第11章背中の痛み②
5.きょうの出来事(2006年6月14日)
村上ファンドにまつわるごたごたで延期になっていたBNFの特集ですが、なかなか放送されません。





日経平均は村上世彰逮捕で5月初頭からの下落トレンドに拍車をかけて深掘りしていました。


何の予告も無く、6月14日突如特集が放送されます。




BNFは寄付き直後は前日持ち越し分の手仕舞いです。


















取材は5月25日と6月13日の2回に分けて行われたようです。
最初の放送予定(5月29日)が延期されたおかげで6月13日も取材されたようです。
6月13日は2億損したと言っていますが、この日は5月初頭から続いた下落トレンドの最終局面でした。
翌14日はGDして始まりましたが、その後陽線を付け、反発に転じていきます(終値では6月13日が2006年の日経平均の年間安値)。
(損失は)「長い目で見ていい面もあるんですけどね。
勉強になるんで。
授業料を払わなければならない。
ある程度、勝つためには」
と言っており、BNFもまた負けながらトレードを覚えてきたことがうかがえます。
この日に損をした原因はこの5日後に発売されたアエラに載っています(次述)。
2006年日経平均日足チャート

cisもこの日(6月13日)は損しており、


(6月12日は13日の間違い)
と言われています。
cisがBNFと比較されて貶められるのは毎度のことです。
cisはBNFのTV番組はめったにリアルタイムで見ないのですが、最初の番組予告に「130億円男ピンチ」と出ていたせいか、心躍らせて(?)リアルタイムで視聴します。
思ったほどピンチでなかったためか、番組に対するコメントはほとんどありませんでした。
参考:BNFの話を振られても素っ気ない対応をするcis
無視

無視

素っ気ない

キレぎみ

7.アエラ2006年6月26日号(6月19日発売)

アエラ2006年6月26日号


6月13日に取材と書いてあるように前述の「きょうの出来事」と同時に取材を受けたようです。
この日は日経平均が600円以上下落しBNFは2億円損をします。
「ここ2日間反発していたので、昨夜の段階では売ろうと思っていた。
でも相場が開くと、まだまだ行けると思ってしまう。
避けられたはずのミスです。
最近はこういう紙一重が多い。
昨年は行き過ぎくらいでよかった。買えばとにかくもうかっていた」
日替わりで強弱が入れ替わるので前日に手仕舞おうと考えていたが、「欲をかいた」ため急落を喰らってしまいました。
去年(2005年)の小泉バブルの感覚が完全には抜けきっていないようです。
4月半ばから地合いが変わってきたと言います。
「相場が弱くなってきた。
上値が重くなり、出来高が減った」
出来高が減った結果として、前述してきましたが、世界の市場に連動するようになります。
「世界的に連動しているので、米国市場、インド市場などの平均株価も気になります。
昨年はインドなんて見なかったんですが」
と言っています。
世界情勢の把握に努めるのは「トータルの値動きに乗る投資法」をするためです。
5月の日本市場は下落トレンドだったため、BNFのトレードが気になるところでした。

実際は、5月の半分くらいの日が「ノーポジで様子見」をしていました。
cisは期待値がプラス(1.0以上)なら、数多くトレードをこなした方が儲けられるという信念のもと、基本的に毎日トレードをします。
一方、びびりおんは勝つべき時にきちんと勝てればいいから、その時まで様子見していればいいという考えです。
BNFはcis同様に毎日トレードしているのか、あるいはびびりおんのようにチャンスが来るまで待つタイプなのか、不明でした。
この記事によって後者のタイプであることが判明します。
どういう時をチャンスと見るかは不明ですが、想像するに、BNFは世界情勢のトータルの値動きに乗るトレードをするので、前日(明け方)の米国市場で買われたセクターと同じセクターが日本市場で買われ出した場合、出動するのではないでしょうか。
8.ダイヤモンドZAi2006年8月号(2006年6月21日発売)

ダイヤモンドZAi2006年8月号①
ダイヤモンドZAi2006年8月号②



5月9日に取材を受けたらしく、前述のきょうの出来事やアエラよりも前のため、BNFの資産はまだ130億円となっています。
信用取引に関して “2004年の9月からやってはいるが、ほとんど現物のみ。理由は枠が35億円分しかないから”ということです。
日中足を使ってトレードが解説してあり、貴重なものとなっています(BNFのトレードが日中足で解説してあるのはこの号と第一章で簡単に紹介し、後に詳しく紹介するSPA2006年8月29日号のみです)。

