関西支部例会

更新日: 2018/11/17

2018年度

第2回: 2018年12月16日(日)午後1時45分~5時半
会場: 関西学院大学大阪梅田キャンパス◆K.G.ハブ スクエア大阪 1004教室

当初の予定より開始時間が早まります。(午後1時半開場)

○研究発表

马花力(大阪大学・院)
“别…(了)”结构的意义
本文在前人研究的基础上,首先讨论“别…(了)”结构的意义,通过对三组实例:(1)“别哭”、“别哭了”,(2)“别吃”、“别吃了”,(3)“别忘”、“别忘了”的分析,对能够进入“别+V”和“别+V+了”结构的动词特性进行分析和总结,并对结构中“了”的特性以及隐现对意义的影响进行分析。其次,引出有一些形容词和名词也能够进入“别…(了)”结构的现象,并对能够进入结构的形容词和名词的特性进行分析。本文分析采用自主动词、非自主动词,句尾的“了2”,补语性“了3”和制止、防止等概念。
呉婷(関西外国語大学・院)
浅论普通话与粤方言进行体标记“在”“紧”
每种语言都有自己的体系统,在体范畴、体标记使用范围上不尽相同。进行体是一种十分典型的体范畴,几乎存在于所有语言里。粤方言是中国七大方言之一,在体的表达上,体范畴更丰富,体标记数量更多,功能更细化。本发表以广府片粤方言为研究对象,在对普通话与粤方言的体系统进行一个整体比较后,通过搜集、整理、分析普通话与广府片粤方言的语料,从分布位置、动词连用搭配、与同系统中其他进行体标记的关系等方面,对“在”和 “紧”进行比较和分析,以揭示汉语普通话和粤方言在进行体表达上的异同。
田中 智子(神戸山手大学)
美濃客家語の副詞“緊”が表す複数回性について
本発表は、客家語(高雄市美濃区で話されている客家語の一方言)の “緊gin42”という副詞について考察する。“緊”は、次のような用法がある。(1)「継続」「持続」「進行」を表す、(2)頻度の高さを表す、(3)ある行為を真剣に行うことや、そればかりを行うことを表す。なお、(1)のような用法から、先行研究では、“緊”はアスペクトの一種とみなすものが多い。一方、本発表では“緊”を語彙的な要素と考え、その中核的な意味は事象の複数回性であると主張する。その中核的な意味に、本動詞の語彙的意味や文脈が付け加わり、上記の(1)から(3)のような用法が生じるのだと説明する。

○講演

沈国威(関西大学・教授)
基本語彙と基本語彙化について——語彙体系の近代的再構築の視点から
語彙の教学では、基本語彙の特徴として穏固性、全民性、能産性がよく言及されるが、いずれも事の本質を捉えている議論ではない。「基本語彙」とは一物多名という言語の本質を反映する同義語群でのプロトタイプだと考える。但し「基本語彙」を語彙論の有効なタームとして使用するには、言語そのものにもっと目を向けるべく、認知言語学の範疇論、プロトタイプ論のあり方を再考する必要がある。本発表は近代以降の知識の移動、言語接触、語彙交流、及び東アジア諸言語の語彙体系の近代的再構築という視点から基本語彙の本質とその近代形成史に迫る。それにより語彙体系の全体像が明らかになるばかりではなく、新しい学習法の展望も開かれる。
会場所在地:
大阪市北区茶屋町19-19アプローズタワー10階
アクセスマップ:
https://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/access/index.html
関西支部例会担当:
小嶋美由紀(関西大学外国語学部)
Email: kansai09◆chilin.jp(◆を@に換えてください)
第1回: 2018年6月17日(日)午後1時半~5時
会場: 関西学院大学大阪梅田キャンパス◆K.G.ハブ スクエア大阪 1004教室
張聞(神戸市外国語大学・院)
“地”的句法功能及其认知“入场”作用
本发表主要先对“地”的功能加以梳理,然后以此为突破点分析“地”隐现的深层理据和动因。我们认为,“地”作用在于可以对其修饰对象起到更为突出的描绘作用,并能使听话人在认知中将话语与场景衔接起来,以达到认知“入场”的目的。具体来说,就是“地”前成分在说话人的认知中有的倾向于外显,有的则倾向于内隐。具有外显性特征的词语可以直接修饰后面的中心语,不需要带“地”就可以入场;具有内隐性特征的词语不具备直接饰中心语的能力,需要带“地”来使具有内隐特征的“地”前成分外显化,激活其描写性特征,并提升其语义明晰度和信息价值,从而使状中结构得以成立,即达到认知“入场” 的目的。
張茜(神戸市外国語大学・院)
副词“倒”的“行、知、言”三域考察
本文以现代汉语中的副词“倒”为考察对象,由于“倒”的语义和功能比较复杂,所以我们从“倒”的基本语义特征入手,拟将“倒”的种种用法归入沈家煊(2003)所界定的既有区别又有联系的三个概念域:行域、知域、言域,并对其在不同概念域的用法加以描述。从这个角度将副词“倒”分为倒行、倒知、倒言。“倒行”表示“行态”与预期相反;“倒知”表示“知态”与预期相反;“倒言”表示“言态”与预期相反。“倒”的不同用法应为其基本意义在不同的概念域的呈现与引申,但语言范畴的扩展是渐进的过程,“倒”在不同的概念域的用法并不都是界限明确的,而是既有区别又有联系的。
楊虹(鹿児島県立短期大学)
映画における感情表出の感動詞の比較―日本語と中国語の対応関係を探って―
本研究は、映画等のセリフから、日本語で使用頻度の高い感動詞とその中国語吹替え版での訳を比較し、両言語の頻出感動詞の機能と形式の対応関係を整理した。その結果、日本語では、「あー」、「えー」、「へー」の順に多く見られ、これらの感動詞は、話者の意外な気持ちを表し、生起する文脈により、賛嘆/感心などポジティブな感情表出を表す場合もあれば、不満/落胆といったネガティブな感情表現として用いる場合もある。これらの感動詞の中国語訳として用いられるのは、「啊」「哎呀/哎哟」「哟」「唉」「嗐」「哇」「哇哦」「嗯?」であり、中国語と日本語の頻出感動詞の対応関係について、使い分けに一定の傾向が見られた。
会場所在地:
大阪市北区茶屋町19-19アプローズタワー10階
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小嶋美由紀(関西大学外国語学部)
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2017年度

第2回: 2017年12月17日(日)午後1時~
会場: 大阪産業大学 梅田サテライトキャンパス(大阪駅前第3ビル19階)

○研究発表

肖潔(北海道大学・院)
海南漢字音と日本漢字音の対応関係について-声母を中心に-
海南語は、主に中国海南省で用いられる閩南語諸方言の一つである。Sung(1992)、厳(1994)は、漢語諸方言のうち、日本漢字音(漢音と呉音)と閩南方言との関係が特に密接し、漢音・呉音と閩南語のそれぞれの歴史的音声変化に見られる共通点が他の漢語方言より多いと述べている。アモイ方言を閩南語の代表方言として、日本の漢音・呉音との対応関係を考察した先行研究もある。本発表は、海南語を対象に、日本の漢音・呉音との対応関係の考察を試みるのが目的である。中古声母音をもとに、海南漢字音と日本漢字音の声母(頭子音)は、それぞれどのような変化が起きたかを考察する。それを踏まえて、海南漢字音と日本漢字音の声母(頭子音)対応関係を導く。
邱馨儀(関西外国語大学・院)
日中類別詞のカテゴリー化に関する認知言語学的研究 -生物に関わる類別詞を中心に-
現代日本語の助数詞の中核を占める多くは中国から借用したと言われている。日中において、同じ漢字を用いる類別詞が数多く存在しても不思議ではないが、両者の対応状況は未だに明白になっていない。本研究では、『そこんとこ何というか辞典』を研究対象とし、その中に記載された「頭」が用いられている16種類の生物について、中国語の数え方に直してみると、量詞の「頭」以外、さらに「匹」、「口」、「隻」と「條」の4つの下位分類に分けられる。認知言語学の観点から、類別詞の使用に関わる認知主体の認知プロセスを考察しながら、それぞれの分類基準を考察する。また、両言語において、生物に対しての捉え方を明らかにするのが目的である。
令狐菁菁(新潟大学・院)
「完了義」を表す“V完”、“V光”、“V成”について
中国語の“完”と“光”、“成”は全て動詞に後接し、動作・行為あるいは状態の完了を表すことができるが、異なる特性を有する。例として、以下の例文をあげる。(1)这部电影我看{完∕*光}了。(2)他把我的零食都吃{光∕*完 }了。(3)这本小说我看了一个周末,终于看{完∕*成}了。(4)魔术师把老虎变{成∕*完}了美女。(1)では“完”だけ用いられ、(2)では“光”だけ用いられる。その両者は共に容認されない。(3)と(4)も同じく共に容認されない例文である。本発表では“完”、“光”、“成”これら3種の結果補語の使い分けについて、その意味的相違を考察する。

