9月27日

ADC社のカートリッジとはあまり縁が無かった。
過去において後年のシリーズをお借りして拝聴する機会はあったのだが
それだけ。
だが今回、例によって北海道ツーリングに出かけた時
ふらりとドフに立ち寄った時出会いがあった。
XLMシリーズの中の一本なのだが、このXLMというのはは
e Xtremely Low Massの頭文字だそうだ。
ADCにはこの他に
QLMとか
VLMとか
ZLMなんてシリーズがある。
さらにXLMシリーズだけに絞っても、
XLM
XLM mk2
XLM mk2 imp
とあったり、更に
Super XLM
Super XLM mk2
なんてのもあったりするしmk3だってmk4だって出ている。
オマケに言うとintegra XLMなんてシェル一体型もあったとか。
なんでまあこんなに多種多産だったのかは不明。
一説にはパテント(特許)抵触の問題とかも聞くが
そうした細かい事より大切なのはIM型という形式の特色。それを探るが良い。
9月28日
IMすなわちInduced Magnet=磁気誘導型だ。
IMをひっくり返したような名称でMI=Moving Ironなんてのがあって、
多分数はMI型の方が多い。
IM型ではカンチレバーに軽い鉄片などを取り付けて
本体側の磁石の磁力を利用して発電する。
何がメリットかというとその鉄片がとても軽くて済むので
軽針圧のカートリッジを作りやすいというのがある。
もっともADCも初期はMMカートリッジを作っていた(らしい)のだが、
ご存知シュアーが特許を持っている為そこから逃げる形で開発されたという理解で良いだろう。
能書の締めくくりは製品のスペックと相場が決まっているが
今回のはXLM mk2 impということで1978年頃発売。
針圧0.75gから1.5g。
出力5mVは低くない。
自重5.75gは軽い。
今回ADC純正のシェルに装着されている個体だったが、
このシェルも軽量でアームによってはバランスがとりにくい。
さてまあ針圧0.75は行き過ぎだからとりあえず1.2gくらいでお試し。
HX10000からSY99。そしてHMA9500からG7へ。
プレーヤーはMU31d/TSにEPA99。
で、レコードに針を下ろしてみると…
9月29日
う〜ん、これは甘い音がする。
トロンとした音、なんて言うけど正にそんな感じ。
実は、なのだが僕はこれまで“甘い音”というのをあまり信じていなかったと言うか、
ホンマに存在するんか?とさえ思っていた。
オルトフォンのVMS20Eなんかの音をそんな風に表現する人もあるのだが、
僕個人はあれを甘い音と感じたことは無い。
だからその種の表現には懐疑的だった。
…のだが、今回これに触れて、初めてこの世にそうした言い方を
して良いカートリッジがあるのだなと腑に落ちた次第。
そして低い方の、特定の周波数付近に、明らかにアクセントを持たせている。
あるいはこれが最大の魅力かもしれない。
聴いていて気持ち良いのだ、シンプルに。
思わず、“うっ”とか、“おっ”とか声が出てしまう。
お見事!
購入価格は当時の1/10。
お値打ちでありました^_^
以上、ADCは凄かった、の巻。
これまで!
9月30日

続きはこちらです
ひとつ前の日記に戻る