5月2日は大きめの陽線だったせいか、BNFは買いを持ち越します。
連休明けの5月8日、GUして始まりますが、前場に売り込まれます。
持ち越したうちの一部を手仕舞います。
世界情勢(主に米国市場)のトータルの値動きに乗るのがBNFのトレードなので、デルが悪決算だったことからこの日の新規買いは見送ります。
持ち越しについては、ダウとナスダックは3連騰していたせいか、日経の日足はまだ崩れなかったせいか(株価はまだ25日線の上)、後場に何度か買いが入ったせいか、数十億円分を持ち越します。
翌5月9日、GDしたところで買い増し、100億円分を持ちます。
明け方のダウは+0.47%、ナスダックは-0.29%でしたが、日経は25日線にちょうどぶつかったところだったせいか、反発すると見たようです。
その後、小反発はありましたが、さほど反発しなかったせいか、13時までに全て手仕舞います。

ダウ平均時系列データ2006年5月
ナスダック平均時系列データ2006年5月
BNFが手仕舞った13時以降、日経は25日線を割って下落します。
日経は6月半ばまで下落し続けます。
買う時は思い切って大量の資金を投下し、目論見が外れて反発しなかった時は即手仕舞っています。
BNFは記事中で
「そろそろアメリカの利上げが終わるから、8月頃から気を付けようかなと」
と言っています。
加えて、業績が伴っているため、ITバブル時のような暴落はないが、信用の買い残が多いため、下げだすとなかなか止まらなくなる可能性がある旨の発言をしています。
ダウとナスダックと日経平均は、8月を待たず、この取材直後(2006年5月9日)より1ヶ月間ずるずると下落トレンドを続けることになります。
9.DAIBOUCHOU(大膨張)
ダイヤモンドZAi2006年8月号ではBNFと一緒にDAIBOUCHOUが取材されています。
DAIBOUCHOUについてここで説明します。
DAIBOUCHOUはファンダメンタルズをもとにした長期投資家です。
2000年5月、200万円を元手に株式投資をはじめ、主に不動産流動化関連への集中投資で資産を増やしていきます。
DAIBOUCHOUの投資手法は一言でいえば「割安の株を中・長期保有する」(P16)というもので、その柱となるのが、
①セクター集中投資
②関連株分散投資
③信用レバレッジ投資
この3点になります(P36)。
「①セクター集中投資」については、「特定のセクターだけで勝負できるというのは、じつは個人投資家の強みでもあります」と言います。
「特定セクターへの集中的な思い入れが、プロにはなかなかできません。
市場全体についての広い知識を求められるからです。
どれだけ得意なセクターを持っていようとも、東証の主要銘柄を知らないプロなど世間では相手にされません」。
「このセクター、この銘柄については誰にも負けないという土俵を組むことができれば、勝ち続けることも不可能ではない」(P33)
と言っています。
「②関連株分散投資」は、リスク回避のためのものです。
「私はなるべく同じセクター内の関連株に分散するようにしています。
そのほうが自分の得た知識や情報を応用しやすくなるからです」
と言います。
DAIBOUCHOUは当初、不動産関連株に投資していましたが、しばらくして不動産流動化銘柄にシフトしました。
これは関連株分散投資で得た知識や情報を生かせたためだと言います(P35)。
「③信用レバレッジ投資」は、集中投資と分散投資を両立させるためのものです(P37)。
「信用取引は投資にとってかなり重要なものだと私は考えています。
「資金×パフォーマンス×時間」という、投資の方程式の“資金”の部分を飛躍的にアップさせることができる信用取引。
もしこれがなければ、資産の大膨張も成功せず、今の私はなかったと思います。
そういう意味で、信用取引はDAIBOUCHOU式投資の“肝”と言っていいかもしれません」(P140)
と言っています。
小泉バブルの勢いもあって2005年末には資産11億円にまで到達します。
「バフェットに勝てます」と宣言するDAIBOUCHOU(62秒あたり)。
さらに2006年1月、11億円の資産(当時のBNFの資産の10分の1)で日本一の個人投資家を名乗って本を出版します。