○講演

木村英樹(追手門学院大学教授,東京大学名誉教授)
“笑道”のポライトネス
林黛玉はよく笑う。賈宝玉はさらによく笑う。二人に限らず、『紅楼夢』の登場人物は夥しく“笑道”する。つまり「笑って話す」。なぜか?本講演では、清代の章回小説に用いられる動詞表現“笑道”を取り上げ、語構成および談話上の特徴を明らかにし、併せて、“笑”の機能拡張の可能性を指摘する。さらに、それらの議論を踏まえて、『紅楼夢』に“笑道”が頻出する理由を文法論と文学史の観点の両面から考察する。
会場所在地:
〒530-0001 大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第3ビル19階
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関西支部例会担当:
小嶋美由紀(関西大学外国語学部)
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第1回: 2017年6月18日(日)午後1時半~5時
会場: 大阪産業大学 梅田サテライトキャンパス(大阪駅前第3ビル19階)
鳥羽加寿也(大阪大学・院)
双声畳韻字による古漢語音韻の研究―後漢~晋の双声畳韻字を例として―
本発表では、『文選』より収集した双声畳韻字を材料として、それらが反映する漢語の音韻について考察を行う。双声畳韻字には、従来古音研究に利用されてきた諧声字等の材料とは異なり、純粋に語音に基づいた現象であるという利点があるため、有用性がある。具体的な発表内容としては、先ず後漢~晋の韻部と先秦の韻部との異同が畳韻字にどのように反映されているかを観察し、その後、畳韻字について、第一音節と第二音節の声母の組合せと基本的語義の関係が古音研究にどのように活用され得るかを述べ、また、双声字について、第一音節と第二音節の声調の組合せに制限がみられることを指摘し、その理由を考察する。
李藝(神戸市外国語大学・院)
現代中国語の“被”受動文-日中対照研究からのアプローチ―
本研究では,中国語の有標受動文の分類について考察し,“被”受動文を中心に日本語との相違点と共通点を見る。中国語の“被”受動文の成立を左右するのは動作の影響であり,影響を明示することが受動文の目的といえる。本研究では,影響を含意する受動文を受影受動文と呼ぶ。直接受影受動文について,事態の客観的把握が発達し,結果を明示的にすれば非情物(モノ/コト)も主格になれる。他動詞が間接受影受動文を成立させるためには,対格項以外の他者への影響を含意しなければならない。さらに,“属性叙述受動文”という分類を導入し,受影性がない点はほかのタイプの受動文と大きく異なるので,区別する必要があると考える。
李佳樑(関西大学)
谓语前第三人称单数代词语法化的第三条道路-普通话口语里的动向
谓语前第三人称单数代词语法化的第三条道路-普通话口语里的动向 普通话口语里存在一个谓语前的非回指的“他”。这类“他”的上下文都带有事态“不如意”或“惊异”的意味,不具该意味的上下文则排斥“他”。这类“他”属于情态/语用标记,可能代表了第三人称单数代词语法化的一个新的方向。其语法化经过了主谓之间回指性的“他”这一阶段。句法上的羡余性淡化了“他”回指第三人的功能,“他”前主语突破第三人的限制;出现在作格动词前标志着情态/语用标记“他”的成熟。“他”发展出该用法有其语义基础:“他”本是不在场的第三者,其行动或属性具有“不如意”等可能;“他”出现在期待为主语的位置,起到形式上增加论元、提高受影响性的作用,与“不如意”等的“高影响性”相吻合。
会場所在地:
〒530-0001 大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第3ビル19階
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関西支部例会担当:
小嶋美由紀(関西大学外国語学部)
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2016年度

第2回: 2016年12月18日(日)午後1時30分~
会場: 関西学院大学 梅田キャンパス 1005教室

○研究発表

肖海娜(神戸市外国語大学・院)
マイナス評価構文に関する日中対照―「张三这个混蛋!」と「这个虚伪的家伙!」―
日本語と中国語には何れも話し手が特定の対象に対して何らかの不満を表出する特定の構文が存在する。従来の研究では悪口、悪態、罵語などと呼ばれ、主として、人類学、社会言語学、社会文化の角度から論じられてきた。本発表では、このような言語表現には形式と意味機能の対応関係が存在することを確認した上で、「マイナス評価構文」と名付けることとする。まず、形式的側面に着目し中国語の当該構文には同格関係の「张三这个混蛋!」型と修飾関係の「这个虚伪的家伙!」型の二種類があることを指摘する。そして、意味機能の側面からそれぞれの構文に見られる相違点を観察し、最後に日中両言語におけるマイナス評価の意味機能の異同を記述する。
邱旭元(京都大学・院)
古代中国語における目的語倒置について――易経を例として
本発表は目的語倒置という古代中国語に特有の文法現象について、それがどのような理由で生じるのかという問題点から出発し、目的語倒置の用例を集めそれらを用法別に分類することを目指している。現代標準中国語では、一般的に目的語を動詞或は介詞(日本語の助詞)の後ろに置くが、古代中国語では、目的語を動詞或は介詞の前に置く例がしばしば見られる。本発表では、古代中国語における目的語配置について『易経』六十四卦中の用例を調べ、十二種類標識作用字に基づき分類を行い、目的語倒置の理由について考察を加えたい。
張岩(神戸市外国語大学・院)
再论汉语动词的方向性兼与日语比较
动词的方向性这一语义特征已被部分学者注意到但并未得到重视。从目前来看,部分学者对动词动向范畴的界定来源于某构式。比如,邱广君(1999),张国宪(2011)。而我们认为用构式来确定某动词的方向性有一定的风险性。原因之一是构式义一般都大于组成构式的各部分的语义之和。本文将通过对张国宪(2011)反动,运用义项分析,认知图式和对比的方式,重新认识动词的方向属性。从而指出以下倾向性:①能入张国宪(2011)构式的动词,一般都为移动动词;②移动动词不一定带有方向性;③移动动词方向性的明确必须依靠补语或介词等语法手段。

