21.敵対者


「サマルトリアの王子ですか?
 そうですね・・・。
 王子はのんびりやで、おおらかで、とても優しいお人ですよ。」


ここサマルトリア国で間もなく10歳になろうかと言うカイン王子のことを
国民に尋ねると皆口を揃えてその様に答えるであろう。

実際それは的を射ている。
我が息子ながらサマルトリア王は、その通りだと思っている。

しかしだ・・・。

「のう・・オリーブよ。それで良いのかのう・・・。」

王は隣に控える臣下オリーブに尋ねた。

「王よ、何を心配されることがある?
 王子は国民から慕われて、愛されております。
 王子も国民を慕い、愛していることでしょう。
 それは一番大事なことなのではないでしょうか?」

王が慕っているこの男は、
かつては軍を取り仕切る知将としてその名を馳せた男であった。
そして、王と王子を2代に渡って、教育し、暖かくそして厳しく見守っている。
彼は今や王からの絶大の信頼を受けていた。

「うーむ。ならば聞くが、あやつは何か一つでも
 魔法を覚えたのか?剣術の方はどうだ?」

「そうですなあ。正直あまり熱心な生徒とは言えませんがね。
 カイン様は発想豊かに色々なことを考えて、私を驚かせることもあります。」

「ほう・・例えば?」

オリーブはしばし考え込んで答えた。

「そうですな・・
 『魔法力増強の魔方陣を国中に施して、国ごとルーラで空を飛んだら
 皆で一緒に旅行ができる!』と目をキラキラと輝かせながら、私に提案してきましたね。」

オリーブはその時の「大発見しちゃった!」という嬉しそうなカインの顔を
思い出して、自然と顔がほころんだ。
王は大きくため息をついた。

「他にはですな、
 『右手と左手で違う魔法を唱えたら、きっと敵がびっくりするよ。』とか
 『剣で攻撃しながら、魔法で攻撃できたら、きっとどんな戦士より強いと思うよ。』とか・・」

なおも、子供ながらの発想を並べるオリーブを王は手で静止した。

「もう良いもう良い。馬鹿なことばかり。子供の戯言ではないか。
 本気にするほうがおかしいぞ、オリーブ。」

「一概にそう切り捨ててしまうのはいけませんぞ、王よ。
 魔法使いにとって、自由な発想は、時に強力な魔法を生み出すことがあります。」

「いいや、戯言だ。
 第一あいつは一つも魔法を覚えない。魔法使いではなさそうだな。」

「まだ9歳ではないですか。これからですよ。」

「間もなく10になるぞ。私がそれくらいの頃には魔法の一つくらいは使えたものだ。
 そう言えばこの間ローレシア王も同じくアレン殿が魔法を覚えようとしないと
 嘆いていたな。最近の若い者は魔法を覚える熱心さが足りん。」

