのがある。
…というかあると信じている。
最後に、あまりにも細かい事は考えない。言わない。
ちゃんと音が出ているだけで御の字だ。
贅沢いうもんじゃない。
10月19日

申し訳ありません。私は嘘をついてしまいました。
…ということでlinfof栗スピーカー登板。
ミニスピーカー色々出て来るが、エンクロージャーの強度では
たぶんこれが最高。
作り込みというより作り方が違う。
その詳細は過去の日記に詳しいが
蟻組であるにしてもプレス機で圧力管理をしながら
箱に対して5tの加重を掛けているなど
到底一般人では成し得ないレベルだ。
ユニットはSA/F80AMGでDIY AUDIOの物。
マグネシュームコーン採用の力作だが
これがベストかはわからない。
あれから20年以上である。
更に進化した8センチユニットの何かを
当てはめてみたらどうなるか?
興味はあるがとりあえず音が出ている物を交換というのは
なかなか腰が上がらないものだ。
久し振りに聴くが、やっぱり音は澄んで美しい。
レンジも狭いとは思わない。
特にこのユニットは高音寄りではなくてフラットな傾向にある。
だが、人間というのは勝手なもので良妻賢母にケチをつけるような事を
することがある。
あと一つ、何か”これだ!”という決定打が欲しいと贅沢を言ってしまう。
それはきっと、このエンクロージャーなら普通ではない物を聴かせてくれるに
違いないと勝手に思ってしまうからなのだろう。
ま、世に8センチは数多ある。
だからこそ腰が上がらないのではあるが。
10月20日

毒喰らわば皿までということで
(しかしスゴイ言葉だ)栗スピーカーの上にフォステクスG750が乗った。
これより小さいスピーカーもあるにはあるが、一応ここまでとしたい。
このスピーカーに関する想いとか、手にするまでの経緯と言ったものは
過去にも書いた。
本当はG700が欲しいのかもしれないが
菅原先生の仰る通り、「物には限度、風呂には温度」であろう。
…ということで久し振りに繋いで音を出してみるとちょっと変。
いくら何でもコーンがビビるのが早すぎる。
過大入力は入れていないし…
と、分解してみると…

あれれ…
10月21日
エッジの感じなど、いかにもフォステクスというか
FE-83辺りを想起させるものだ。
エッジが破れる、のではなくコーンとの接着が剥がれている。
ざっと接着して修理完了?
もちろん左右両方ともだ。
すぐにでも音を出したい所をグッと堪えて乾燥を待つ。
そして、いざ、音出し。
…うーん、美しい…
いや、ここまで登場して来たスピーカー群はいずれも綺麗な音がするのだが
僅差でリードするのがG750かと思う。
もちろんディスクトップとかでニアフィールドリスニングが
本来の形なのだろうが、他のスピーカーと同様の置き方、距離でも充分聴ける。
半分扉を開けて隣室で聴いていると、なんというかハイエンドの音なのだ。
さり気なく、そう、さり気なく…
そこそこ古いユニバーサルプレーヤーと、
かなり古いプリメインアンプにG750を繋いでこれだけの音が聴けるとは痛快だ。
貧乏性だから高額機種に対するアンチテーゼみたいなのを絶えず持っている。
だからこんな世界が好きなのだろう。
もう一度書く。
これは’隣室で聴くハイエンド’なのだ。
ローブーストとかサブウーファー併用も
個人的には考えたくない。
原付は原付でそのままの軽快さを愛して乗りたい。
そんな気持ちです。

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