○講演

ラマール・クリスティーン(Christine LAMARRE)(フランス国立東洋言語文化学院 Inalco/東アジア言語学研究センター CRLAO)
副詞「」の語りにおける背景化機能
この発表では、語りにおける人物の素早い身の動きの描写に貢献する「一V」のテクスト機能を論じる。とりわけ、議論を身体・表情の動き(位置変化をもたらす動作を含む)という頻度の高い表現に焦点を当て、人物の発言の背景動作を導入する副詞「」の機能を取り上げる。「」のこのテクスト機能はその一回アスペクトマーカーの機能、つまり出来事の「結果性の取り消し」機能と結びつくということを主張する。例文の分析を通じて、「」構文でも「把N一V」の形をとると語りの進展に貢献しないただの背景としてとらえられることを示す。コーパスは1950年代の軍事小説「林海雪原」を用いる。日本語・英語における対応表現も視野に入れる。
会場所在地:
〒530-0013 大阪府大阪市 北区茶屋町19−19
アクセスマップ:
http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/
関西支部例会担当:
下地早智子(神戸市外国語大学中国学科)
Email: kansai09◆chilin.jp(◆を@に換えてください)
第1回: 2016年6月19日(日)午後1時~5時
会場: 大阪大学中之島センター 講義室302
田婧(大阪市立大学・院)
建安七子の作品における押韻状況の考察
本発表は、建安文壇の中の名高い文人たち――建安七子を視野に入れて、彼らの作品における押韻状況を考察してみたい。七人の作品から、韻を踏んでいない作品を除き、韻字を整理し、十六摂に分ける。その中において、さらに韻字を分類し、検討を加えていく。また、主に以下の点から考察を進めたいと思う。まず、建安七子の作品の押韻状況から、異なる声調の押韻現象が確認される。こうした通押現象を整理し、検討を加えていく。次に、建安七子の出生地の方音の影響は、作品の押韻状況の中ではどのように反映されるのを考察してみたい。最後に、建安七子の作品から見出された押韻の傾向や方則の、上古音の押韻分類との繋がりに考察を加えたい。
季鈞菲(神戸市外国語大学・院)
『新集蔵経音義随函録』における重紐の対立について
仏典の音義は、仏典の中で使われる漢字の発音と意味を説明するものである。そのため我々は、音義から仏典の成立した時代の豊富な音韻事実を探り出すことが可能である。『可洪音義』は典型的な音義書であり、豊富な音韻材料を提供してくれる。近年の研究は既に『可洪音義』の版本、音韻体系、異体字など、様々な面で豊かな成果を挙げているが、細部にはまだ検討する余地がある。特に中国音韻史上の難問の一つ、「重紐」の考察はほとんど言及されていない。本発表ではこの問題を中心に考察する。それにより、一面では従来の研究を補足でき、他面においては『可洪音義』から唐五代(宋の初頭)における重紐の状況を明らかにできるであろう。
李梦迪(神戸市外国語大学・院)
北京话中“给”作处置式标记的来源初探
在现代汉语特别是北京话口语表达中,常常可以看到以“给”为标记词的处置式,而关于“给”表处置义的来源问题,学界一直存在争议。处置式通常被视为高及物性结构,处置对象则为强受动性成分。本文认为“给”由给予动词发展为处置义标记的动因主要可从“给”后宾语(NP2)受动性提高的角度进行分析。清代中叶文学作品中的一些“给”字句含有针对NP2施加负面影响的意味,而与“给”引介受益者情况相比,强制性“施加”会使NP2体现出较强的受动性,同时“给”表处置的含义也会得到强化。引介受损者这一功能的实现是促使“给”向处置义标记演化的一个重要环节或者说动因。
王琦(神戸市外国語大学・院)
授与動詞の文法化に関する日中対照―「視点」を中心に―
日本語と中国語には、双方とも事物のやりもらいを表す授与動詞が存在し、両言語におけるそれらの授与動詞は、いずれも文法化を経て、多様な用法を有する形式に発展している。本発表では、「(て)あげる」、「(て)もらう」、「(て)くれる」と“给”に関する幾つかの構文を取りあげ、空間的視点、発話者の視点、心理的視点等から両言語を対照する。結論は、通常指摘されるように「視点の一貫性」は日本語の大きな特徴の一つであり、それは、日本語の授与動詞の用法にも体現されるので,日本語の授与動詞構文には「視点」に関する制約がある。一方、中国語における「視点」は自由であり、“给”構文においても「視点」の制約は存在しない。
肖海娜(神戸市外国語大学・院)
中国語における感情表出型名詞一語文の意味機能について
現代中国語には、日本語と同様に、①“哇,好/多漂亮的花!”、②“啊,老鼠!”、③“(客に向かって)票!”等の、名詞句による独立文が存在する。先行研究において当該構文は、①“咏叹事物的属性”、②“引起注意”、③“表示祈使”を表すとされてきた。本発表ではまず,中国語には以上に加えて記憶に基づく用法が存在することを指摘する。例えば、中国語では無くしてしまって目の前に存在しない腕時計を思い出しながら“我的手表呀!”と発話することが可能である。本発表では、話し手と感動対象との時空間的位置関係から、当該構文の形式と意味機能を体系的に示す。
会場所在地:
大阪市北区中之島4-3-53
アクセスマップ:
https://www.onc.osaka-u.ac.jp/others/map/index.php
関西支部例会担当:
下地早智子(神戸市外国語大学中国学科)
Email: kansai09◆chilin.jp(◆を@に換えてください)

2015年度

第2回: 2015年12月13日(日)午前10時半~
会場: 関西学院大学 梅田キャンパス 1408教室
夏心尭(新潟大学・院)
将然相による動詞の一分類及び将然過程構造の条件
将来発生の状況を表す時、“我要走了”などの「要/快/该+VP+了」を代表にした将然相構文がよく使う表現である。“我要走了三个月”などの補語を加えた非文に関して、語義面の「内過程」・語用面の「外過程」両方面の分析より、判断法を一元にした方が効率的である。本文は1)将然相動詞の判断基準を明らかにし、述語動詞のaktionsart特徴が外部イベントとの繋がり方を分析した。2)将然相動詞を単独過程動詞、結果複合動詞、趨向動詞、ほかの動詞構造の四つに分類した。3)将然相動詞分類の原理を論じ、頻度を自作ソフトで統計した。
鄭花(新潟大学・院)
中国語の完了相について-内部構造から見る“完”と“过”の相違を中心に-
中国語の“”と“”はともに動詞に後接し、動作または状態の完了を表すが、両者は異なる特性を有する。例として、次の2点を取りあげる。(1)这本书我看了一整晚,看{完∕*过}了。(この本は私が一晩掛けて読み終えた。)(2)这本书我看{完∕过}了。(この本は{読み終えた。∕読んだ。}) (1)では“”だけが用いられ、(2)では“”と“”が共に容認されるが、両者が表す意味は異なる。本研究では、“”は動作内部構造に注目、そして“”は動作内部構造には注目せず、動作全過程を過去、現在、未来の時間軸での一点に圧縮して捉えていると主張する。
王棋(神戸市外国語大学・院)
“想起来”、“想出来”和“想到”的语义关系和异同――汉日对比研究
本研究主要考察和讨论现代汉语心理动词“想”后续趋向补语构成的“想起来”、“想出来”和“想到”三个动趋结构。三者判然有别却又显然相关,由于语义相似,在使用上极易造成混淆。文中通过对比考察日语复合动词「思い出す」、「思いつく」及「思い至る」,描写“想起来”、“想出来”和“想到”的具体分布,梳理三者的兼有共性,辨析各自的固有个性,归纳三者的句法结构特征及语义网络延伸。“起来”、“出来”和“到”可以看成是一种相对路径。以家族相似性为基本母体,“起来”、“出来”和“到”的泛向性决定了三者的语义交叉。同时,主观的视觉关注造成了三者的语义重心分化。
張黎(大阪産業大学)
汉语意合语法的句法机制
意合是汉语语法的本质,而汉语的意合一定有自己的句法机制。我们认为,这种句法机制是源于如下重要事实:在语言的音义关系上,形态型语言是一对多的关系、即一个意义对映多个音节,而汉语则是一对一的关系。这是汉语同形态型语言在语言初始状态上的不同,可以认为这种不同是言语组织策略的关键性的差异,是语言文化上的DNA的不同。正是由此,才生发出汉语的1=1的语法,1+1=1的语法,1+1=2的语法和1+1>2的语法。本文具体讨论汉语意合语法的句法机制问题。
李劲荣 教授 (上海师范大学对外汉语学院)
【講演】从及物性看述补结构带宾语
已有研究主要从语义指向和韵律制约两个角度考察述补结构能否带宾语,但都存在不足。前者的解释力不够强,事实与原因之间多有不自洽的情况;后者的概括面不够宽,不能解释为什么有的双音节述补结构也不可以带宾语。本文借助及物性理论探讨这种现象,认为应从句式的角度来观察词项的特征,即:是句式的及物性的强弱决定了述补结构能否带宾语,具体表现在述补结构的动作性强弱、受事的受影响性和施事的意图性等各个方面。这种看似复杂的句法现象有其内在的一致性的理据。文章最后指出,本文的讨论可以为解决“宾补争动”问题和面对“韵律语义争先”问题提供一定的借鉴作用。
会場所在地:
大阪市北区茶屋町19-19アプローズタワー14階
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関西支部例会担当:
下地早智子(神戸市外国語大学中国学科)
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第1回: 2015年6月27日(土)午後1時半~
会場: 関西学院大学梅田キャンパス
王棋(神戸市外国語大・院)
论趋向补语“上”的语义扩张
本文以现代汉语单音节动词V与“上”构成的“V上”结构为考察对象,从“上”的语义属性及语义特征入手,通过对比“V上”在物理空间的位移事件中呈现出的具象语义,着重考察“上”跨域映射的认知扩展语义。同时,尝试运用认知语言学的相关理论构拟出“V上”的意象图式,清晰地呈现各义项间的共性与差异,解释其不同义项的语义交叉及语义分化的原因和机制,探讨“上”由内容语到机能语,从空间范畴跨越到时间范畴,再过渡到性质范畴等一系列链条式扩张的语法化脉络。
劉洋(神戸市外国語大・院)
現代標準中国語における中間構文を再考する
中間構文とは、英語の‘The book sells well’(NP+VP+AP)のように、非動作主を主語とし、能動的な形式で受動的な意味を表す構文であるとされる。従来の中国語中間構文に関する研究は、研究者によって認定基準が異なるものとなっている。また、主に英語中間構文に相当する“V-起来”などの有標構文にとどまるものであり、中間態の本質と無標中間構文、さらにAP生起の義務性の有無等に関する本格的な研究が待たれる状況である。本発表は、英語と中国語の中間構文に関する先行研究を踏まえて、その生起条件を再確認し、中国語中間構文の認定基準を見直す。また、属性叙述の類型の観点から、プロトタイプから周辺事例までの違いが捉えられるような記述を試みる。
鄭瓊花(新潟大・院)
存在文における“V着”と“V了”構文について
朱継征(2000)、劉琛琛(2007)では“墙上挂着/了一幅画。”、“床上躺着/了一个人。”のような「場所+“V着”/ “V了”+名詞」構文によく出てくる動詞は動作動詞と状態動詞などに分類され、意味論から研究されてきたが、動作作用主体と存在主体の関係についてはまだ触れていないようである。“挂着/了”の 動作作用主体と存在主体は同じで、“躺着/了”の動作作用主体と存在主体は異なる。本稿では主に動作作用主体と存在主体を考慮し、「場所+“V着”/ “V了”+名詞」構文に出てくる動詞を分類し、そのうえで、“着”、“了”と共起する可能性を明らかにする。