「平和な世の中ですからのう。」

喜ぶべき平和であったが、いささか平和に浸かり過ぎたかのような
そんな自分の息子を王は心配していた。

「それで・・今あやつはどこにおる?」

「王妃様の所でしょうね。」

お昼のこの時間、カインはいつも王妃の所にいた。

「またか・・・・。のうオリーブよ。
 少し一計を講じてみんか?我が案に乗ってみんかの?」

ため息をついてばかりの王が、
本日初めてニンマリと笑った。

「なんですか?」

オリーブもこの案に興味を持ったようだ。






王妃はここの所毎日この時間になると子供たちの訪問を受けていた。

「母様!今日はフルーツいっぱい乗せてみたよ。」

「マイはね、みかんいっぱい剥いたんだよ。お手手黄色くなっちゃった。」

二人の子供が持ってきたものは、
所々に凹凸があるものの沢山のフルーツが色鮮やかに乗せられた手作りケーキであった。

嬉しそうな笑顔でそう報告する息子と娘を
王妃は優しく微笑んで迎え入れた。

「まぁ美味しそう。りんごを剥いたのはカインなの?」

「そうだよ。料理長さんからナイフを借りてやってみたの。」

不ぞろいなりんごも慣れない手つきでカインが切りそろえたのであろう。

「上手に出来たわね。」

カインは褒められて満面の笑みがこぼれた。

「みかんはね!マイがやったんだよ!」

兄が褒められたのを見て、マイはもう一度自分の成果を
アピールした。

「そうね。上手ね、マイも。」

王妃は娘の頭も優しくなでた。

実は今日は王の誕生日であった。

この日に向けて、父に喜んでもらうためにと
母と子供たちは3人で一生懸命にケーキ作りの練習をしていたのだ。
そして何度も失敗を重ね、試行錯誤を重ね、
とうとう完成したのであった。

「夜になるまで父様には内緒だよ。」

カインは人差し指を立てて、しーっと二人に合図した。
夕食の後こっそり用意して、びっくりさせようと思ったのだ。

「お兄ちゃん、分かったよ。」
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マイも頷いて、このびっくり大作戦に賛成した。
母は特に何も言わなかったが、子供達が父を喜ばせようと頑張ってる姿を見て
微笑ましく思っていた。