アマゾンより
DAIBOUCHOUはBNFの登場によって恥をかくことになってしまいましたが、DAIBOUCHOUはくじけることなく前向きにとらえています。
「今年(※2006年)は六本木の方のジェイコム長者を抜かし、来年は市川の方のジェイコム長者を抜かしたいと思います」
と言っています。
ジェイコム事件直後のDAIBOUCHOUのコメントのコピペ
ただ、DAIBOUCHOUの栄光は長く続きませんでした。
ライブドアショック以降の地合の難しさに資産を減らしていきます。

DAIBOUCHOUは2006年1月に得意の不動産株を売却し、中国株へ移行します。
ダイヤモンドZAi2006年8月号③
ダイヤモンドZAi2006年8月号④
ダイヤモンドZAi2006年8月号⑤
※ページ番号は「DAIBOUCHOU式新・サイクル投資法」のよる。
10.少年サンデー
BNFは6月21日及び28日発売の少年サンデーに登場人物として取り上げられます。


ワイルドライフ19巻①
ワイルドライフ19巻②
(※株の一般的説明をしているページは省略)
ワイルドライフ19巻③
ワイルドライフ19巻④
ワイルドライフ19巻⑤
ワイルドライフ19巻⑥
ワイルドライフ19巻⑦
ワイルドライフ19巻⑧
ワイルドライフ19巻⑨



「株式投資で最も重要なのはそういう理由の分析も含め全体の流れを見る力…すなわち“洞察力”なんです」
(洞察力を身につけるのは)「とにかく毎日株価の動きを見てみることですよ」
「売買代金や出来高の推移もよく見て、下がっていてもたくさんの人が買っているなとか、上がっていても少人数しか買ってないな、と見極めることが重要です」
当HPでも再三言っていますが、トータルの値動きに乗るのがBNFのトレードの根幹になります。
値動きや売買代金、出来高をよく見ることによってトータルの値動き(全体の流れ)への洞察力を養います。
「初心者の方にアドバイスしたいのは、業種(セクター)ごとの盛り上がり方(トレンド)を見ることですね」
「株というのは業種全体で値上がりしたり値下がりしたりすることが多いですから、自分が選んだ一つの会社を見るだけでなく同業他社がどうなっているかを見るのがとても大事なんです」
「僕がジェイコム株を買ったのも別に誤発注に気づいたからではなく、この時期に新規上場した会社はしばらく強いと睨んで注目していたからですしね」
監視銘柄をセクターごとに整理し見て行くことによって様々な気づきを得るというのはこれまでもBNFが述べてきたことです。
ジェイコム事件もIPOというセクターの中でジェイコム株だけ急落していたので、すぐに反発すると読んだようです。
「乖離率を使った逆張り」についても触れられています。
「乖離率ばかり見ていると、倒産寸前の大赤字とか不正が発覚して上場廃止とか…そう簡単にはリバウンドしようがない会社に手を出してしまうこともありますから注意が必要です!」
「僕がこれらの会社の株を買ったのは、この時、株価が暴落した理由が「無関係な他社の倒産」だったからです!
この3社は当時業績があまりよくなく他の無関係な会社が倒産しただけで、みんながここもやばいんじゃないかという発想になり暴落しましたが…
僕にはこの3社は倒産するような状況には見えなかった…だから買ったんです」
「これらの会社」というのは2001年12月19日のクラリオン、東京テアトル、石井鐵工所になります(この時のトレードはサーカス2006年4月号でも紹介されている)。
この時代のBNFは乖離率を中心としたテクニカル指標のみでトレードしていたように言っていましたが、ある程度業績などの会社の状況も頭に入れながらトレードしていたようです。
BNFのこの話が収録されているのは「WILDLIFE19巻」になります。
この巻のアマゾンのレビューを見ると、評判はさんざんです。
「これは獣医マンガじゃないのか!?」
「全然、動物と関係ない話が入っていたりでがっかりです」
と批判されていますが、BNFのトレード手法が簡潔かつ的確に書かれているものとなっており、トレーダーにとっては価値のあるものになっています。
なお、BNFの話はここで紹介した2話のみなのですが、その次の第166話では出だしでBNFの例のセリフが使われています。