ご案内:
当日10時半より同会場において、「中国語作文添削ソフトとタグ付与ソフト講習会」を開催致します。

  • 講師:于康 会員(関西学院大学国際学部)
  • ご準備いただくもの:①Windows版のパソコン ②『秀丸エディタ』または『サクラエディタ』(自己責任でダウンロードしてパソコンにインストールしてください)
会場所在地:
大阪市北区茶屋町19-19アプローズタワー14階
アクセスマップ:
http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/
関西支部例会担当:
下地早智子(神戸市外国語大学中国学科)
Email: kansai09◆chilin.jp(◆を@に換えてください)

2014年度

第2回: 12月14日(日)午後1時~
会場: 大阪産業大学梅田サテライトキャンパス(大阪駅前第3ビル19階)
金香(新潟大学・院)
狗能咬人”は言えるのか——助動詞“”、“”の意味的相違点を中心に——
渡辺麗玲 (2000) では好ましくない能力や習性を表す際には、“”だけが用いられ、“”を用いることはできないと指摘されている。例えば“狗会咬人”がこれに当たる。しかし、例えば“这只狗一次能咬很多人”のように個別的で独特な能力を強調する場合には、“狗能咬人”という反例も存在することが確認された。このような場合には、“”は一定の能力を表す。さらに、数量詞と共起する場合には、能力が強いことを表すだけではなく、可能性の意味も含まれている。本研究では“狗咬人”のような例文を基礎にして、助動詞“”と“”が置き換えられる状況および、その理由を明らかにする。
李梦迪(神戸市外国語大学・院)
“把…给VP”结构中的“给”的语义与功能分析
现代汉语中的“给”除了用作表示“给予”的动词、引领动作对象的介词之外,还可以在处置式和被动句中用如“把”和“被”,同时也可以与“把”、“被”共现,构成“把/被…给VP”结构。(例如: 张三把李四给打了。)按照语法化理论的“语意残留”原则,“把”字句中的“给”虽然虚化程度极高,但其原有的语义要素依然不可避免地有所残留,其原有的语义和用法依然会制约着虚化后的“给”的使用。本文通过描述“给”在“把”字句中的隐现情况来分析制约“给”的使用的语境因素,并从“给”的原型义入手,以“语意残留”原则为依据,分析该结构使用“给”的语义条件及“给”的表意功能。
望月雄介(北京大学中文系修士課程修了)
現代中国語“”、“”及び現代日本語「ね」、「よ」における婉曲否定的機能
婉曲否定(negative euphemism)は婉曲表現の一種である。婉曲否定の否定とは論理学的な否定(negation)ではなく、語用論的な否定であり、会話中で現れる消極的意味の表現を指す。通常、婉曲否定表現は聞き手にマイナス評価、反対、疑い、拒否等の意を表す際に多く現れる。以上のような婉曲否定表現において、中国語語気詞“”、“”及び日本語助詞「ね」、「よ」は婉曲否定としての機能を果たしている。本発表では具体的な実例を挙げ、“”、“”、「ね」、「よ」の四語を比較し、各語が持つ婉曲否定的機能を分析する。さらに、各語が現れる位置、モダリティ、婉曲否定的機能の関連性についても分析する。
会場所在地:
〒530-0001 大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第3ビル19階 大阪産業大学梅田サテライトキャンパス
アクセスマップ:
http://www.umeda-osu.ne.jp/access.html
関西支部例会担当:
下地早智子(神戸市外国語大学中国学科)
Email: kansai09◆chilin.jp(◆を@に換えてください)
第1回: 6月28日(土)午後1時~
会場: 大阪産業大学梅田サテライトキャンパス(大阪駅前第3ビル19階)

研究発表

楊明(関西学院大学)
把構文にみられる目的語の交替現象
中国語の把構文には、[SUBJ-BA-OBJ1-V-RP-OBJ2]という統語構造を取り、「把」も述語も目的語を持ち、両者の目的語が交替できるというケースがある。本発表では、「V-满」を述語とする場合を中心に、目的語交替のメカニズムについて説明を試みたいと思う。例えば、「李四把口红涂满了嘴唇」と「李四把嘴唇涂满了口红」のような場合である。二文の意味的な相違は、把構文レベルにおけるダイナミックな視点変動により、同じ概念的内容に対する捉え方が異なることに由来するものと考えられる。また、その交替メカニズムには、動詞と結果述語「满」の意味構造の特異性や<図地反転>による視点変動が密接に関わっているのである。
古賀悠太郎(神戸女学院大学/神戸夙川学院大学非常勤)
日中両語のアスペクト形式の選択に関与する視点―ヴォイスとの相互関連性を念頭に置いて―
本発表では日中両語のアスペクト(A)形式の選択に「視点」がどのように関与するかを考察する。ただし,主な目標は,アスペクトのみならず,これと「ヴォイス(V)に関与する視点」(久野1978,奥津1983,古賀2014等)との相互関連性を見出し,「視点の体系」の構築(の第一歩)を試みることである。「Vの視点」は事象の参与者のどちらをどのように眺めるかを問題とし,「Aの視点」は事象そのものの眺め方を問題とするという点で,両者は質的に異なる。しかし,V・Aともに,日本語は<視座>重視,中国語は<注視点>重視という共通点も有するので,これを手掛かりとすることで,「視点」を活かした日中両語のV・Aの体系化の可能性が生じるのである。
矢放昭文・関光世(京都産業大学)
清末民国初期の英語知識と歐化語法
清末~民国初期間に華(中国)語を母語とする人々が著述・刊行した文献資料より、華英両言語の接触がもたらしたと考えられる華語の特徴を調査・整理し、その漢語史上の価値の一端を解明する。とくに阿片戦争(1840年)以降、商業上の需要に応じて刊行された『華英通語』(1855年)『英語集全』(1862年)等「英粤対音資料」の英語音を標記する粤語字音の特質について述べるとともに、民国初期、すなわち五四文学運動時期の華語資料として徐志摩(1897-1931)の翻訳文を取り上げ、そこに現れた「歐化語法」について整理し、その具体像を明らかにする。前者については矢放、後者については関がそれぞれ発表する。
秋谷裕幸(愛媛大学)
瑶族勉语中类似闽语和吴语的特点
Gordon Downer(1973)指出勉语中二等和四等同韵的现象与闽语一致。后来,Jerry Norman(1986)发现原始闽语中弱化声母在勉语读作浊音,并推测大多数弱化声母的早期形式是前鼻化塞音、塞擦音(prenasalized stops)。Jerry Norman(1991)则认为原始闽语和原始客家话中要构拟清鼻音和清流音,而在勉语以及越南语、泰语中存在着证实这个构拟的读音。本文在这些研究的基础上进一步探讨勉语中类似闽语以及吴语的音韵词汇特点,着重研究排他性较突出的几个特点,如“稻谷”、“左手”、“味淡”、臻摄开口三等见组的读音。进而讨论这些特点的来历。