そんなときだった、

バタン!と急に扉が開けられた。入ってきたのは今まさに話題にしていた父であった。

「あ、あなた・・どうされたのですか?
 珍しいわね。こんな時間に、いらっしゃるなんて。」

王妃も突然の訪問で驚いた。王は政務が忙しく日の高いうちから
自分の部屋を訪れることはまずないのだ。

「カインは・・いるか?」

王の用事はカインのようであった。
そのカインは、せっかく夜まで隠そうとしていたケーキを見られてはいけないと
あわてて後ろに隠した。

しかし隠そうとしても、父からはそのケーキが目に入っていた。
またどうせ妹と一緒に料理長を困らせて作っていたのだろう。

「お前はいつもこんな時間に何をしているのだ。
 剣術や魔法の講義はどうしたのだ。」

「え?朝のうちにマイと一緒に受けたよ。」

朝行われていたのはいかにも魔法初心者向けの
入門的内容の講座であった。
カインはそれは卒業しているはずだった。

「6歳になったばかりの妹と同じで良いはずがないだろう。
 剣術の方はどうしたのだ。」

「えっとそれはね・・・明日から受けるの。」

そのやる気のない言葉に王はいよいよ怒り出してしまった。

「お前のようなやる気のない者はもう知らぬ!
 明日と言わず二度と受けずとも良いわ。」

「え?どうして?」

そして驚くべきことを父は言い出したのだ。

「そしてサマルトリアからも出て行けば良い。」

「え・・・?どうして!?なんで!?やだよ!」

「嫌なのだったら、自分の胸に手をあてて
 己が取った行動をよーく考えるのだな。」

「????」

カインは言われたとおりに
自分の手に胸を手をあててよーく考えてみた。

朝の講義に妹と一緒に出たのは
まだ妹が文字が十分読めないと言うので教えてあげるためだった。

昼の講義に出られなかったのは
父の誕生日を盛大にお祝いするためだった。

でもこれらは秘密だった。

反省の弁が見られないカインに王は言った。

「そのような菓子作りなどに現を抜かす一国の王子など聞いたこともないわ。
 そんなことは女子供がしていればいいのだ。」

「あなた・・・言い過ぎではないですか!?
 カインも思うことがあれば言いなさい。」

王妃には理由もなくカインは講義を欠席した訳ではないということが
分かっていた。

「お休みしてごめんなさい・・・。明日から頑張ります。」

元気なくカインは王に頭を下げた。
兄が怒られてばかりの様子を見て、隣で見ていたマイが
父に噛み付いた。

「お父様、どうしてお兄ちゃんばかりを怒るのよ。」

朝から兄と一緒に講義を受け、一緒にケーキを作った自分を無視して
兄ばかりが怒られているのが辛抱ならなかった。

だが結局マイは怒られなかった。

王はカインだけを怒り、部屋を出て行ってしまった。
その後姿を見ながら今度はマイが怒り出した。
 
「お兄ちゃんどうして何も言わなかったの。
 私がお願いしたから朝一緒に講義に出てくれたんだってこと。
 ・・・私、お父様に言ってくる!」

そう言ってマイは父を追いかけて出て行ってしまった。



部屋には王妃とカインだけが残っていた。

「カイン、でもお父様の言ったことは大事なことよ。
 あなたにとって、沢山勉強するのはとても大事なことなのよ。」

今回のことはさておき、
カインは日ごろから勉強に身が入っていないとよく言われているのだ。

「分かってるけど・・。」

「けど?」

「戦い方の勉強って、そんなに大事かなあ。。こんなに平和なのに。
 戦いで人を傷つける方法を知るより、
 僕は喜んでもらえる方法を知りたいなあ。」

心底不思議そうにそういう息子の様子を見て、
母は語りかけた。

「平和とはその場所に勝手に存在するものではないの。
 戦って、慈しんで、守り抜かねばならないものなの。」

「えーー サマルトリアは平和だよ。何も魔物なんて出ないよ。」

草原に多少スライム程度の魔物がいるが、
門兵が街を見守っているため、城にまで危害が及ぶことはない。

「あのね・・・・平和と言うものはね・・・」

母がそう言ったときだった、
正門の方から兵の大きな叫び声が聞こえた。



「曲者だーー!!!出あえーー!!!」


バタバタと王妃の部屋の前を兵士達が走り回り音も聞こえる。

王妃の部屋の扉が激しくノックされた。

「王妃様!王妃様!
 曲者と思しき魔物が城内に進入いたしました!
 ここは危険です。王と共にご避難ください!」

あろうことか、
サマルトリア城内に魔物が侵入したというのだ。

今だかつてない危機にカインは不安を隠しきれない。

「え?魔物!??・・・・本当に??」

「カイン様もいらっしゃいましたか。どうぞご避難ください。」

「どうして進入に気がつかなかったのさ!?」

「魔物は巧妙な魔法を使い、人間に化けているそうなのです!
 どうかご油断なさりませんように!!
 ともかく急いで避難を!」

「分かりました。カイン、行きましょう!」

王妃とカインは兵に連れられて、城の奥へと連れて行った。




「お兄ちゃん!助けて!!」

妹の悲痛な叫び声が聞こえる。
振り向くとそこには捕らえられたマイの姿が見える。
しかし・・マイを捕らえているのは見慣れた顔であった。

「何してるの?先生でしょう?」

マイを羽交い絞めにしているのは、
他ならぬカインの魔法の師であるオリーブであった。