11.増税
2003年から10%だった証券税制ですが、2006年半ばより20%に戻す話が活発になります。

日経新聞でBNFが不公平の象徴のように扱われたこともあります。
“税制当局にとっての追い風は格差論議。
昨年十二月、みずほ証券によるジェイコム株誤発注に伴い、千葉県在住の個人投資家は二十数億円稼いだ。
巨額の利益を得るのは一瞬だったのに対し、税率は10%。最高で50%の累進税率がかかる給与所得などに比べて低く、「株式投資をする金持ちを優遇するのか」との意見が与党にもある”
日経新聞2006年10月13日付
地合いの悪さに加えて増税となるとトレーダーのストレスもたまります。
もっぱらテレビに出ているBNFやうり坊、DAIBOUCHOUがその吐け口とされます。


さらに2007年に公表された税制調査会の議事録によると猪瀬直樹(作家、後の都知事)がBNFと思われるトレーダーに対して批判的な意見を述べたことが分かっています。
猪瀬直樹の発言




その後、増税の話が出るたびにBNFはネット上でバッシングされることになります。
11.フライデー2006年7月28日号(7月14日発売)


フライデー2006年7月28日号
特に新しいことは書いてないのですが、
「株価のことで頭が一杯になってしまって、結局、2年留年しました」
「株式投資を始めると、生活のすべてが株中心になってしまいます」
「とにかく、株のことが頭から離れない。中毒です」
と言っています。
また、
「株って儲かっても次に損するかもしれないので、儲かったからといって使えないんです」
と言っており、BNFも損する恐怖と戦いながらトレードしているのが分かります。
13.NEWS24(2006年7月20日放送)
ニュースの専門チャンネルの放送だったため、2chで話題に出ることはありませんでした。
BNFはインタビューに答え、1999年の手数料の自由化がトレードを始めるきっかけだったと言っています。
6月14日放送の「きょうの出来事」以来およそ一か月ぶりのテレビ出演でした。
ライブドアショック、地合いの悪化、堀江貴文・村上世彰の逮捕とあり、この頃より世間全般株に対する報道がトーンダウンしてきます。
BNFのテレビ出演はこの後、半年ほど無くなります。
14.cis
cisはこの時期(2006年半ば)負けていたわけではありませんが、地合いの悪さに苦戦していました。
この時期の地合を

と言っています。
そこでcisはリスク・リターンのポイントで細かい利益を上げるトレードをしていましたが、資産の伸びは大きく鈍化していました。


BNFは2006年6月末の時点で140億円あり(フライデー2006年7月28日号)、年初から1.4倍にしていました。
cisは基本的に日本の株式市場のみを見ており、そこで最も強い銘柄をトレードするのがメインの手法でした(市場全体に陽線が多いなら最も力強く上がっている銘柄、市場全体に陰線が多いならば最も鋭く下落している銘柄を取引する)。
最も強い銘柄ならば、米国や為替、国債、コモディティなどの影響を跳ね返すことができ、これらをほとんど考慮しなくて済むからです。


2003年半ばから2005年後半の小泉バブルにかけての相場では、日本市場が世界情勢の動きを無視して上昇を続けていました。
そのため日本市場のみを見る方法で大きく利益を上げることが出来ましたが、ライブドアショック以降、日本市場は世界情勢を無視して動き続けるほどの力(出来高・売買代金)を失い、世界情勢に翻弄される相場になっていました。
前述のようにBNFも
「世界的に連動しているので、米国市場、インド市場などの平均株価も気になります。昨年はインドなんて見なかったんですが」(アエラ2006年6月26日号)
と言っています。
BNFは米国市場を中心に世界情勢の「トータルの値動きに乗る順張り」をしていたため、この地合でも資産を伸ばし続けましたが、日本市場のみを見るcisは世界情勢の影響を無視できるぐらい強い銘柄が激減していたため、資産の足踏みが続いていました。
荒れた発言も増えていました。


時にはBNFの名台詞で反論されることも。

新興市場しか見ないびびりおんをcisが突き放したように、日本市場しか見ないcisは世界情勢を視野にトレードしているBNFにじりじりと突き放されていきます。

海外市場や為替などを視野に入れてトレードしているかどうかがBNFとの差…
15.日経新聞2006年7月21日号

日経新聞2006年7月21日号
7月19日にマザーズ指数が10日続落しましたが、下髭を付け、翌20日にGUして大きめの陽線を付けたせいか、BNFは新興不動産を50億円分持ち越しました。
下落軌道でGDして下髭を付けるというのはBNFの好きな逆張りの形です。

ところが21日はGDして始まり陰線で終わります。
BNFは読みが外れ、損を出したことでしょう。




※140億の間違い

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