講演

白一平 William H. Baxter (密歇根大学 University of Michigan)
上古汉语:白一平、沙加尔的新构拟系统
近几年来,我跟沙加尔(Laurent SAGART)合作研究上古汉语,做出了一个新的构拟系统。我们不久将发表一本书介绍它(Baxter and Sagart 2014*)。本报告简单地解释我们用的新资料和方法,和我们的一些结果。以前学者比较少用的资料包括:(一)新出土文献里的先秦文字,(二)《切韵》系统不能解释的一些方言现象(如闽语的声母区别等),(三)苗瑶语、越南语、和侗泰语向汉语借来的一些早期借词。
* Baxter, William H., and Laurent Sagart. 2014. Old Chinese: a new reconstruction. New York: Oxford University Press.
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関西支部例会担当:
下地早智子(神戸市外国語大学中国学科)
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2013年度

第2回: 12月8日(日)午後1時~
会場: 大阪産業大学梅田サテライトキャンパス(大阪駅前第3ビル19階)
斉艶茹(大阪大学・院)
“V+到”结构的汉日对比研究及关于“到”日本学习者的偏误分析
笔者从日本本科生的500多页汉语作文中共收集到150多个关于“到”的错误例句,可见,关于“到”的语法错误是一个不容忽视的存在。本次发表将整理后的典型错误例句呈献给大家并和日语对照进行相应的分析。但是,一直以来关于“到”的研究多是从时间和空间上来探讨,着眼于形式,多讨论其词性,对于不表示时间和空间的“到”的意义研究非常少。例如“我好不容易买到了那本书”,“通过这次旅游我学到了很多事儿”,“我一不小心打到他了”,“我一看到他就迷上了”等等这些句子里动词的后面为什么要加“到”?不同的动词和“到”结合产生为什么会有不同的意思?为什么即使是相同的动词和“到”结合也会产生不同的意思。本次发表将对此进行分析讨论。
張軼欧(同志社大学)
零形式“得”字补语的语义、语用分析
汉语的口语中有一类像“看你笑得”,“瞧你这衣服脏得”这样一类“得”后面无其他成分的“得”字补语,在前人的研究中,有研究者将其称为“情态补语的省略形式”。由于对“省略形式”这种说法我们认为不太准确,故在本发表中我们将该类补语称为零形式“得”字补语。本发表主要从二外教学的角度出发,试着向汉语非母语学习者阐明零形式“得”字补语的语用意义、交际功能并试图从共时的层面分析这类补语的形成机制。
田中智子(神戸夙川学院大学)
客家語における類別詞の機能考察
本発表では、台湾高雄市美濃区で話される客家語の類別詞(量詞)がもつ文法機能を考察する。美濃区の客家語の類別詞の結合相手は、(A)数詞、(B)指示詞に加えて(C)大きい”大tai55”、小さい“細se55”、という意味の形容詞がある。類別詞が(C)の形容詞と結合する現象は、若年層の話者でも観察される。また、広東語では、類別詞が上記の(A)、(B)、(C)に加えてさらに(D)人称代名詞と結合するが、美濃客家語では結合しない。美濃客家語の類別詞の示す文法的ふるまいが、台湾語や台湾華語にも並行して見られるかどうかもあわせて検討する。
臼田真佐子(愛知大学)
学界展望・音韻文字訓詁をめぐって
「2011-2012年度学界展望・語学」の音韻文字訓詁(『日本中国学会報』64-65、2012-2013年)を担当したが、紙幅の関係でそこには盛り込めなかった点もある。まず、論文入手について、ウェブ上のサイト『CiNii』は、情報入手の上で非常に便利な反面、注意すべき箇所も少なくなかった。音韻については、上古音・中古音・近世音(近代音)・現代音等に分類したが、その分類について更に検討してみたい。特に近世音については、時代区分等、疑問に思うことがある。また、論文にキーワードを付けることも一部で行われているが、その点についても言及する予定である。
秋谷裕幸(愛媛大学)
吴语婺州片的音韵特点
吴语婺州片分布在浙江省金华市。至今为止,在整个吴语研究当中,对婺州片的研究还相当薄弱。本文根据七个婺州片方言(金华、汤溪、武义、东阳、浦江、永康、磐安)的材料归纳婺州片的历史音韵特点,并进行与其他吴语之间的比较。研究结果表明,(1)婺州片属于南部吴语;(2)南部吴语当中与婺州片最接近的是处衢片,与瓯江片则较为疏远;(3)婺州片缺乏对内一致对外有区别的鉴别性音韵特点,所以,我们有必要重新探讨“婺州片”的谱系地位。
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張黎(大阪産業大学教養部)
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第1回: 6月16日(日)午後1時~5時
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肖海娜(神戸市外国語大学・院)
日汉名词性偏正结构类型独词句初探
关于日汉独词句的对比研究语言学界的一个不争的结论是“日语独词句能产量相当高,汉语独词句能产量不高”(井上1999,中川2005)。比如日语可以说:「いい天気!」「綺麗な靴!」汉语却不能说“*好天气!”“*漂亮的鞋!”。本文就将分析对象聚焦于上述名词性偏正结构类型独词句,指出虽然像“*好天气!”这样的说法不成立,但是我们说“多好的天气(啊)!”,“好漂亮的鞋!”(郭中平1957),“这个讨厌的东西!”,“倒霉(的)孩子!”等。本文着眼于语言事实,指出汉语独词句的能产量不低。同时以语言事实为基础,探讨汉语独词句体系成句规律,进而窥视日汉独词句本质差异。
姚碧玉(神戸市外国語大学・院)
現代中国語の剰余否定と語彙の関係の再検討
本稿では、「差点儿」「几乎」「险些」「难免」という副詞を取り上げ、現代中国語の剰余否定と語彙の関係を考察する。「差点儿没VP」の構造と意味に関する問題の原因として、述語動詞の語彙レベルの意味が大きく結果事態の予測に影響すると主張する。その上で、構造と意味のずれの原因については、データ分析の結果、特にVPが望ましさに関わらない場合、先行文脈が結果事態の肯定・否定の解釈を決定していることが分かった。また、一般的なVPの望ましさに反する例はテストの結果、容認されないことが解明した。以上を踏まえ、「几乎」「险些」「难免」も同様に考察を行った結果、VPの望ましさのほか、多様な状況が確認される。
西村英希(神戸市外国語大学・院)
大量三音节词的崛起与其意义
在汉语教学中,人们常会提到,现代汉语词以双音节词为主,或者说汉语词的运用有着明显的双音节化倾向。但近年来的《中国语言生活状况报告》表明,三音节词占有新词语的绝对优势比率,并有越来越多的倾向。刘楚群(2012)曾运用“模因”理论,对三音节词大量出现的机制和社会背景加以分析。本文拟在刘楚群(2012)的基础上,从两个方面对三音节词大量涌现的理据再做分析∶一是从语言系统内部规律的角度,探寻三音节词的韵律特征及汉语词汇系统中原有三音节词的特点,并对新旧三音节词进行比较,说明三音节词大量出现的内在根据;二是从社会与语言的互动关系的角度,探寻某些三音节词的表述特点及其对社会心理的映现和影响,说明三音节词大量出现的外在动因。
張恒悦(大阪大学)
一边A,一边B構文について
一边A,一边B」構文に関する先行研究は多く見受けられる。しかし、そのほとんどが現代中国語の資料に基づく共時的な研究であり、通時的視点からの考察はなされてこなかった。同時進行を表す「一边A,一边B」構文は上古中国語になく、唐代において接続詞「一边」の文法化に伴って出現した文法現象である。本発表は、通時的な視点から「一边A,一边B」構文の出現に至るまでの手がかりを辿ることにより、その形成過程及びメカニズムを明らかにした上で、「一边A,一边B」構文における認知的特徴を抽出したい。
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関西支部例会担当:
張黎(大阪産業大学教養部)
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2012年度