「先生やめてよ。マイ嫌がってるよ。離してよ。」

しかし、オリーブはそのカインの懇願に何の応答もしない。
その瞳はいつもの穏やかなものではなく、
血走った魔物のようなものであった。

「先生・・?どうしたの?」

「先生じゃないわ!先生に似せた魔物よ!」

マイがそう叫ぶ。魔物が人間に化けているのだと兵士も言っていた。
まさか、先生の姿に成り代わっているとは信じられないが・・

「お兄ちゃん!危ない!!」

ふと顔を上げると、オリーブの姿をした魔物から
火炎魔法が発せらようとしている。

「・・・・・・・・せ、先生?うそでしょ?」

反撃することも、防御することも、避けることも
カインは何もできず呆然と立ち尽くしていた。

「カイン、戦えないのなら逃げなさい!」

その様子を見かねた王妃がカインの手を引いた。
オリーブは王妃が出てきたのを見ても、何の反応を見せない。
そしてカイン達に向かって完成した火炎魔法が唱えられた。

「ギラ!!」

火炎魔法が二人に向け発せられた。
その瞬間、王妃はカインをかばうように前に出た。

「お母様!!」

「母様!?」

王妃は足元を抑え座り込んだ。
直撃はしていないが、軽い火傷を追ったようだ。

最早目の前にいるのは、信頼していた師ではない。
我らに害なす敵なのだ。

カインは前に出た。

師の姿をした敵は驚くような顔をしている。

「お兄ちゃん危ないよ。逃げて。」

妹は未だに化け物に捕らえられたままだ。

カインはゆっくりと歩を進めた。
手には武器も無い。もちろん魔法も使えない。
何も攻撃手段はないのに、それに焦ったような様子も無い。

「カイン、逃げなさい。」

母王妃もその姿に驚いた。臆病者の息子は何をするつもりなのだろうか。

化け物の前に進んだカインは相手の目を見て話しかけた。

「マイを、妹を離して。」

「お兄ちゃん。こいつ悪い魔物だよ。人の言うことなんて聞かないよ。」

「マイは黙っていて。
 離せって言ってるんだ。」

カインは静かにそう相手を睨み付けて言うと、敵の腕を掴んだ。
いくら力をこめた所で子供の握力である。大した力など無い。
さりとて強大な魔法力がこめられている訳でもない。
それなのに、その威圧感に、敵は言われるがままにマイを離した。

「あれ?」

自由の身になったマイは、化け物から離れて
兄の後ろに隠れた。

「お兄ちゃん、すごいね。あの魔物やっつけちゃってよ!」

何か神がかり的な力が兄に味方しているのかと思った。
妹は一気に兄が魔物を倒してくれることを期待した。

しかしカインは一行に攻撃に出るでもなく、逃げるでもなく
再び口をゆっくり開いた。

「・・・・もう・・・やめようよ。
 その体は先生のものだよ。出て行ってよ。返してよ。」

「お兄ちゃん!?あれは魔物だよ。魔物が先生に化けてるんだよ?」

マイの言葉にカインは首を振った。

「魔物じゃないよ。
 先生だよ。どうしてこんなことするのか分からないけど、先生だよ。
 僕のこと、分かるでしょう?」

カインは師の姿をした化け物のすぐ目の前に立った。

「僕のこと、分かんないの?」

化け物はその言葉に応答せず、再び火炎魔法を唱え始めた。

「カイン、危ないわ!」

徐々に大きくなる火炎の大きさに、王妃は思わず声をかけた。

「魔法するなら、したって良いよ。
 だから出て行ってよ!それは先生の体だよ!先生に返してよ!」

「う・・ううう」

初めて化け物からうめき声のような声が漏れ聞こえた。

「さぁ早く打ってよ、そんなの怖くなんかない!」

「う・・・うああああ!!」

そして、完成された火の玉はカインを襲う・・はずであったが、
その火炎は狙い通りに放たれることなく、空の果てへと消えていった。

「・・あれ・・?」

カインが不思議そうに空を見上げたのと、同時に
背後から見知った声が聞こえてきた。

「それまでだ!!!」

振り向く先にいたのは父、サマルトリア王であった。

「父様?」

先に避難していたはずの父が何故ここにいるのかカインにもマイにも分からない。

「オリーブよ。これまでのようだな。」

そう言うと敵対していたはずの化け物の元に王は進み寄り
何かを呟いた。

「ザメハ!」

「???」

魔物のような鋭く恐ろしかった眼差しが、いつもの温かみのある瞳に戻った。
そしてオリーブは膝をついて、3人に謝った。

「カイン様、マイ様、そして王妃様・・・!
 この度のご無礼どうかお許しください!!」

その声もまぎれもなく、いつものオリーブのものであった。

「お兄ちゃんの言うとおりに、本当に先生だったの!?」

マイは目を白黒させながら、自分に謝る師を見つめていた。
しかし、何が何やら分からない。

「あなた・・・どういう事なの?話して貰えるわね?」

王妃が王を問い詰める。無理も無い。王妃は怪我も負ってしまったのだ。

「驚かせてすまなかった。
 今回のことは私とオリーブとで謀ったことだ。」

「ならば魔物が城内に侵入したと言うのも嘘だったのね?」

「そ、そうだ・・・。」

王は極まりが悪そうに頷いた。少し城内に混乱を起こし、
カインがどう出るのか見てみたかったのだが・・まさかこんな大事になるとは思わなかった。
オリーブは自己暗示の魔法と混乱魔法を自分にかけており、
しばらくしたら王が覚醒魔法をかけて、元に戻すことになっていたのだ。