第2回: 12月2日(日)午後1時~5時
会場: 大阪産業大学梅田サテライトキャンパス(大阪駅前第3ビル19階)
严馥(大阪大学)
“把”字句和“被”字句的不对称-与补语的关系-
本文探讨的是“把字句”和“被字句”这两种句式里补语的不对称关系。“把字句”和“被字句”从影响性的观点来看可以互换,但在表义方面并不一致,而且在补语的选择上也出现不对称的现象。常出现的补语类型有“VC”和“V得C”。两者均能成立的情况下,“被字句”能和两种补语相呼应(姐姐被弟弟气哭了/姐姐被弟弟气得哭了)。而“把字句”只能后接“VC”结构(弟弟把姐姐气哭了/*弟弟把姐姐气得哭了)。本文先分析了“把/被”字句里的补语的分布情况,再试图以句式里的作用力说明其原因。
金昌吉(大阪大学)
数量限定与偏误分析
本文要讨论的是日本学生在学习汉语时所出现的数量限定的问题。实例一:三个学生来到了学校。在这里,主语和宾语位置的不同以及有定、无定的对立,可以说是影响语言表达正确与否的重要因素。实例二:种种的食物我都吃过。与数量相关的词语有数量范围大小的不同,也有具体使用时的句法限制的不同。实例三:我买了书。有些学者认为,某些句法位置对数量词的使用具有强制要求。但实际上,这里最根本的问题并非数量词的使用,而是数量限定的问题。汉语中数量限定的问题,表面上看来只是一个句法表现的问题,但实际上这个问题也牵涉到语义和语用的相关因素。本文的目的就是想找出句法层面背后的语义限制以及认知机制。
島津幸子(立命館大学)
等A,B”構文における“”の文法化
”という語は「待つ」という動作を表す動詞の意味の他に,複文形式の前節に用いられて時間的限定節を構成する機能語の意味をもつ。《现代汉语八百词》では(a)“等下了雨就追肥。”(b)“等我走到老张床前的时候,才发现他已经睡着了。”といった例が挙げられている。当該構文の文の多くで主語の脱落が見られるが,(a)では“等下了雨就追肥。”のように主語を補うことができ,“”の動詞性が残るのに対し,(b)では意味的にも主語を補えず,その動詞性はかなり弱い。“等A,B”構文における“”は機能語ではあるものの,その文法化はこのように一様ではない。まさに中間段階にある“”の文法化に関わるさまざまな言語事実を分析する。
秋谷裕幸(愛媛大学)
现代汉语方言的“闻”义词和“听”义词
“闻”义词和“听”义词都是Morris Swadesh 200个基本词之一。由于这两个词的词义和演变息息相关,我们最好同时研究它们。本文初步整理现代汉语方言中“闻”义词和“听”义词的各种说法及其分布并进行相关问题的讨论,以为这两个词的历史研究提供现代方言材料方面的基础。本文主要分析6种“闻”义词:“嗅(许救切)”;“嗅(香仲切)”;“闻”;“鼻”;“听”;“芳”和两种“听”义词:“闻”;“听”。
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第1回: 6月10日(日)午後1時~5時
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肖海娜(神戸市外国語大学・院)
由日汉关系从句的非对应看名词性结构功能的日汉差异
本文所说的“关系从句”指的是如下句法格式:「新しく来た留学生」(新来的留学生)。在汉语语法学文献中,这类结构通常被定义为比较复杂的名词性偏正结构。在日语语法学文献中,通常被称为「連体節」。本文按照普通语言学的说法,称之为“关系从句”。在先行研究的基础上,本文从日汉关系从句的非对应关系着手,以口语体裁为中心,分析了与日语关系从句相对应的汉语译文的句法格式,进而探讨了日汉定语从句的功能差异。同时,本文还指出:汉语当中也有与日语的「唤体句」(なんて可愛い子!)相类似的名词句,但是其用法与日语有着显著的差异。
张睿(大阪大学・院)
分离动词宾语语义多样性及其认知解释
本文试图以动词的一个小类―分离动词为切入点,来探讨现代汉语中广泛存在的宾语语义多样性问题。以四个典型的单音节分离动词为例,语义平面上,列举分离动词的四种语义模式及相关语义角色凸显的可能性;句法平面上,描写每种语义模式下的每种语义角色凸显情况所投射出的句法形式。在此基础上,从认知角度对上述现象的深层成因进行挖掘,总结出语义角色分化的规律,从而对宾语语义多样性作出统一解释。
岩本真理(大阪市立大学)
概念分類に基づく唐話語彙・近世語語彙調査の試み
太田(1963)『児女英雄伝語彙調査』は「方言調査詞彙手冊」の枠組みに依拠して文学言語の語彙を分類・分析した研究の嚆矢であり、資料内で同義語・類義語が併存し混在する様を映しだした。本発表は唐話語彙を主たる対象として概念分類による整理をおこない、語彙の併存・棲み分け・消長について初歩的な報告を行う。
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2011年度

第2回: 12月11日(日)午後1時~
大阪産業大学梅田サテライト(大阪駅前第3ビル19階)

研究発表

史彤春(大阪市立大学・非常勤講師)
“毕竟”的语义特征及语用功能分析——兼与“到底”句对比
语气副词“毕竟”的语义虚化程度高,用法难以掌握,是对外汉语教学中的难点。目前各家词典及论著对“毕竟”的解释也尚未统一。本文从考察“毕竟”句的语义格局入手,分析了“毕竟”的语法意义、隐含义及传信功能等语用功能。认为“毕竟”的语法意义是,(1)说话人认为是不可否认、不能忽视的事实,这一事实对说话人的观点起着决定性的作用;(2)指出作为理由的事实,这一事实隐含了听说双方常识中共认的常理。有 “必须重视”“必须承认”“不得不承认”等隐含义。在传信功能上,“毕竟”句多是重申旧信息,有时也引入新信息。另外,本文还对“毕竟”和“到底”进行了考察,分析了二者在语义格局,语法意义,语用功能等方面的共性与个性。
中野尚美(同志社大学・院)
山西方言における後部歯茎音の前方移動
中古漢語には,知・庄・章組という3グループの後部歯茎音声母が存在した。中古漢語における後部歯茎音声母と,現代山西方言声母の対応関係には,以下のような類型がみられる。(1)三分型:[tʂ/ts/pf](運城など),(2)二分型:a.[tʂ/ts](忻州など), b.[tʂ/pf](永済など),c.[ts/pf](聞喜など),(3)合流型:a.[ts](太原など),b.[tʂ](陽城など)。これらの類型はどのように形成されたのだろうか?本発表では以下のような仮説を提案する。(1)山西方言においては,中古漢語における後部歯茎音声母に前方移動が起こった。(2)後部歯茎音声母に母音i,uが後続する時,前方移動が阻害されるが,阻害の程度は方言によって異なる。

講演

汪锋
汉藏语言比较的方法与实践——汉、白、彝语比较研究
本研究以汉藏语言中的汉语、白语和彝语为对象,探讨汉藏语言比较的方法。我们坚持以下严格的步骤来进行比较:1. 在内部比较的基础上重构原始语言;2. 两两比较各原始语言,构建关系语素数据库;3. 区分关系语素的层次,尽量离析出最早层次;4. 根据不可释原则、词阶法等推断最早层次关系语素体现的语源性质;5. 如果三者之间是同源关系,则根据独特的共享创新、共同核心语素的比例等进一步比较三者之间亲缘关系的远近。从基本词汇、语音、语义和语法各方面来看,三者的关系都应该写作:((原始白语,上古汉语)原始彝语)。<关键词:原始白语,原始彝语,上古汉语,比较,词阶>
第1回: 2011年7月24日(日)午後1時〜
大阪産業大学梅田サテライトキャンパス(大阪駅前第3ビル19階)
吕昭明(松山大学)
论音韵认知与音韵现象—从明代《重订司马温公等韵图经》“如声”声调问题说起
关于明代《重订司马温公等韵图经》的“如声”声调问题,历来前辈学者们主要有两个层面的可能问题:其一, 忽略作者徐孝于〈合并篇韵字学便览引证〉所言及的“音韵认知”(phonological cognition),即:「沈約創為平仄之設,其不知入聲亦有隱互於平聲者,更兼詩人忽略於長短之別,雖盡其美而未盡其善也」 的说解。其二,尚未为入声归并于平上去声的“音韵条件”提出整体性的解释。在这两个因素的影响之下,本文将依据徐孝所观察到的“音韵现象”,并参酌《河北方言 概况》(1961)的调查内容,展开可能的论述。
太田斎(神戸市外国語大学)
韻図における唇音小韻の扱い
唇音小韻には開合の対立が無いが,韻図は一韻中に開合の対立が含まれる場合には転図を開合で分けるから,どちらかの転図に配されることになる。通常はランダムに配することはなく,どちらかの転図に纏めて収められる。その所属の決定は窠字の反切下字の開合の別に基づく。このことは江戸期の韻鏡改訂の作業においても既に知られていたことである。今回の発表では『韻鏡』及び『七音略』を対象に,「改竄」と言われることの多い江戸期の韻学の改訂作業についても適宜触れることにして,このような発想が早期韻図編纂の時点から一貫して働いていることを具体的事実に即して述べたい。
张黎(大阪産業大学)
汉语语态的认知类型学解释—兼论汉语的句式系统
本文从汉语的语态问题谈起,结合英语和日语的语态问题的研究,具体讨论了汉语的语态定义,语态与句式、句式群、句式系统的关系。并在此基础上,基于汉语的认知类型学的特征,对汉语的句式系统作了具体的划分。我们认为汉语句式系统有如下六个子系统:1. 现象句式群,2. 活动句式群,3. 变化句式群,4. 属性句式群,5. 状态句式群,6. 心态句式群。 文章认为:语态和句式,似乎属于两个不同的语法范畴。但通过我们以上的分析可以看出,语态和句式是一个连续统。如果把语态定义为表达同一事象的不同的句子视点的话,那么语态就可以被理解是围绕同一认知图式所产生的一组句式群。而一种语言中的不同的句式群就构成了该语言的句式系统。