「どうしてこんな事をしたの?」

「うむ・・・それはな・・・」

「僕のせいでしょう?父様?
 さっき言ってたじゃない。僕がやる気がないって怒ってたじゃない。」

自分が敵と相対したときに、どうするのか父は見てみたかったのだろう。

「カイン様の勇気、このオリーブは感嘆しましたぞ。
 怪しい敵を前に一歩も引くことなく・・!」

「そうだよ。お兄ちゃんかっこ良かったよ!」

オリーブとマイはカインを口々に賞賛した。

しかしカインは嬉しそうにもせず顔をふせている。
そして目に涙をためて、ふるふると泣き出してしまった。

「ふ・・えぇぇ。 良かった・・良かったぁ。」

「お兄ちゃん・・?」

妹は驚いているが、無理も無いだろう。カインはまだ9歳の子供なのだ。

「あなた、あんまりではないですか!?
 子供たちに、こんな危険なまねをするなんて!」

王妃も王を責めた。

「怖い目にあわせて悪かったな。だが、よく頑張ったな。」

父王はカインの肩に手をおいてねぎらった。

「あの・・か、母様の火傷は?」

「平気よ。これくらいならホイミができるもの。」

言うなり、王妃は自分でホイミを唱えた。

「ほらね。大丈夫でしょう?」

火傷は痕も無く綺麗に治った。
その様子に、泣きべそをかきながらもようやくカインは笑みを浮かべた。

「良かった・・良かったぁ・・・。
 マイも先生も、母様も皆元気で・・無事で・・・良かったぁ。」

心より安心した様子を見せた息子に
父もさすがに罪悪感を感じた。

「お前を見直したよ。悪いことをしてすまなかった。」

そう言う父に、カインは首をふるふる振って言った。

「ううん。僕なんにも出来なかったよ。
 剣も魔法もなんにも出来ないんだって良く分かったよ。
 母様の言ってたことも良く分かったよ。」

「カイン?」

「明日からはみっちり剣と魔法の講義受けるから、
 オリーブ先生、お願いね。」

やっとやる気を出してくれた息子に
いささか乱暴なやり方ではあったが、
成果が見られて王は安堵もした。

カインは目には涙をためながら、父の方を見て笑った。

「父様も無事で良かった。」

「?」

「今日は父様の誕生日だものね。
 皆無事で良かった。夜になったら皆でパーティしよう!」

「えー!お兄ちゃんそれ内緒でしょ!?」

あ、という顔をして、カインは自分の口をおさえている。
マイはせっかくの秘密だったのに・・!と怒っているが・・

誕生日・・・だったか?自分が?

王は一人きょとんとしていた。

「何を呆けているのですか。
 今日はあなたの誕生日でしょう。
 子供たち、お祝いする為に今日までケーキ作り
 頑張ってたんですから。」

「お祝い・・?ケーキ作り・・・?」

「あーー!お母様も!!それ、秘密だってば!!」

頭ごなしに叱りつけた、あのケーキ作りが自分のためだったとは
王は思いもよらないことだった。

「王よ、お子様方は勇敢でお優しくて、ご立派ではないですか・・・」

オリーブにそっと耳打ちされ、
王は初めて自分のこの試みを後悔した。



まだまだ平和なサマルトリアに起こった
ある日の大きな大事件はこうして幕を下ろしたのであった。

- 終 -

2010/12/19
▲

平和な平和なサマルトリアで、かつて起こった大騒動のお話でした。

のんびりやで穏やかで優しい王子が
少しでも剣と魔法にやる気を持てるようになるのは、
やっぱり家族の平和のためかなあ・・って思いました。

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