2010年度

第2回: 2010年12月12日(日)午後1時〜5時
同志社大学大阪サテライト(野村不動産西梅田ビル9階)

研究発表

下地早智子(神戸市外国語大学)
現代中国語における「シテイル/シテイタ」相当表現 —日中のアスペクト対立にみられる視点と主観性—
現代中国語において,日本語の「継続相」には,一般に“V-着”“在V”“S呢;”の諸形式,またはその組み合わせが対応すると認識される。しかしながら,度々指摘されるように,実際には無標識の動詞や“V-了”が対応する場合も少なくない。また,逆に“V着”の日本語訳に「シテイル/シテイタ」などの「継続相」を用いることが出来ず,「スル/シタ」などの「完成相」を用いなければならない状況も存在する。本発表では,先行研究に従って中国語の上記諸形式の役割分担を再確認し,特に日本語の「継続相」と形式選択にずれが生じる場合の説明に力点を置きつつ,両言語のアスペクト対立の特徴について「視点」や「主観性」という観点から考察する。
楊彩虹(プール学院大学)
中国語受身文とリアリティ
本研究では,中国語受身文の成立条件を分析し,一貫した解釈を試みた。まず,概念的な「素表現」に対して,現実世界に起こる個別的,具体的な事態を表現することを「リアリティ」と定義した。中国語受身文は「素表現」においては成立しないが,リアリティを持つ表現においては成立する。例えば,“”,“”を付加するものを現実世界に起こる個別的,具体的な事態であるとし,結果補語と様態補語は結果を具体的に述べるものであり,「量的な限定」は具体的,個別的な行為像を描出する効果があると考えられる。さらに,受身文として成立しない概念的なこと,抽象的なこと,非現実的なことはリアリティを持たないためだという仮説を検証した。

ミニシンポジウム: 孤立的言語における語順のミステリー(中日理論言語学研究会との共催)

孤立的な言語の文法は基本的に語順によって支えられる。しかし、中国語には時々不規則な語順も観察されている。たとえば「下雨/雨停」「一鍋飯吃五個人/五個人吃一鍋飯」「張三家死了一条狗/張三家的狗死了」等々。それらの語順からどんな裏情報が読み取れるのだろうか。他の孤立語にはみられないのだろうか。ポー・カレン語、チノ語の専門家を迎えて、孤立語的言語の語順について考察する。
杉村博文(大阪大学)
中国語
加藤昌彦(大阪大学)
ポー・カレン語
林範彦(神戸市外国語大学)
チノ語
第1回: 2010年7月11日(日)午後1時〜5時
関西大学千里山キャンパス第1学舎1号館A501

○研究発表

大岩本幸次(大阪市立大学)
南宋・祝泌「声音韻譜」について
摘要: 「声音韻譜」は南宋の祝泌が編纂した音節総表いわゆる韻図の一種である。韻図は韻書の音注を読む参考書として唐代には登場していたとされるが,広く士大夫に重んぜられる所とはならなかったとみえ伝存する例は多くない。幸い「声音韻譜」は祝泌の『観物篇解』に付録する『皇極経世解起数訣』に継承され,今に宋代韻図の姿を伝える貴重な資料となっている。またその字音体系は当時の言語音を反映するとの指摘もあり,関連の先行研究もある。報告では「声音韻譜」に窺える漢語音韻史に関わる特徴を整理し,併せて音韻学史的観点よりみた「声音韻譜」の韻図としての位置づけにも若干の言及を行いたい。
太田斎(神戸市外国語大学)
名詞の変韻現象
摘要: 代表的な孤立語とされる漢語にも非孤立語的要素はある。そのうち語幹音節と接辞の融合現象が形態変化と捉えられるようになったものとして,代表的なものが名詞に関する所謂「児化」である。北方方言においてはこれに類するものとして,「Z変」,「D変」と呼ばれるものがあるが,今回の発表では河南方言の例を中心に,山東方言や山西方言の例と比較して,その成立のプロセスについて,なお道半ばであるが,発表者自身のデータを交え,研究の現状を簡単に紹介したい。今回の発表は一昨年の本支部例会での発表(陝西省岐山方言のいわゆる「一部重ね型」語構成について)の続編のようなものだが,一部その訂正を含む。

○講演

Zev Handel (University of Washington)
历史比较法与层次分析法
摘要: 目前越来越多的汉语方言学者认为传统的历史比较法(comparative method)并不一定能够很好地处理汉语方言音韵史上的各种问题,而提出层次分析法弥补历史比较法的不足。其实,层次分析法的目标和内容与历史比较法不完全相同。本文重申历史比较法的目标和方法,进而协调它与层次分析法,使这两种方法结合起来更好地为汉语方言音韵史服务。 主要内容有:历史比较法的目标和方法;历史比较法和高本汉;原始语和古代书面语;历史比较法和汉语方言音韵史;历史比较法和《切韵》音系。最后讨论如何协调这两种方法,提出一个新的研究程序。

2009年度

2009年12月6日(日)13時〜
同志社大学大阪サテライト(野村不動産西梅田ビル9階)
王志英(沖縄大学)
对怎样教授汉语动词重叠的一点新建议
摘要: 我们一向认为动词重叠表示“少量、轻微、婉转”等意思。(1) 你好好看看你的作业!(2) 他仔细地想了想。但以上的动词重叠都不能译为“一下”等。本稿主张,汉语的动词重叠表示“不定量”和“部分完了”,根据动作者的意志,动作的量可以是“少量”或“多量”。动词重叠的后边如果加上“~看(看)”、或“~试(试)”的话,其动词重叠也就带有“~看(看)”、或“~试(试)”的意思。说话人用动词重叠,可以说出自两个动机。一个是说话人本人或第三者对动作量的多少说不准,就用了动词的重叠。另一种根据Leech1983的对人礼貌的原则(Tact Maxim),是说话人有意地要把自己的请求模糊化,以使自己的请求得以实现。
張恆悦(龍谷大学・非)
ABCDタイプ擬声語重ね型への認知的アプローチ
摘要: 現代中国語の擬声語において,AA(哗哗),ABAB(哗啦哗啦),AABB(哗哗啦啦),ABB(哗啦啦)のような一定の「基式(baseform)」の組み合わせによる重ね型もあれば,ABCD(稀里哗啦)のような子音や母音の交替による重ね型もある。本発表ではこれまであまり取上げられてこなかったABCDの意味機能の分析を試み,ABABやAABBとの比較を通じてその認知的メカニズムを明らかにする。
梁淑珉(大阪市立大学・非)
時間表現の数量構造について
摘要: 時間表現の数量構造は、文法書・入門テキスト・辞書に解釈されており自明のように思われがちだが、その説明はなお不足している点がある。60分単位を示す数量構造を例にとれば、「X点钟」について、「」を量詞、「」は名詞とする説と、「点钟」を量詞とする説がある。「X小时」は、「小时」を量詞とする説と、名詞とする説、準量詞とする説が存在し、品詞の位置づけに関して不明瞭な点を残す。また従来の研究では、現代語のみに着目しており、時間表現の成り立ちについてはあまり注目されてこなかった。本発表は、こうした時間表現の数量構造における不整合を歴史的観点からの再整理を試みるものである。
秋谷裕幸(愛媛大学)
原始寧徳方言古音構擬-単元音韻母部分
摘要: 本発表ではまず,閩東区方言のなかで上声と陽去が閉音節においてのみ対立し,なおかつ音節末子音m,n,ŋ,p,t,k,ʔを保存する方言を「広義の寧徳方言」と定義づける。これらの音節末子音は廈門方言等閩南区方言にも存在するが、広義の寧徳方言においては、低母音に後続する場合にもこれらが保存されている点が注意される。また寧徳方言に属する諸方言は、声母、韻母とも他の閩東区方言よりも大きな変化を被っており、その変化過程自体も音韻史的に興味のつきないものである。以上の内容を述べた後、短母音韻母を例に再構の実際を紹介し、会員諸賢の意見を賜りたい。
2009年6月14日(日)13時~17時
大阪産業大学梅田サテライトキャンパス(大阪駅前第3ビル19階)
佐々木 猛(大阪大学)
『中州音韻』の音注について
摘要:王文壁の『中州音韻』は音注を施した最初の曲韻の書として知られるが,その音注(反切,直音)の実体は十分に解明されているとはいえない。このたびはこの面について調査し,特に反切の性格及び来源について考えたい。
張黎(大阪産業大学)
再论汉语“了”之“界变”说—兼谈汉语语法研究的观念更新
摘要: 汉语的“了”的语法意义和用法是用aspect理论难以圆满解释的。“完成”说、“实现”说、“语气”说等不能很好的解释汉语“了”之语法意义。本发表在笔者的“界变”(1997/2003)说基础上、进一步讨论了“界变”和变化的不同,具体地描写了不同事象类型同“界变”的组合搭配关系。本文认为,汉语的“了”所涵盖的内容远远超出aspect理论的范围,其所涵盖的内涵应基于认知类型学的视点加以研究。汉语语法研究应实现观念的更新。
張軼欧(関西大学・非常勤)
动量词“趟”、“次”的比较研究
摘要: “趟”和“次”都可用作动量词,在日常会话中也经常使用。前人虽然对动量词“趟”和“次”的用法有一些论述,但都存在着一些问题。本发表将在前贤的研究基础上就“趟”和“次”展开进一步的讨论。本发表主要讨论“趟”的使用条件、“趟”的语用意义、“趟”和“次”的使用区别。经过考察,我们认为“趟”的使用条件为: 1.整个动作的实施主体必须有一定距离的空间位置移动,并留下一条行动的轨迹。2.动作主体可以任意停留在这个轨迹的某一点上。“趟”的语用功能为: 将动作具体化、表示具体的动作;而“次”的主要功能是∶计数,表示抽象的概念。二者的使用区别为:“次”的使用范围虽然比“趟”大得多,但并不是所有的情况下“次”都能替代“趟”,当我们强调一个具体的动作或凸显动作的具体过程时,应该用“趟”;当我们要强调次数的多寡时,应当用“次”。

2008年度

2008年12月14日(日)13時30分~
同志社大学大阪サテライト(野村不動産西梅田ビル9階)
—研究発表—
方紅(大阪市立大学・院)
“幸亏”和“好在”的語用機能及選択差異
摘要:在对外汉语教学中, “幸亏”“好在”是属于丙级语法项目的语气副词,是教学中的难点。其意义比较空灵,不容易准确地把握和概括;并且用法也十分微妙和复杂。本文主要从语义、语用以及篇章功能等方面来比较它们的异同。两者都可以引入一个反预期的事件情节; “幸亏”主要用于表原因的分句中,它强调的一般是一个已经存在的事实,整个语段的表达重点在于解释。而“好在”则主要用于表结论的分句中,强调结果的有利。“好在”比“幸亏”更具有主观性。
沈力(同志社大学),冯良珍(山西大学),津村宏臣(同志社大学)
霍州内部方言拡散の数理分析—以児変韻為中心
摘要:我们这次发表的目的在于:首先以儿变韵特点为中心把霍州方言分成东区方言和西区方言。东区方言的儿变韵基本上按照元音和谐律而发生的,相反,西区方言的儿变韵基本上不是按照元音和谐律发生的。进而,我们用GIS的分析方法对霍州地理地形进行解析和分析,计算出方言中心区与方言孤立区的形成机制。按照动态语言学的观点出发,提出在霍州方言中存在着去元音和谐化的假设。
—講演—
汪維輝(南京大学文学院)
漢語“站立”義詞的歴史與現状
摘要:

全文分三個部分:

一、現狀。“站立”義詞在現代漢語方言中大致三分(從北往南):站-立-企。根據《漢語方言詞彙》和《現代漢語方言大詞典》列成兩個表。

二、歷史。依據文獻資料描述了“立”、“企組”和“站”在歷史上的産生和演變情況。“立”是漢語表“站立”義歷史最悠久的一個主導詞。“企組”詞歷史也很悠久,有倚、徛、踦、隑等詞形,它們之間應該有同源關係。本文根據現行辭書和本人有限的調查對它們做了一個大致的梳理。“站”産生最晚,始見於宋代,但明代以後卻占據了主流,在廣大的官話地區取代了“立”。

三、相關問題討論。1.縱橫結合研究漢語詞彙的意義;2.基本詞新舊替換的困難性;3.“企”的古今地域分佈;4.“立”在今方言中的分佈;5.歷史文獻的複雜性;6.無法考源的方言詞。

2008年6月29日(日)午後1時~5時
大阪産業大学梅田サテライト(大阪駅前第3ビル19階)
張英納(上海師範大学・京都教育大学大学院)
“心上”和 “心里”中方位詞的制約条件
岡本俊裕(京都外国語大学)
格概念的拡大与実現
杉村博文(大阪大学)
姿勢動詞帯趨向補語情況分析
要旨:例えば人が「」という姿勢をとると、必然的に上半身の下降あるいは上昇が附随して起こり,「坐下(身)来」や「坐起(身)来」という表現を生む。一方で「」はまた,「上来」「回来」「過来」のような「」という姿勢形成とは無関係な動きをも補語とし,「坐上来」「坐回来」「坐過来」のような動補構造を作ることがある。本発表は「坐、站、睡」等の姿勢動詞が,それぞれの姿勢の形成に本来的に附随するとは思われない動きを補語として帯びる現象を考察対象とし,そのような動補構造における構造的意味,即ち「動」と「補」の因果関係,「動」と「補」の時間序列関係について分析を加える。
太田斎(神戸市外国語大学)
陝西省岐山方言のいわゆる「一部重ね型」語構成について

2007年度

2007年12月9日(日)午後1時~5時
大阪産業大学梅田サテライト(大阪駅前第3ビル19階)
○研究発表
王珍妮(奈良女子大学大学院)
「気」に関する慣用句における中訳の表現について
謝福台(大阪大学大学院)
認知の観点から見る漢字研究と文法研究の接点—並列・累加関係を表す接続詞,関係副詞を中心に—
○講演
陸丙甫(上海師範大学語言研究所)
“象似性”原理在語言類型学中的精確化
邢向東(陝西師範大学文学院)
中古端、精、見組字関中方言斉歯呼韻母前的演変
2007年6月2日(土)午後1時~5時
大阪産業大学梅田サテライト(大阪駅前第3ビル19階)
梁淑珉(大阪市立大学大学院)
清末民初における時刻表現法について—~点鐘を中心に—
章天明(関西学院大学)
両種仮説否定表現的語義・語用分析—“要不是+X”和“要是不+X”句式
岩本真理(大阪市立大学)
部門別配列の唐話資料について
周上之(上海外国語大学・京都外国語大学)
把...在...格式及其教学研究
澤田達也(大阪外国語大学非常勤講師)
顧野王『玉篇』と六朝小学書

2006年度

2007年3月25日(日)13時~17時
大阪産業大学梅田サテライト(大阪駅前第3ビル19階)
楊莉(奈良女子大学大学院)
敦煌書儀の「相迎書」について
干野真一(神戸市外国語大学大学院)
要求する相手を表す介詞――“向、問、和、跟”について
加納巧(神戸市外国語大学大学院)
非人称の《》について
原由起子(姫路独協大学),常次莉恵(神戸大学非常勤講師)
主語の人称と連用修飾語の関係

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